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本日、二話投稿です。
また、登場人物一覧の次話に、魔法一覧を追加いたしました。
では、本編をお楽しみください。
あー確かに、ピアス文化がないと、こういう反応になるのかもな。俺は戦闘が結構多いから、耳につけるピアスが一番邪魔にならないと思うんだけどな……。
「痛いのは穴をあけた瞬間と、数日くらいだと思いますよ。それに、騎士組はどのアクセサリーにするんだ? 戦闘を行ううえで、邪魔にならないのは耳じゃないか?」
と、俺が問いかけると、騎士組は納得したようだった。
「私はネックレスを考えていたけど……確かに、一番邪魔にならなそうだね」という、ミラルの話をきっかけに、他の騎士組も同意した。
「そういうことだ。耳たぶに小さな穴をあけて、その穴で固定するようなイメージですね。垂れ下がるようなものではなく、耳たぶに張り付くような感じなものがいいですね。どうです、エリック様、出来そうですか?」と、俺はエリックに確認してみた。
「は、はい、何とかできそうです!! 初めてのことばかりで、楽しいです!」
「そういっていただけると、嬉しいです。では、デザインですが……。雪の結晶のイメージは、できそうですか?」
「雪の結晶ですか……。はい、何とかいけそうです!」
「ありがとうございます。あとはそうですね、何かアドバイスはありますか?」と、職人のエリックの意見も聞いてみることにした。
「そうですね……、取り外しはできるようにしますか?」
「それはお願いします、取り外したいときもあるので、特に寝るときにですね」と、俺は伝達を思い浮かべながら答えた。
「な、なるほど? あと、俺の……、わ、私の……。」
「エリック様、「俺」で構いんせよ。「私」って言いにくいですものね。」
「申し訳ございません、同年代の方とこのような話をするのは初めてで、つい楽しくて……」と、照れながらエリックは笑った。
「私も楽しいですよ。そうだエリック様、「エリック」とお呼びしてもよろしいですか? あとは、言葉遣いもラフでいいですよ。その方が、作業しやすいですよね? 私のことも、「アース」とお呼びください。」
「はい、光栄です、その……アース様」と、エリックは少しためらいながらも、俺の名前を呼んでくれた。
「うん、それでいいよ、エリック。じゃあ次は、お前らのデザインだな。どうする?」と俺は皆のデザインも聞いてみたが、ローウェルに止められた。
「その前に主、確認があります。耳に穴をあける方法は、どうする予定ですか? その……、痛いですよね?」
たしかに、専用の器具なんて無いしな……。熱した針で刺せばいいかな……いや、痛いかな?
それだったら、刺した後に、俺の回復魔法で穴の周りを回復すれば、痛みは一瞬で済むんじゃないかな? よし、これで行こうか。
「熱した針で穴をあける、そして俺の回復魔法で周りを回復させる。これで、痛みは最小限で済むと思う。」
「な、なるほど……。それだったら……」と、ローウェルは考え込んだ。
ローウェルは戦闘タイプじゃないから、無理してピアスにする必要はないんじゃないか? それに戦闘タイプでも、ネックレスならさほど邪魔にはならないと思うけどな……。
俺は、汗とネックレスの組み合わせが無理だから、ピアスにするけどな。
「俺も、ピアスにする。一番邪魔にならないし、ネックレスを最初に考えていたが、訓練でよく汗をかくからな。ピアスの方が、面倒じゃない」とキースが名乗りを上げた。
なるほど、やっぱり騎士だとネックレスと汗の組み合わせは、ためらわれるよな。俺は、キースにピアスのデザインについて聞いてみた。
「そうだな……。アース、お前片耳だけだろ? どっちにつけるんだ?」
「うーん、そうだな、左に魔刀を差しているから、ピアスも左にしようかな。」
「わかった。じゃあ、こっちの伝達石を丸型に、こっちの収納石を稲妻型に頼む」と、キースはエリックに注文した。
なるほど、なぜ丸型にしたのかはよくわからないが、稲妻型はキースらしいな。一応、聞いてみるか。
「なんで丸形なんだ?」
「俺は氷属性を、持っていないからだ。」
すまん、よくわからない。
「私もそうしようかな。私も、伝達石を丸型に、収納石を水滴型にお願い」と、ミラルも続いた。
「俺も、伝達石を丸型に、収納石を土人形型に頼む。土人形は、これで……。あ、あと、ショーク様にもこちらを渡しておいてくれるか?」と、ローウェルは二つの土人形を取り出して、エリックに渡した。
ローウェルのつくる土人形って、独特の顔をしているよな……。これはそう、教科書に載っている土偶に近い感じだな。何か、こだわりがあるのだろうか?
「自分も伝達石を丸型に、そして収納石も丸型にお願いします」と、最後にアスタが注文した。影を抽象的に表すのは難しいからな、どっちも丸型だとバランスがいいよな。
「わかりました。では、細かいところは俺に任せてもらってもいいですか?」
「あぁ、それでいいよ。」
「わかりました! 納期は今から、一週間後でよろしいですか?」
ちょうど、あいつらとのお茶会が終わった日の翌日だな。お茶会の後に、楽しみが増えることはいいことだな。俺は迷わずに、了承した。
「ありがとうございます、俺頑張ります!」
「あぁ、楽しみにしてるよ! あ、そういえば、エリックは文官コースなんだよな? なんで、文官コースにしたんだ?」と、俺は気になっていたことを聞いてみた。
「……それはですね、俺は長男なので本来は領主コースに行くはずなんですけど、うちは領地持ちではないので、悩みました。俺は火魔法を駆使して、加工するので魔導士コースも考えたのですが、攻撃魔法があまり得意ではなくて諦めました。そこで、店の経営にも役立てそうな文官コースを選びました」と、エリックは苦笑いしながら言った。
「なるほどな、攻撃魔法を習いたくなったら、いつでも俺に声をかけてくれよな。俺たちが、教えるからさ。ちょうど、火の魔法が得意な友人がいるんだよ。」
「ありがとうございます! ……もし、よろしければ、そのご友人を紹介していただいてもよろしいですか?」と、エリックは期待に目を輝かせて言ってきた。
そんなに期待されては、紹介するしかないな。
「もちろん、いいぞ! ただあいつは、公務やらで何かと忙しいからな、紹介するのは少し先になるかもしれないな。」
「こ、公務ですか……? それって……」と、エリックの顔色が悪くなっていった。そう正解だ、火魔法と言ったら、ジルだよな。
「そうだ、ジルベルト殿下だな。」
俺がそういった瞬間に、エリックは気絶した。
ーー
その翌日。
「おい、そろそろ俺の訓練に付き合え」と、キースにせっつかれた。
「はいはい、俺もそう思っていたところだ。ミラルも来い、合わせて説明するから。」
ーー
「キース、確か何か考えがあるって言っていたよな? 話してくれるか?」
「あぁ、俺は潜在魔力が一番低い。だから、韋駄天も一回しか使えないし、長期戦には不利だ。」
これは事実だ。キースは、剣術もなかなかだし、身体能力も高い。将来の騎士団長も、夢じゃないだろう。しかし、魔力が常人よりも少ないのだ。これにより、韋駄天を使うのをためらったり、長期戦に不向きになったりするのだ。
「だが、俺は最後までお前の前に立って戦いたい。だから、普段使わない魔力を溜めておきたいと思った。」
なるほど、俺も同じ考えを持っている。……、蓄電だな。ただ、これには鞘が必要だ。だからこそ、あのタイミングでショーク様に依頼したのだ。しかし……、別の能力も必要だな。
……そうだな、例えば、相手の雷を利用するとかな。避雷針とかも、よさそうだよな。しかし、魔刀を避雷針にするにしても、自身にも少なからず電気は流れるだろう。いくら、雷の身体強化をし、耐性があるとはいえ、痛いものは痛いだろう。まずは、雷の身体強化を高める効果をキースの魔刀に追加しようか。
「俺も似たようなことを考えていた、しかし、それには鞘が必要だ。鞘に雷魔法をためておいて必要な時に使うイメージだ。ミラルも同じくだ、相手の攻撃をいなし、そのエネルギーを鞘にため、カウンターとして放つ。だから、鞘が来るまでは強化はできない」と、俺は現状を伝えた。
「わかった、それまで待つ。」
「……ほかに何かないか? 何でもいい」と、キースはそれでも食い下がる。
キースは焦っているのか……。あの時の戦線離脱が、いまだに応えているようだな……。悪いな、俺のせいで……。




