エナジー移送装置の設置と試運転
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施設建設後も如何にか自動でエナジー移送装置を動作できないか話し合っていた。だって自動化出来たら時々点検するだけで放置で良いからね。侃侃諤諤の話し合いでも結論は出ず1週間が過ぎる。
そして今日も今日とて俺の執務室では、俺とキュリア・ベル・グー・ミラそして新しくラヴォージェを加えて話し合っていた。何時もは5人なのだが、どうにも名案が浮かばないのでラヴォージェにも参加して貰ったのだ。
「と言う事で、俺達の話し合いの中では、魔石に誰かが触れてないとエナジーが溜まらないって結論になったのだよ。然し、毎日地下に行ってエナジーを注入するのも大変だろ?だから悩んでるんだよ」
「はぁ、成程、確かに其々のエナジーに変換しなければならないのなら何方かが触ってエナジーを注入しなければなりませんね」
ラヴォージェは呆れた顔をして言った。
「だろう?何かいい方法は無いかな?」
俺は訝し気な顔をして聞いた。此奴何か知ってるな!
「ではお聞きしますが、抑々なぜ皆様のエナジーに変換して送るのですか?皆様は何時も此処に居るでしょう?直ぐに使う訳でもないエナジーを変換する必要が有るのでしょうか?」
「「「「「えー?」」」」」
全員の頭の上に?が出ているようで俺を含めて意味が解らないと思っていた。
「だってエナジー変換しないと直ぐに使えないだろ?それなら先にこっちで変換した方が効率いいじゃん」
「其れは、変換したエナジーをすぐに使う事が前提ですよ。皆さんのエナジーに変換して直ぐに皆さんが地元に戻って使うのですか?其れなら自分のエナジーが2倍になるのですから意味が有りますが、他の者が使うのでしたら変換しても使う人がエナジーを吸収した時点でその人のエナジーに変換されますよ。自分が使わないエナジーを自分のエナジーに変換して何の意味があるのでしょう?」
「自分のエナジーイコール地域のエナジーだろう?その方が地域の人も直ぐに使えるのだろう?違うのか?」
俺はラヴォージェに問いただす。
「ああ、そう言う前提で考えられていたのですか。別に変換しなくてもエナジーを移送するだけで普通に使えますよ?出口を魔法石にした場合魔法が発動しますから魔法がエナジーに変換されるまでは時間が掛かります。然し、魔法ではなくエナジー放出ならば、そのまま誰かが吸収してしまえば普通にその人のエナジーとして使えます。結界を作る時にエナジーだけ先に放出したでしょう?無属性の放出の魔法陣を切んでおけばいいのですよ」
「放出の方は、解ってるのだよ。吸収する方を自動に出来ないかって事なんだけど?」
「魔石にエナジーを吸収するのは、何時も皆様がやっているではありませんか?自分の身体を魔石と考えて頂ければわかると思います。エナジーが枯渇した場合、如何していますか?」
「ん?胸に手を当ててエナジーを吸収する事をイメージしてる?」
「そうですよね?其の吸収の魔法陣を台座に刻んで中心に魔石を置けば自動で魔石にエナジーを吸収できますよ。皆様は無詠唱でエナジーの回復を行いますから魔法だとは気付かなかったのではありませんか?」
「「「「「あれ魔法だったのぉ?」」」」」
全員でハモった・・・俺も魔法ではなく特技だと思ってたよ・・・ガクン
「台座が充電器に成るって事か?」
「そうですね。そして魔石を中心に置けば勝手にエナジーが溜まります。其れにミスリルワイヤーを取り付けて魔法石に繋ぎ、無属性の放出の魔法陣を魔法石に刻んでおけば、魔法が勝手に発動しますよ。此れで常に吸収しながら放出する自動化が出来ますな」
「こんなことなら最初からラヴォージェに入ってもらってたらよかったよ」
「だよねぇ・・・この1週間はぁ何だったんだろうねぇ」
「僕もなんか疲れたなぁ」
「あっけなく終わったわね!」
「ミラはこれから魔法陣描くよ」
下手な考え休むに似たりの1週間であった・・・ガクン
ミラは地下に行って台座に吸収の魔法陣を刻んだ。後は魔石と魔法石そしてミスリルワイヤーが揃ったところで装置を設置して動作確認と試運転である。
先ずは小型のテスト品を作る事に為った。
石板に魔法陣を刻みその中心に魔石をセットすると最初の魔法陣起動時にエナジーを流すだけで魔石にエナジーが溜まり始めた。
其処にミスリルワイヤーを取り付け反対側に放出の魔法石を取り付けた。
青白い仄かな光が魔法石から出てくる。
「おおー!ちゃんと作動するよ!ミラ凄いね!」
「うん!此れで大丈夫なの判ったね!後は、注文品が来たら設置するだけだね!」
其れから3週間後に設備がすべて揃った。
地下道では、ミスリルワイヤーを壁に沿って取り付けた。点検時に足元を見ながら点検するよりも楽だからね。
其々の出口に水晶の魔法石に放出の魔法陣を刻んで設置しミスリルワイヤーで繋げた。
そして中央の地下室に戻り魔石を台座にセットする。
「それじゃー、試運転をするから魔法陣にエナジーを流して―!」
それを聞いた皆は頷いて、其々の地域に向かう台座の魔法陣にグー・ベル・キュリアが魔法陣を起動させた。
淡く魔法陣が光ると中心にある魔石が緑色に輝き始めた。エナジーが充填されている様だ。
その後、其々の出口に向かった。これで出口にある魔法石が起動してエナジーが放出されれば成功である。
暫くすると、キュリアの出口の魔法石が淡い青い光の粒子を出し始めた。粒子は数分漂うと消えてなくなる。うまくエナジーが放出されている様だ。
次に出始めたのはグーの出口だった。まあ、距離的に行ったら順番通りだな。グーの魔法石も上手く放出されている。
最後は、一番遠いベルの出口の魔法石だ。ここもきちんと魔法石が発動し淡い青い光の粒子が出て来ていた。
俺は皆と中央に戻ると言った。
「一度、魔石を外してみて」
「なんで外すのよ?ちゃんと動いてるから良いじゃないの?」
「魔石を外したらきちんと止まる事も確認しないと、ずっと流し続けて今度は他の地域で地上に高エナジー結晶が出来た時に止まらなかったら困るだろ?運転制御の確認だから外してきちんと止まる事も確認しないといけないんだよ」
「成程解ったわ!外すわよ」
そして皆一斉に外すと淡く光っていた魔法陣の光が消えた。そのまま出口まで確認に行くとエナジーの放出もきちんと止まっている事を確認した。
「此れにて試運転完了ですー!それでは正常に運転開始します。魔石をセットしてください。カウントダウンの後に魔法陣にエナジーを流してね!」
「「「りょうかいー」」」
「エナジ―移送装置運転開始、5秒前」
「「「「4」」」」
「「「「3」」」」
「「「「2」」」」
「「「「1」」」」
「「「「スタート!」」」」
その瞬間一斉に魔法陣にエナジーを流すと仄かに魔法陣が光り出し魔石が緑色に光った。
そしてそれぞれが地下道を通り出口に向かって行く。
皆がエナジー放出を確認し戻ってきて手を取り合って喜んだのだった。
新しい人が会議に入っただけで劇的に話が進むって有りますよねぇ?
会議って苦労しますよねorz
そんな私の日常を切り取ってみました(笑)




