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qoltの読書ノート  作者: qolt
4/5

教養ブーム(?)と「ロック」と「俺tueeee」(笑)

みどりがやわらかな季節になりましたね!

ツバメが気持ちよさそうに飛んでいます。

『戦略がすべて』瀧本哲史が、刺激度:★★★☆(中辛)で程好い刺激になりました(笑)


この新書、各節ごとに「まとめ」が付記してあるので、(qolt)が要約を付けて紹介するまでもない(苦笑)とても親切、読みやすい本です。様々な事象(AKB48、人材市場、政治・・・)の構造を解析し、そこに潜む「勝利の方程式」を解き明かし説明するがとてもクリティカル。その核は「16.教養とはパスポートである」「Ⅴ.「戦略」を持てない日本人のために」で、以下、その要約(この本を読んでない人用に、上記の「まとめ」とは少し違えてあります)です───




16.教養とはパスポートである___リベラルアーツの方程式


・現在の資本主義社会では、全てがシステム化され、分業により効率化が極限まで進み、個人がコモディティ化している。※1

     +

情報消費社会にあって、あらゆる人が(個人の)情報処理速度を上回る刺激に悩まされている=情報の爆発

     +

人々は再び自分の心地よい情報、人間関係を再確認する情報環境に回帰しつつある=情報の制限・防衛と蛸壺型の社会認識

     ↓

(・・.)「教養」ブーム=情報消費社会への反動カウンター


「自分とは違う立場の考えがありうる」と知ることで狭い社会認識から脱却する。

     +

普遍性を持つ様々な考え方について思索をめぐらし、社会が共有している知識や思想、文化を持つことで、社会のつながりを再構築する。

     +

「異なる複数の考え方」の組み合わせが「イノベーション」を生み社会を更新する。※2

     ↓

(・・.)「教養」とは「自分とは異なる思想」全てを指す。


───────────────


※1 競争等により均質化し、結果、際限のない低価格化競争に陥ること。

 部品さえ揃えば、どこの国の工場で組み立てても同じ。なら、人件費の安いところで・・・など

 ここでは「取り替え可能な安部品」との意訳も可能。(T_T)


※2 ΜΙΤ(マサチューセッツ工科大学)では、地雷除去ロボットが掃除機(=ルンバ)になった。など


───────────────



Ⅴ.「戦略」を持てない日本人のために


・「戦略で勝つ」とは、横一列の競争をせず、他とは違うアプローチを模索すること。

     +

日本の組織の多くは、戦略的思考能力が低い人でも上に立てる。※1

     ↓

日本という国は、初期に成功を収めても、戦略がないため最終的に失敗してしまう。



(・・.)どうすれば「戦略的思考」を身につけられるのか?


理論や手法を学ぶだけでなく、「実戦」の場を何度も経験する。

     +

日常的に身の回りのことを「戦略的思考」で分析する習慣を身につけよ。

     ↓

本書を素材に自らの課題に適用してみる。

次は、様々な社会事象を素材に「課題を創出して、仮説を立て、説明する」能力を研き、それに対する「勝利の方程式」を導き出せ!(おわり)


───────────────


※1 年功序列や問答無用の人事異動など・・・特別、その為の訓練やマニュアルなどがある訳でもない。など


───────────────




「盆暗」の語源は、「ばくちの用語で盆の上の勝負に暗い=見通しがきかない」。


周囲の様子も含めて「盆暗でいるな!」=「歩だ、飛車だ」と狭く騒がず、プレイヤーも飛び越え、将棋の行く末と全ての物事に目を凝らしアプローチせよ、と理解いたしました。



あと、同書において「個人のコモディティ化」を「現在の資本主義社会では、全てがシステム化され、分業により効率化が極限まで進み」と圧縮・解説していますが、少しほどいて、


全てがシステム化=機械化・コンピュータ制御化等が進み、熟練工の価値・需要が減った。

分業により効率化が極限まで進み=部品・データのやり取りと組み立てだけ。なら、コストの低い国でよいとなり、日本国内の労働者はその低いコストとの競争となり待遇が悪化=グローバル市場における「底辺への競争」


さらに、「派遣永久化」や「デフレ不況」が賃金の高いベテランを解雇させ、若者は雇用のある「都市」に「1人」で出てそのベテランと同じ土俵で競争する・・・など様々な要因が重なって起きている、らしい。


「教養」ブームは、情報消費社会への反動と同時に、低下した「個人の復権」的な側面も持つと言えそうです。


・・・あれ、知識を仕入れて、個人の能力強化=俺tueeee(!?)と同じことなの?w





「教養ブーム」「情報消費社会への反動」「個人の復権」「俺tueeee」に底通するのは「現状への不満」とするのは穿ち過ぎかな?


すなわち、「現状への不満」が根源はじめであって、年代・階層・場所のそれぞれの表面上で、別々の症状として「教養ブーム」「情報消費社会への反動」「個人の復権」「俺tueeee」など(・・)が現れた!?とすると、


米大統領選挙の解説でアメリカ人に「現状への不満」を持つ人々がいっぱいいる、らしい。日本人のそれはどうなの?

日本人は何を思って「俺tueeee」などを書いたり、見たりしているのか?

「俺tueeee」にどっぷりハマった学生さんが、社会に出て「先送り・前例主義・ことなかれ・・・」を見てどう思う、かな?

中世・ゲームに転生───回りの価値を相対的に下げ、優位に立つ物語から、より刺激を求めて近世の兵器(ライフル・戦車・戦艦・・・)、その流れで現代にとなって、過去の問題に興味を持つのと同じように(あるいは、その延長線上にある繋がって関連しているものとして)、今の問題に興味を持つようになったりはしない?

つまり、歴史と人のありように想えば、現在いま見えているものの意味や価値にも思考が動き始める?

知識や未来が判っていれば現代社会でも!?と理解もうそうしたりして、本を読んだり、大人ひとに話を聞きたくなったり?

若い人の気持ちに理解が近い大学の先生が書く若者向けの本は、トレンドとしてより注目すべき? など・・・



世界はいまも大きくうねっていて、その形を変えようとしているんだ!!!

・・・てところまで浮き世の憂さを「プア~~~!」と忘れて飛躍でき(ぶっとべ)るのが本読みのいいところネ!( *≧∀≦)=3 フンス!!

慣れてないとちと辛い、でも慣れている人には・・・美味しくいただけました!な「中辛」?


「いっきに学び直す日本史 近代・現代【実用編】」著・安藤達朗 企画/編集/解説・佐藤優 監修・山岸良二 を読んでいます。これ、かなりいい!!



哀悼の意とお見舞いと快適な読書タイムの回復を

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