とある異世界の物語2
またあったな。早速続きだがどこまで話したかな?
そうだ、前回はフィオがアースドラゴンに挑んだところで終わったんだな。では話すとしようか。
結論を言えばフィオは力不足どころか、弱すぎてヤツの相手にもならなかった。ヤツは腕をひとなぎしただけで突っ込んできたフィオを吹っ飛ばした。
フィオ「う…ぐ…」
アースドラゴン「グルルル」
フィオはもう動けない。ジャック早く助けて…
ジャック「zzz…」
やれって言おうとすりゃこれだよォ‼︎もおあのバカには頼れない。
アースドラゴン「グルルル」ギョロ
かといって俺にはどうする事もできん。どうすれば…ん?
フワリ
そうか、まだはぐれ者は全員出てなかったなぁ。
キュリア「アラ、フィオどうしたの?」
こいつは魔神キュリア。神と悪魔のハーフで神の力を自在に使い、女悪魔のような誘惑的な容姿と声をしているマーベリックNo.2の実力者だ。
キュリア「ひどい傷ねぇ…フィール」ポゥ
アースドラゴン「ギャアアアアアス」
キュリア「うるさいわねぇ。」
アースドラゴン「ギュアアアアア‼︎‼︎」
キュリア「万物を作りし五大元素の一つ。地獄の業火よ、邪悪を灰に還せ!フレイム‼︎」ゴオオオオ
ジャック「…ん?」
ゴオオオオ
ジャック「⁈」
ゴオオオオ…
結果を先に言おう。いうまでもないと思うが、キュリアの放った火炎魔法がアースドラゴンを焼き尽くした。
ジャック「キュリア、来てたなら言えよ。熱かったろーが。」
キュリア「どうせ起こしても起きないでしょう?」
ジャック「そうだけど、死ぬかと思ったぞ。」
キュリア「ウフフ、冗談はそのバカみたいな顔だけにしときなさい。殺しても死なないくせに。」
言い忘れたが、キュリアはかなりの毒舌だ。あれには俺も参っている。
フィオ「…⁉︎ここは?」ガバッ
ジャック「おい、ひとの背中で暴れんな。」
キュリア「起きて早々元気がいいわねぇ。安心して。今ダンジョンを出てマーベリックに向かってる途中だから。」
フィオ「そうか、僕は…」
ジャック「あぁ、情けなくアースドラゴンに吹っ飛ばされてたぞw」
フィオ「…」
キュリア「そういうあなたは、ずっと寝てたわよね?サポートがこれじゃあそりゃ冒険者も強くならないわよ。」
フィオ「…」
フィオは歯を食いしばって悔しい様子だ。確かにキュリアの言うことは正しい。しかし、これはただただフィオが苦しむだけだ。そんなことを思いながら帰路に着いた。
マーベリックに着いたのはちょうど夕飯時だった。
ネブラ「お?帰ってきたな。飯はできてるからとりあえず手を洗ってこい。」
ライズ「フィオ君どうしたのしたんだろ?元気ないけど」ヒソヒソ
グラン「あぁ?知るかよ。本人に直接聞きゃいいだろ。」
ライズ「前から思ってたけどグランってホントにエルフ?全く紳士って感じがしないんだけど。」
グラン「エルフにどんなイメージがあんのか知らねーが、全部が全部そんなわけねーだろうが。」
ネブラ「仲良く話すのは結構だが、飯の準備を手伝ってくれないか?」
ライズ「はーい」
そしてしばらくして食事となった。本日のメインは昨日のアースリザードの煮込みだった。トカゲも案外うまかった。
ネブラ「そういえばキュリアは2日もどこにいたんだ?」
キュリア「私?フフ、ちょっとダンジョンでヤバいのが目覚めたと聞いたから調査も兼ねて退治しようと思ってたのよ。」
ネブラ「で、そのヤバいのはいたのか?」
キュリア「いたんだけどねぇ…」
ライズ「いたんだけど?」
キュリア「何故かフィオ君がそいつに吹っ飛ばされてたのよ。」
グラン「で、そのヤバいのはなんだったんだ?」
キュリア「アースドラゴン」
グラン「アースドラゴンだぁ⁉︎」
ライズ「フィオ君良く生きてたね。」
フィオ「僕は気を失ってて覚えないのですがキュリアさんが助けてくたみたいで…」
ネブラ「あれ、確か付き添いにジャックがいたはずじゃ…」
ジャック「…」
ネブラ「お前…」
ジャック「い、いや、助けようとはしたんだぜ?でもそれじゃあいつのためにならないと思って…」
キュリア「あなた、寝てたでしょう?」
ネブラ「何、本当か?おい、ジャック…」ゴゴゴゴゴ
ジャック「え、ちょ…」
ネブラ「覚悟はできてるんだろうなぁ?」バキ、ボキ
ジャック「いや、助けようとしたんだって!ホントにホントだからなぐらないdゴフゥ」ズドン
ネブラの見事なボディブローが決まったところでとりあえず、この話はここまでだ。ここまではいたって日常の話だ。ここから話すのはちょっと危険でグロテスクな血生臭い話になる。覚悟して聞いてほしい。
あれは、ある一通の手紙が始まりだった。
ネブラ「な…⁈」
キュリア「嘘でしょう…」
ライズ「そんなはずは…」
グラン「マジか…」
フィオ「?」
ジャック「シンのヤツが脱獄しただと⁉︎」
このはぐれ者たちは絶句していた。文面は…そう、こんな感じだった。
緊急通達
地下神殿に収容されていたシンが逃亡。
各ギルドは至急対応されたし。
to be continued…
ここまで読んでくれて感謝する。とりあえず日常は終わりを迎えた。ここから血生臭い話になる。心臓の弱いやつや苦手なやつはここから先の話を読むのは注意してくれ。俺もあまり話したくはないが、おとぎ話のようには終わりたくない。そんな綺麗な事ばかりではないんだ。だから、覚悟して聞いてくれ。