グーテンベールがやって来た
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あれから半年が過ぎ、あいも変わらず子供達の世話をしていた。
エルフの里の広場で子供達と戯れているとクララが通信を受けたと言って来た。
「ケミン様、グーテンベール様から精霊念話が来ましたの。街の手伝いが終わって此方に来るとの事でしたの。来週には到着する予定との事ですの」
クララの娘が、ママー!と言いながら抱き着く。クララは、子供の頭を撫でながら俺に言った。
「グーはやっと終わったのか。来週ってかなり時間が掛かるみたいだね。召喚獣で来たら早いはずなのに如何したんだろう」
「召喚獣では来ないらしいですの。船で来るそうですの」
「新しい船でも買ったので自慢しに来るのかな?まぁ時間に余裕があるし迎賓館の準備も出来るだろから良いか」
「ラ・・・」
ラヴォージェを呼ぼうとしたらすぐ後ろに立っていた。
「いつの間にそこに居たんだよ!ビビったわ!」
「ケミン様、呼ばれると思いまして・・・イリュージョン!」
ラヴォージェは久しぶりに歌い始めた。歌はいいから!
「はいはい。イリュージョン久しぶりだね!其れより来週グーが来るらしいから迎賓館の準備してよ」
「畏まりました。エルフ達に準備させます」
ラヴォージェはそう言うとパッと消えた・・・器用な奴だなぁ・・・
クララと子供は広場の芝生に座り一緒に遊んでいる。
今度はお腹の大きなベルと仄かに光る子供を連れたキュリアがやって来た。
ベルとキュリアの子供は、必ず準備文様を出してから作ることにしていた。
成人したら精霊に為るからね。今の子で3人目だ。精霊が増えることは、キュリア湖やアレクサンベール山脈にとって大事な事で、エナジーの増え方が、段違いによくなるのだ。結界も強力になるらしい・・・
何から守ってるのか知らないけれどねぇ・・・
「ベル出歩いて大丈夫なの?無理しちゃだめだよ」
「あはは、ケミン君、僕だってもう3人目を産むんだよ。体調くらいわかるから大丈夫だよ」
ベルは笑いながら言った。
「ケミンは何時まで経っても心配性なのよねぇ。ポコポコ産ませてるくせに」
「ポコポコって人聞き悪いな!俺が節操ないみたいじゃないか!」
「節操ないでしょ!この広場見て見なさいよ!もう保育園じゃない!」
確かに!子供達だけで50人近くいるからな!勿論俺の子だけじゃ無くてエルフの子も数名は居るけど。
子供達が元気に走り回っているのをエルフのメイド達が世話をしている。
7歳を超えた子達は、青空学校で文字や計算の勉強もしていた。武器の稽古をしている子もいる。
だってみんな子沢山なんだもの!獣人は四つ子まで産めるしパフィオの子だって双子は当たり前だしカトレアは1年で2回出産するしミラは毎年必ず出産するし・・・
「貴方が毎回、仕込むからじゃない!休めばいいだけよ!」
「仕込む言うなよ!うちの製品じゃ無いんだから!」
俺は、反応缶を思い出してしまった・・・ガクン
「まぁヘディもラーニャもフリーゼもさすがにもう上がるでしょうから此れから少しは減るでしょ」
「まだまだ元気そうだけどねぇ・・・」
広場で子供達と稽古しているヘディ―とラーニャとカトレアを遠い目をして見ながら言った。
そうこうしているうちに1週間が過ぎグーが来る日になった。
俺は、迎賓館の応接の間で待っているとラヴォージェからグーが着いたと報告がった。
「ケミン様、グーテンベール様がお着きになりました。」
「此処に通してくれるかな?お茶の準備も宜しく」
「畏まりました」
グーが応接の間に入ってくると俺は目を見開いた。独りで来ると思っていたのに綺麗な女性を二人も連れて来たのだ。そんな話居聞いてないけど!
「ケミン、久しぶりだねぇ、元気だったかなぁ?私の方はやっと終わったよ。それにしても外の広場は、凄い事に為ってるねぇ。100年経つとあんなになるのかぁ?」
「いらっしゃい、グー、久しぶり、まぁ外は仕方ないというか・・・奥さんの数が多いからね。まあ座ってよ。で其方の女性達は?」
グー達が座るとヒュパさんとメリトさんが紅茶を出しお菓子を置く。俺は紅茶を一口飲みお菓子を抓んで食べた。それを見たグーも紅茶を一口飲んだ。
「この女性達は、君と一緒だよぉ、守護精霊の為の女性達、此方の狐獣人は、平原の種族で名前は、フォルリだよぉ、此方の女性は、新しい街ファラッドの領主の娘 シャルデリア・マイヤーさんだよ。宜しくねぇ」
「あー成程、グーの奥さんになるのか。宜しくお願いします」
狐獣人の女性は黄金色の長い髪に狐の耳が付いており巫女姿の服を着ている巨乳美人である。巫女服からはみ出しそうじゃん、目のやり場に困るな。狐尻尾も付いていて尻尾の先の毛が白くなっていた。
人間女性は、ピンク色のドレスを着た金髪ツインドリルの髪とグレーの瞳・・・
こんな子いたんだ異世界だなぁ、何となくツンとした感じの女の子だな。
「妾は、フォルリどすぇ、よろしゅうおたの申しますぇ」
グーに似てるのか?おっとりしてるな。京都弁?不思議な感じの女性だな・・・
「わたくしは、シャルデリア・マイヤーですわ!シャルと呼んで頂いて結構ですわ!宜しくお願い致しますわ!」
何か怒ってるのか?一々に言葉尻がきついな・・・
「此れがデフォルトだよぉ、怒ってる訳じゃ無いから安心していいよぉ」
「成程、それで街作りは如何だったの?」
俺は気を逸らすようにグーに聞いた。
「それがねぇ大変だったんだよぉ・・・」
グーは街作りについて話し始めた。
先ずは、どうしてもお米が食べたいので水田作りに着手したらしいのだが、農業用水路を平原に引く間にエナジー切れを起こして大変だったらしい。
其処でエナジーを溜めるために人口を増やしたいのだが、ジェンナーから平原に来る人間が少なくて中々増えなかったらしい。
其れはそうだよね。ジェンナーは楽しい事が有るからねぇ。
街を整備をするにしてもエナジーが足りずに相当苦労したらしい。
エナジーを溜め乍ら少しずつ整備を進めていると平原に狐が多いことが解り、狐に名付けをしたら狐獣人になったらしい。
名付けの事を知ってたのかよ!俺とキュリアは知らなかったぞ!
狐獣人が街に入った事で街づくりがやっと捗る事に為って、ファラッドの街が形になったらしい。
その後に港町も整備して魚介類をファラッドに輸送することで人口を増やしていったそうだ。
そうして、広大な水田を整備してそれを管理する村を作りやっと完成したそうだ。
此処まで100年以上掛かってるな!気の長い話だよ!
「という事でねぇ、平原はエナジーが、カツカツなんだよぉ、だからしばらくこっちに居るからねぇ」
「それは良いけど子作り如何するの?」
「平原のエナジーが溜まったらと言いたい所だけどねぇ、それでは時間が掛かりそうだからここでエナジー借りながら進めようかなぁと思ってるよぉ」
「マジか・・・森のエナジーを使えるの?」
「うん、吸収できるからねぇ、東の辺境は4人で共同体みたいなものだからねぇ。それに放出したときにまた森に戻るから大丈夫だと思うよぉ」
「そんな話も聞いてないけど・・・」
「あれぇ?データに欠損でもあったのかなぁ?きちんと送ったつもりだったのだけどぉ?」
「ベルから送られてきたデータには載ってたと思うよぉ」
「ベルが最初だったのか・・・」
「えーー?僕ちゃんと送ったよ?ルポルテ母さんのデータでしょ?解り易い様に整理してから」
「ベル!ルポルテ母さんって誰だーーーーー!」
保育園に為ってました(笑)
伝言ゲームも発覚です(笑)




