100年後の街 3
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次の日の朝は、両手に華の状態だった。
普段の朝ならばエルフ姉妹と寝ると次の日は独りで放置されている。メイドさんだからね。俺よりも数時間先に起きて仕事をしているのだ。俺の専属メイドだから起こしに来るのが、エルフ姉妹なのだ。
然し、今日からエルフ姉妹は完全休暇なので俺の左右でまだ寝ていた。
右手をガッチリロックしているヒュパさんの寝顔は幸せそうだ。左腕をガッチリロックしているメリトさんの寝顔も幸せそうでスヤスヤと寝息を立てている。
あれ?首は動くんだけど体は動かない?何でだ?
俺が首をあげてよく見ると両足までガッチリロックされていた。
えーーー?マジで動けないんですけど・・・
ヒュパさんは俺の右手首を左脇で固定して俺の右足を蟹挟で膝からロックしてるし、メリトさんは、俺の左肘から下を両手でロックして俺の右足の膝辺りを4の字の様に絡めて固定されてた。
此れって逃がさないパターンか?起きたらまたエロフの園に引き摺り込まれるのか?
まぁ昨夜の秘め事は、悪くなかったけれど・・・
朝からその・・・エロフの秘め事になったら抜け出せない気がするぞ!無限ループになったらキュリアがどんな反応するんだーーー?
そんな事を思いながらも何とか抜け出そうとモゾモゾと手足を動かしたのだが微妙に動くだけで如何にも抜けられない・・・両腕の胸の感触は気持ちいいんだけどなぁ・・・
二人の顔を見ると寝ているのに朱に染まっている。目元も口元も緩みちょっと危ない顔にナッテルヨー!
そんな状態でも何とか抜け出そうとしてもぞもぞと動いているとエルフ姉妹が目を覚ました。
両方からウットリした顔で俺は見つめられていた。
「「おはようございます。ケミン様。」」
「お・おはよう。あの?動けないんだけど・・・」
「「申し訳ありません!」」
急に飛び起きてエルフ姉妹は、両隣で正座をして謝っていた。
「大丈夫だよ。気にしなくていいから」
期待日モードは昨日だけだったようで今朝は普通のエルフに戻っていた。無限ループでなくてよかったよ!
「じゃー朝食に行こうか」
俺はそう言うと先に着替えて食堂に向かった。ヒュパさんとメリトさんは身だしなみを整えてから食堂にきた。
朝食が終わり午前中は新しいハニーの相手をしてお種を授けた後、午後からは街に皆で繰り出す事に為った。
ハニーとヒュパさんとメリトさんは、お種の安定の為屋敷に残る事に為った。
一応認識疎外の魔法を使い、他の人に判らないようにしてある。街中で大騒ぎになったら大変だからね。
年末のケミカリーナ商店街は活気にあふれていた。
食品の商店が有り露店や出店も多数あった。それぞれの店からは、バーゲンセールの掛け声がお客に向かってかかっている。お客さん達も良い品をより安く買うために品定めをしていた。商店街を歩く客たちもごった返していた。
出店も活気にあふれている。焼きそばにタコ焼きにお好み焼き?イカ焼きに焼き鳥に串焼き・かき氷に綿菓子?・・・夏祭りか!
「キュリアさん!此処は日本の夏祭りですか?」
「何言ってるよ!異世界です!地球じゃありません!」
「どう見ても日本の食べ物しかないじゃん!」
「だってこのレシピ売ったの私だもの!みんな美味しいって食べてるんだから良いじゃない!其れに此の星の食材って地球とほとんど変わらないんだもの、同じものが作れて当たり前よ。」
「成程・・・同じ食材なら食べなれてた方が良いよね。ってか!こっちの調理方法を駆逐してないよね?」
「・・・・」
「おいこら!なんでそこで黙る!」
「ダイジョウブヨー・・・美味しい食べ物なら残ってるはずよ・・・」
「ケミン様、出店は珍しいものを出すのが主流ですの。自宅の家庭料理は変わっていないから大丈夫ですの」
クララが慌ててフォローしていた。
家庭料理に変化ないなら良かったよ。
そんな事を話しながらいろいろな出店の食べ歩きをして今度は中央通り商店街に向かった。
中央通り商店街は、高級店が多く食品を扱っている店は少ない。ブティックやアクセアリーや調度品などを売っている店が多い。銀座を思い出してもらえばわかりやすいだろうか。
その一角にローレンス商会もある。今回の目的の場所だ。
ローレンス商会の豪華な建物に着くと皆で中に入る。
入口に立つと自動でドアが開いた・・・自動ドアまであるよ。
「キュリアさん!ドアが自動で開いたんですけど!」
「自動ドアね。便利よねぇ」
「何でこんなのが有るんだよ!」
「何でって?貴方が、風魔法石で船外機を作ったからよ!此処の職人が、低回転のモーターを開発したんでしょ。此れは貴方のせいでしょう?何でもかんでも私のせいにしないでよね!」
「マジか・・・俺のせいだった・・・しかしこの世界の職人スゲーな!」
そんな事を呟きながら上を見ると人感センサーの様な魔法陣が光っていた。
地球の科学力にも劣らないぞ此れ!マジスゲー。
店の中に入るとオーナーが挨拶をしてきた。勿論、ローレンス商会も代替わりしている。今はローレンさんの娘夫婦がオーナーになっていた。娘さんはアマンダさんといってロザリンドさんに非常によく似ている。お年はもう還暦を過ぎているのだが、美魔女で老いている感じは見えなかった。
「此れは此れは、ケミン様に奥様方ご機嫌麗しゅう」
「アマンダさんお久しぶりです。お元気でしたか?」
「はい、有難う御座います。体の方は元気なんですけど、もう年ですからそろそろ引退したんですけどねぇ」
「息子さんは、大店に修行中でしたっけ?もうそろそろ10年ですし大丈夫ではないのですか?」
確か30くらいになる息子さんがいたはずだった。直ぐに店は継がせずに他店に修行に出しているらしい。
「店の方は任せても良いのですけれどまだ良縁に恵まれなくて・・・」
ああーお嫁さんかぁ!こういう話は、キュリアが乗ってくるはずなんだけどちらっと見たがすまし顔で静かに聞いていた。
「それは大変ですねぇ。息子さんに意中の人はいないのですか?」
「それが・・・はっきりしなくて本当に困っております」
此れはあれか?意中の人はいるけれど話せないな何かがあるって事かな?
「成程、良縁が見つかると良いですね」
俺はそんな当たり障りのない話をした後に目的の買い物を済ませて屋敷に戻って行った。
今日の夕食は、チキンカレーインド風だ。毎週週末の夕食には、カレーが出る事に為っている。
俺がカレーを好きな事もあるが、決まった日に出る事で曜日の間隔を忘れないようにする為もある。
どこかの海軍かよって突っ込みはなしで!
本格的なインドカレーが食卓に並んでいる。欧風のもっちりしたカレーではなく、サラサラのスープカレーに近い感じで鶏もも肉が入っていた。それにナンまで準備されていた。
俺はライス派なのでサフランライスを選んだ。
「今日のカレーも美味しいねぇ」
「本格的なインドカレーも良いでしょ?よく混ぜて食べてね」
「え?指で混ぜて食べるの?」
「其処までしなくて良いわよ!スプーンで混ぜればいいじゃない!」
何時もはその国の食べ方でーとか言うのになぁ・・・
「今日の昼間の話なんだけど、アマンダさん本当に困ってるみたいだな。キュリアは何か知ってるの?」
「うーん、良くは知らないけれど、息子さんの好きな女性が、敵対している商会の娘さんらしいのよ。それで躊躇しているんだと思うわ」
キュリアも困惑しながら言っていた。
「なにそれー?どこかの戯曲か?そんな話あったよな」
「ロミオとジュリエットでしょ!あれは貴族だけどね!」
「やっぱりそうか。あれって悲劇だったよね?」
「そうね。でもあれは作り話だから。こっちは現実だから本当に大変なんでしょ」
「確かにね。でも結婚したら敵対じゃなくなるんじゃないの?」
「そう上手く行かないんじゃないの?詳しい話は知らないから何とも言えないけどね」
「難しい話なんだねぇ、上手く行くといいねぇ」
「他人の話は良いのよ!其れよりルミナを何とかしなさいよ!もう結婚させないと期待日が来たらどうするのよ!」
「ああああー!まだ来ないと思うけどーーーー」
「何言ってるのよ!もう私の権限で結婚させるわよ!イ・イ・ワ・ネ!!」
ローレンス商会の話は、ルミナの振りだったのか・・・ガクン
ローレンス商会は振りです勝手に何とかなります(笑)




