大精霊の話し合い
「ベル!ルポルテ母さんって誰だーーーーー!」
俺は思わず叫んでしまった。この世界に母親が居るとは思ってもみなかったからだ。
ベルは、驚いて言った。
「え?みんな知らないの?此の星がお母さんだけど・・・星の名前がルポルテだよ?」
「「「知らないよ!」ぉぉ」」
全員で揃っていった。
「あっれぇ?僕データ送ってなかったかなぁ?みんなお母さんの声聞いてると思ってたから・・・ごめんねぇ」
ベルは大きなお腹をしながらもてへぺろみたいな顔をしておでこを押さえて言った。
「しかもデータ整理って整理したら駄目だろう!欠損するの当たり前じゃないか!全部送ってくれよー!」
「解りやすくしようと思ったんだけどね。それじゃー送るよ」
(念話だけは送らないけどねぇ)
ベルがそう言うと大量のデータが送られてきた・・・ってか多すぎるだろ・・・ガクン
「まだこんなに有ったのか・・・てか攻撃魔法とかも有るじゃないか!何処で使うか判らないけどな!」
「まぁねぇ、母さんから送られてきた時には、僕も吃驚したからね。整理しないといけないって気持ちも解るだろ?」
そう言うとベルはキュリアとグーにも転送したらしい。
「何よ―これー!多過ぎよ!」「参ったねぇ・・・こんなに有るのぉ?」
キュリアもグーも目を白黒させて言った。
「それで、ルポルテ母さんとは俺達も話せるのか?話した事が有るのは、ベルだけだよね?」
「それは解らないなぁ。僕が一番最初に目覚めたって言われたけど一方的に言葉が来ただけだからね。もしかしたらエナジー量が、関係してるのかも?」
何で疑問形なんだよ!頭にクエッションマーク3つも4つも出ていそうだな!
「それは星全体のエナジー量って事かな?全員がある程度のエナジー量が必要なのかな?」
「データ送ったけどその中にはルポルテお母さんとの連絡方法は無いだろ?つまり此方から連絡することは出来ないんだと思う。お母さんは僕達の事を見ているとは思うけれど・・・」
ベルが思案気な顔をしながら言った。キュリアは何か難しい顔をしている。
(ベル、ケミンに念話の仕方送ったの?)
(まさかぁ、そんな事したら僕たちにの心が駄々洩れに為っちゃうじゃないか。恥ずかしくて送れないよ)
(そうよね!グッジョブベル!)
(ケミンは末っ子だからぁ、こうなるのかぁ)
(グーもケミンに念話だけは教えないでよね!)
(わかったよぉー、姉さん達のプライバシーには配慮するよぉ)
末っ子の悲哀・・・教えられない事もあるのだった。
俺は深刻な顔をしながら言う。
「結局連絡が来るまで待つしかないのか・・・この世界に俺達が来た意味が知りたかったのだけどな」
「あははは、それはぁ、普通に生まれ変わったとぉ、思ってたら良いんじゃないかぁなぁ」
グーは、そんな事、気にしないって笑いながら言った。
「でも其れだと記憶を持ったまま生まれ変わる意味が解らないだろ?」
「前世の記憶を持って生まれてるのは、それが必要だって事でしょ!ケミンは複雑に考え過ぎなのよ!」
キュリアが、私良い事言ったでしょ!みたいな顔で言った。所謂ドヤ顔だ。
「なるほどねぇ・・・今は考えても仕方ないか・・・」
「そうだね。其れよりもグー君が此れから如何したら良いか考える方が先じゃないかな?」
ベルは、自分のお腹を愛おしそうに擦り乍ら言った。
えーーー?此処で子作りの話に戻るのか!俺はしどろもどろになりながらも言った。
「い・いや・へ・部屋は、用意してあるから・・・グーには好きに使ってもらって良いよ・・・」
「ケミン有難うぅ、本当に助かるよーぅ」
「どういたしまして、兎に角、守護精霊は最優先だから頑張ってね!」
俺は、グーに向かってパチンとウインクした。
「それは良いとして、グーは結婚式を挙げたのか?まだならここで出来るけど?」
「街では挙げてきたよぉ。ここに来たのもハネムーンって事できたからねぇ」
ヤバイ藪蛇だったか!俺達ハネムーン行って無いぞ・・・
「ハネムーンだってケミン!ワ・タ・シ・タ・チ!連れてってもらって無いけどー!」
キュリアが黒いオーラを出しながら言ってきた。目も三角になってるし角も出てきそうだ・・・
「だって、行く場所が無かったようなぁ・・・」
「そういう問題じゃない!どこかに連れて行くって言うのが重要なんでしょ!」
パッカーンと叩かれた。此れはダメージがでかい・・・一瞬でHPが吹っ飛んでしまった・・・ガクン
「まぁまぁまぁ、落ち着いてぇキュリア、あの時は仕方ないと私も思うよぉ。作りかけの何もないファラッドの街に連れて行く事なんて出来ないしぃ。私が同じ立場だったら連れて行かなかったと思うよぉ。それに此れから連れて行ってもらえば良いじゃないかぁ?」
グーからフォローが入った。おおー良い奴だな!
「まぁそうね!ベルが落ち着いたら連れて行ってもらいましょうか!」
「そうだな!ベルが落ち付たらどこかに行こうか」
「だから!ケミンもうそろそろ自重しなさいよ!いつも誰かが妊娠してるんだから!」
「それはそうした方が良いって皆が言ってたからぁ」
「それでも限度があるでしょー!保育園が、出来るほどなんて誰も思って無かったわよ!」
キュリアの怒りがまた復活してきた・・・ヤバいなー。
「まぁまぁ、私の守護精霊が出来たらぁ、一緒にお願いしようと思ってるんだよぉ、此処は良い環境だからねぇ」
それは吝かではない、一緒に育てた方が楽だものね!
「それは大丈夫よ!一人二人増えた所で手間は変わらないもの!私達が居た方が、グーの奥さん達の負担も軽くなるでしょ?初めての子供だから経験者が居た方が断然良いものね」
キュリアは、任せなさい!みたいな顔で言っていた。
「それじゃーグーは最低でも16年はここに居るのが良いかな?守護精霊が生まれて成人するまでだけど」
「そうなるのかなぁ?子供が手が離れるようになるまでは居たいなぁ」
「遠慮しなくていいから、此処に家を建てても良いよ!ずっと居ても大丈夫だよ?」
「あははは、さすがにそこまでは居ないかなぁ。家はファラッドにあるからねぇ、戻らないと拙いからねぇ」
「そうか、ならここ迎賓館を好きに使って良いよ。メイド達も優秀だから!」
「助かるよぉ、仲良くやって行こうねぇ」
この後も色々話した。
守護精霊の作り方や育て方など、奥さん達を交えて話した。
キュリアやベルが、グーの奥さん達に何やら伝授していたようだった。
その後は、夜に晩餐会を開いてさらに友好を深めた。
今回は、焼肉パーティーを開いたよ。グーは焼肉が大好きなのだそうだ。
みんなで騒ぎながらその夜は過ごした。
グーさん長期滞在決定です(笑)




