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戦国の鍛冶師  作者: 和蔵(わくら)
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第13話 船と魔力大砲

ハルネフェルド村を出発してから、2日が経とうとしていた時に、

下流にある1つ目の村・オーステルハウド村に到着したのだった。


この村に来るまでの船旅で、3回も魔獣に襲撃されていたのだが、

別に被害があった訳ではない、船で移動した方が襲撃率が高いと

感じただけだ。


ハルネフェルド村までの4日間掛かったが、その間に魔獣に襲撃さ

れたのは1回だけであったからだ。そう考えると船での移動の方が

魔獣の襲撃率が高い!


だが!


ハルネフェルド村の船には、大砲とは違うが、特別な砲が取り付け

られていたのを見た。細い大砲の筒から、魔力を撃ち出す仕組み、

だと聞いている。その大砲の名をヤーコブが教えてくれたのだ。


ファルコン魔力砲と言うそうだ。


船の左右に4門ずつ装備されて、船首にも2門が取り付けられている。

合計で10門の魔力砲を積んでいるのだ。船尾には大砲は無い!


その魔力大砲で、魔獣に向けての砲撃は、合戦でもしてるかの様な

音と火花であった。魔力大砲からは、火炎弾なる炎が沢山飛んで出て

行ってたのだ。


堺で南蛮人の船に積まれている大砲は、俺は見た事はあったのだが

撃つ場面は見た事は無かったから、正直に驚いた!あんなに音が煩く

火花を散らしては、魔獣に撃ち込んでいたからだ。


魔力大砲の弾が当たった魔獣は、火炎弾の炎に包まれながら、川の中に

逃げて行くか、または怒り来るって船に乗り込もうとしたのだった!

乗り込もうとした魔獣には、長槍を使いながら倒していた。


魔力大砲は、筒の尾に魔力を込める球体が取り付けられており、そこに

魔力を注ぎ込むと、球体が真っ赤になる。


真っ赤になったら、魔力大砲の魔力が一杯になった合図なのだそうだ!

そこから紫になり、最後は青にり、それが魔力切れの合図だそうだ。

1回の魔力補充で、撃ち出せる回数はと言うと、大体だが10発前後と

言っていた。


魔力を込めた者の魔力に寄って、魔力大砲の撃つ回数が、少しだけだが

変わってくるそうなのだ。優秀な者ほど、魔力を補充した時に、魔力が

補充される量が多くなる。


魔力の補充も、魔法を唱えるだけだから、直ぐに補充もできる。

何とも魔力大砲とは便利な物だろうか!


火薬を使わないから、安全だし火薬を製造する手間も掛からないで済む!

必要なのは、魔力を込める球体の玉だけなのだ。それと大砲の本体だ。


魔力大砲は、青銅砲みたいである。青銅とは、銅と錫を混ぜた物である!

それを使って作ったのが、青銅砲である。固くて、腐食しにくい。しかも、

融点が低いので、融かすのも簡単だ。鋳型(型紙)をつくり、融けた青銅を

流し込んで、冷やせば、できあがり。これが「鋳造法」である。


この魔力大砲を見るに、鋳造法で作られた事が解る。繋ぎ目が見当たらなく

大砲の砲身が綺麗だったのだ。鋳造法と言う物は知っていたが、大砲は作った

事が無いので、鋳造法は知識だけしか持ち合わせてない。


町にも魔力大砲職人が、居ると訊いたので、暇があったら1度は訪ねてみたい

そこで、鋳造法を覚える事が出来れば、俺の鍛冶師としての質も上がるであろう

この世界には火薬が存在しないので、魔力大砲も魔法により使われている!


火薬より取り扱いが簡単なので、鉄砲を魔力球を使い生産出来ないか、町の職人

に相談してみたい。それで作れる様ならば、町の職人と俺とで、生産を進めるの

も面白そうである!


そんな事を考えていると、オーステルハウド村で芳乃が、行商を終えて戻って

着ていたのだ。何でも山塩が全部売れたのと、毛皮も半分も売れたと喜んでい

たのだ。山塩は1袋150ベルクで売れて、毛皮は1枚250ベルクで売れた。


山塩が20袋だったので、3000ベルクで売れ、毛皮は10枚で2500ベルクで売れた!

此れで全部で、6900ベルクの資金が貯まっている!残りの毛皮が幾らで売れるか

で、買い物の品も決まってきそうだ。


船は絶対に買うとして、鍛冶道具・大工道具・織物機なども欲しいのだ。

そうすれば、それぞれが専門の仕事ができるからだ。


アンジェ達は、仕事は何が出来るかは謎ではあるが、何かしらは出来るだろうから

出来る事を頑張って貰いたい。そうすれば集落も早く完成するであろう!


明日にでもアンジェに、得意な仕事は何かと訊くべきであろうか?

それとも、訊かない方が良いのだろうか?


ケット・シー族も、人数は結構いたから、それぞれが何かしら得意な物があるだろうと

俺は思う、そこで助け合って仕事をすればいいだけだ。焦る必要もないかな?



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