表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

廃城の骸

作者: 白銀 狼牙

 骸は眠る。

 廃城の奥、玉座の間。

 さびれた城の主として、玉座に今なお鎮座する。

 城のような島。

 島のような城。

 海で囲まれた孤島は、対岸の大地と1本の道で繋がっている。

 時たま潮に埋もれて、時たま姿を現す道は、気まぐれな在り方を隠しもしない。

 かつては隆盛したであろう城下も、今は人っ子一人住んじゃいない。

 幽霊城とも称されるその城は、海を漂うブイのようでもある。

 伽藍堂がらんどうの内部は、今にも何かが出てきそうな雰囲気さえある。

 だが、1人の骸が眠るだけである。

 骸は何を見つめる?

 世の無常か。

 人の無情か。

 裏切りの飽和か。

 衰退の脆弱ぜいじゃくか。

 戦士の美談か。

 傾国の美女か。

 夜景の静寂か。

 日の出の光栄か。

 息を吹きかければ蘇りそうな記憶も、

 埃に混ざって跡形もない。

 あの時何があったのか。

 何故かの骸は在り続けるのか。

 立ち寄った1人の男が問いかける。

「お前は何を見る」

 それは長い金髪の男であった。

「王様」

 細くも筋肉質な体のラインが見える、タイトな黒ずくめであった。

「哀れな王様」

 声は無表情。

「1人ぼっちの王国キングダムで満足か?」

 両手をポケットに突っ込んでいる。

「なぁ? 1人ぼっちの自分勝手な王様よ」

 立ち去る音が鳴り響く。

「夢見て独りで嘆いてろ」

 ロングコートを羽織る。

「救いようのない馬鹿者め」

 コツコツ、コツコツ。

 コツコツ、コツコツ。

 もうすぐ夜が来る。

 暗い広間は影に染み込む。

 喋ろうとしても死者は語らず。

 王の姿が骸に重なる。



 ――――骸は何も語らない。

 大した意味は考えてません。

 今後何かと繫がる可能性はありますが、大した意味はありません。

 思いつきです。はい。

 あ、でも、これに出てくる男性は後々の僕の作品で重要なキャラクターになります。

 まだ公表はしませんが。

 あと、なんだっけ?

 モンサンミシェルだっけ?

 あの世界遺産の城をモデルにしてます。

 この作品に関しては以上です。

 以上。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ