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01:冒険者

 私の名前はリン、冒険者をしています。


 冒険者というのは、いわゆる何でも屋みたいなもので、冒険者ギルドと言う場所に登録して、そこに仕事を仲介してもらい請け負います。


 この世界には魔物という人を襲う生き物がいて、それを狩るのが冒険者の主な仕事となっています。

 ここでの人という存在の定義は、人間族、エルフ族、獣人族など、人の姿をしている者達で意思の疎通が出来る者を指し、それと(つい)()す存在として魔物というか、魔物族と言ったほうがいいのかな、が存在しています。魔物は獣の姿や人の姿、それこそこの世に存在する生物の姿はもちろん、この世に存在しないような、ありとあらゆる姿の者が存在します。


 ありとあらゆる姿なのに、なぜひとくくりに魔物と言い切れるのか?

 魔物の瞳は例外なく赤いのです。徹夜明けで目が充血した人は大丈夫かって? 安心してください、それより赤いし、暗闇の中では赤く光るのです。アルビノのウサギは大丈夫なのかって? 暗闇の中で赤く光らなければ大丈夫だと思いますよ。目の無いスライムとかはどう判断するのかって? そんな物が意思を持って動いている時点で魔物と思っていいんじゃないんですかね...


 魔物にも人の姿をした者は存在するし意思を持つ者も存在します。高位の魔物、魔王と呼ばれる者にもなると独自の言語を操り、意思の疎通も出来ます。

 魔人という人が進化というのが妥当かどうかは不明ですが、人の力を超越した特殊な種族も存在します。当然、魔に属するので目は赤いです。ここまでくると魔物と言う存在自体が人という種より高次元の存在のような気もしてきますね。というよりもこれだけ千差万別の存在を魔物のひとくくりにするのもおかしな話なのかもしれませんね。


 脱線していますね。魔王や魔人は極稀な存在なのでそっと隣に置いておき、冒険者について説明しましょう。


 冒険者にはギルドが認定するA~Fのランクがあります。


冒険者ギルドランク。

S:化け物、魔王とかも倒せちゃうかも?

A:人間じゃないかも?

B:人間離れしてる人。

C:ベテラン冒険者、ほとんどの人はここで終わる。

D:ちょっと凄い冒険者、管理迷宮に入ることが出来る。

E:普通の冒険者。

F:初めはここから。


 A~Fの上にSランクというのも有りますが、そこまでいくともう冒険者を辞めて貴族になったりとか下手すると国を興して王様になったりするみたいです。

 Dランクの説明に出てくる管理迷宮というのは、冒険者ギルドが管理する迷宮のことです。魔物や宝箱から希少なアイテムがドロップする代わりに強い魔物が出るため、一般人や弱い冒険者が無闇に入れないよう冒険者ギルドが迷宮の入り口を管理しています。


 迷宮です。

 ピンときた方もいると思いますが、市民や貴族からの依頼をこなす事で名声を上げていく冒険者もいれば、迷宮に潜り魔物を倒し宝を手に入れる冒険者もいます。まあ、大半の冒険者が迷宮に潜ります。

 魔物を倒す事でその場に溢れる魔素を自然吸収し冒険者の実力がアップし、運がよければ魔法効果の付いた武器や防具、それにエルフ族が錬金術によって作り出す魔道具の動力源になる魔石や魔玉が手に入り、ギルドで買い取ってもらうか、希少なものならば競売にかけることで大金が手に入るのです。一発当てれば遊んで暮らすことも夢じゃありません。


 まさに命を賭けて冒険をする者。こういえば格好良いけど、ただの無謀な命知らずってところですね。


 人という生き物が頂点でないこの世界では食べ物や生活用品を人が管理する動物や植物から手に入れるという概念はあまり発達していない。

 発達していないというよりも、この世界にはありとあらゆる生物に模した、素材とするなら最高級のモノが存在する。おそらくあちらからすると世界に溢れる旨い食料が人であるのだろうけど、こちらからも同じようなもので全ての食材や素材が存在するのが迷宮であり魔物なのです。


 つまり、簡単に言えば冒険者以外の仕事というのがほとんど無い。

 あー、無いと言うのは語弊があるかな、村や町という人の集団が生活を営む場所が存在する以上仕事というのは必ず存在するのだけど、冒険者という仕事は敷居がとても低く、それこそ仕事もピンからキリまであり、誰にでもなれると言うことなのです。……うーん、何か違う気がするけど、まあいいか。

 (面倒くさくなってきたな!)

 その通りです、はい。




 私は、ローラン王都の冒険者ギルドに所属するDランクの冒険者です。


 んで、強さというか実力は、Dランクの説明にあったちょっと凄い冒険者程度かというと、少し違って取り合えず今の私のスキルと装備がこれ。

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名前:リン 種族:人族 性別:女 年齢:16

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、魔眼

    (技) 隠密5、罠解除1

    (魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法5

        炎魔法2、氷魔法4、雷魔法5、鉄魔法3

        光魔法、闇魔法5

    (自動)HP回復、MP回復、クリティカル

        魔法耐性、統率4、状態異常耐性


装備:偽りの宝石、魔法の鞄

   聖魔の糸+5:HP回復、MP回復

   陰陽浄衣:魔法耐性

   魔王のローブ:状態異常耐性、専用装備

   ウサギの尻尾:クリティカル

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 スキルの説明は追々(おいおい)するとして、注目点は魔王のローブね。ちょっと前に倒した魔王から手に入れました。

 ランクの説明にもあったけど、Sランクの最高クラスの冒険者で魔王を倒せちゃうかもしれないねって感じなので、実際に倒しちゃってる私の実力はSランク以上ってことですかね。まあ、一人で倒せたんじゃないんですけどね。

 Dランクに留まっているのは私的にこれ以上ランクを上げて無駄に有名になる事にメリットが無いと判断したからです。



 えーと、以上です。

 (投げ出したな!)

 後はなんていうか、適当に想像で!!!


 あ、ちなみにさっきから、ちゃちゃを入れてるのは私の使い魔のクロ君です。

 ちっちゃい黒猫です。

 (それと、これは私とクロだけに聞こえる念話です。では、クロ君一言どうぞ)

 (にゃ!)

 (以上、リンとクロでした)


 (リン、目的とかそういうのが一切語られてないぞ?)

 (え、それは次回のお楽しみ)

 (にゃ?)

 (にゅ?)


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