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戦国の鍛冶師  作者: 和蔵(わくら)
111/129

第111話 オレークのご機嫌と好成の驚き 


オレークさん、どうしたんだい?やけに嬉しそうな顔なんかしてる

けど、何か良い事かあったのかい?


好成はオレークが嬉しそうな顔をしながら、仕事をしている様子が

気になり、オレークに訊ねたのだが、オレークはよ好成の言葉も耳

に入ってない様子で、ご機嫌のまま仕事を続けていたのだ。


そこで好成は、近くに居た息子のダニエルにオレークの事を訊ねる

とダニエルは、素直に答えたのだった。


「領主様から、大口の仕事が舞込んだとかで、帰って来るなり直ぐ

に仕事場に篭り、昨日からずっと仕事を続けてるんです!」


好成は、ダニエルからオレークが上機嫌な理由を訊くと、納得した

のだった。領主様からの仕事ならば、確実に大金が手に入るから、

上機嫌にもなるのだろう!


「おっ!好成じゃねーか!どうしたんだ?儂に何か用事でもあるの

か?」


ダニエルと好成が話し込んでいると、それに気が付いたのかオレーク

が好成に声を掛けてきたのだった。


今し方、ダニエルに事情を訊いたんだけど、領主様の大口の仕事を

引き受けたんだって?オレークさんは、どんだけ今回の取引で儲け

が出るんだい?


「そうか、ダニエルから大口の仕事の内容を訊いたのか!ふっふふ

今回の取引額は、今までの比ではないぞ!それも正規の価格で100丁

ものシーランド銃が売れたんだからな!後は納品をすれば良いだけ

なんだが、流石に100丁ともなると手が足りないんだ。どうだい?

好成も手伝ってくれないか?」


オレークは好成に、オレーク式銃の生産に人が足りないので、好成に

手伝いを依頼したのだが、好成は好成で、未だに来式銃の生産数が足

りずに居たので、オレークを助ける事は出来ずにいたのだった。


すまないが、今回の仕事は助ける事が出来そうもない!こっちもまだ

生産数が足りずにいるんだ。俺がオレークさんの下に来たのは、鉄の

余りを貰いに来ただけなんだが、余ってる鉄ってあるかな?


「こっちも大口の仕事が入ったからな!鉄は余っては居ないんだ。わる

いな!他を当たって貰うしかないな!例えば、鉱石組合とかを尋ねて、

鉄鉱石を買うしかないだろうな!」


鉱石組合か、1回だけオレークさんに連れて行って貰った事があるな!

それならば、鉱石組合に要ってみるとするか!確かオレークさんの友人

が居たよね?名前は何だったかな?


「鉱石組合で儂の友人と言えば、奴しか居ないぞ!名前はヨウニと言う」


そうそう!前に行った時に、顔は覚えたけど名前を忘れてしまってね!

そのヨウニって人を訪ねてみるよオレークさん!


好成は、鉄を買いに鉱石組合に出かける事になったのだが、1人で今回は

行く事になったのである。それぞれ皆、忙しいので一緒に行く事は出来な

かったのである。


好成は、黒猫屋の納屋を棲み処としているニーロの元に行くと、徐にニーロ

に鞍を取り付けると、ニーロの家族には荷台を取り付けたのだった。そして

鉱石組合に出かけたのであった。


町中をニーロに乗って出歩くと、嫌でも人の目を引いてしまうのだが、最近

ではニーロ達も、町の人々から受け入れられている感じで、出会う人々から

は挨拶や温かい言葉を送られていたのだった。


「おや、ニーロさんお出かけですかな?気を付けて行きなされ!」


「きゃ~ユーロ・イーユ・ニーマ!一緒に遊ぼうよ!」


近くの子供達からは、ニーロの子供達は人気者で、良く一緒に遊んでいる

そうである!だが今回は俺の仕事の手伝いなので、子供達には事情を説明

して、諦めてもらったのだった。


ユーロ・イーユ・ニーマ!3匹とも、すまない!仕事が終わったら遊びに

行っても良いからな!俺は、ニーロの子供達に仕事が終わり次第、近所の

子供達と遊んで良いと伝えると、子供達も嬉しそうな顔をして、俺に返事

を返してくれたのだった。


《旦那様、ありがとうございます!》


3匹とも、元気な返事をしてくれている。ニーロの子供達は皆、良い子に育っ

て居る!これも親の育て方が良いからかも知れないな!


俺は、そんな事を思いつつニーロの背中で揺られていると、ニーロが目的地に

着いた様で、声を掛けてきたのだった。


「旦那様、目的地の鉱石組合に着きました!己等達は、外で待ってますので

旦那様は、己等達を気にせずに仕事をして来て下さい」


俺は、ニーロ達を鉱石組合の玄関先から、鉱石組合の来客用の馬車置き場に

移動させると、そこで休憩する様にと伝えたのだった。


鉱石組合の中に入ると、受付に座っている女性に、ヨウニさんに会いたいと

伝えると、俺は直ぐに応接室に通されたのだった。そして、暫し待つと受付

の女性が遣ってきて、ヨウニさんが来ると伝えてくれたのだった。


「いや~お待たせしてしまった様で、申し訳ないですね!それで今回は、

オレークの用件で来たのですかな?」


ヨウニさんは、1回しか会ってない俺の事を覚えててくれた様で、直ぐに

オレークさんの用事で来たのかを確認してきたのだった。


今回は、俺独自の依頼なのですが、鉄鉱石を1㌧程、此方で都合を付けて

貰えないでしょうか?


「鉄鉱石を1㌧もですか?それはやはり、シーランド銃と言う武器を製作

する為に使うのですかな?それとも違う用途で、使う予定なのですか?」


ヨウニさんは、俺の依頼と訊くと、険しい表情になり、鉄鉱石の使い道を

訊いてきたのだった。


シーランド銃の製作に使います。その他に鉄鉱石を使う予定は、今の所は

ありませんね!それで鉄鉱石を1㌧買うのに幾ら必要ですか?


「オレークは、特別組合員なので安く売れますが、来様は一般組合員です

よね?そうなりますと、安くさせてもらっても1㌧もの鉄鉱石ですと、そう

ですね......此の位になりますかね?」


えっ.....!?.......えっ~~~~~~!!!!!!



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