「私」と「あなた」の関係性に、名前をつけるなら・・・
皆さんは読んだ本の内容をどの程度覚えていますか?
ちなみに、私は数年前に読んだ『7つ◯習慣』の習慣を、何一つ思い出せません(笑)
・・・反省しました。
『7◯の習慣』はそのうち読み直します・・・たぶん(苦笑) 以来、少しずつ意識して付箋紙を貼りノートに取るようなりましたが、読了に1ヶ月以上かけ、キャンパ◯ノート(B5、30枚)1冊まるまる費やし、読み終わった夜はフンフン鼻息荒く、足音をパタパタ、部屋の中をグルグル歩き回って「この本の内容の9割、・・・控え目に7~8割はいけた」と思っていたのに、後日そう言えばとノートを開き───何冊か読んで時間を少し挿んだとはいえ───忘れかけていることに気付いた時は、病k・・・じゃなくて、私にはもうキャン◯スノート(B5、30枚)1冊もの内容を覚えるのはムリなんだ!と思いました。( ノДT)・。
・・・だったら、覚えられる分量にまとめたらいいじゃない!!!
そして、白紙のA4用紙を引っ張り出してきて、横置きにしたその紙の真ん中に書いてやったのさ!
「政治」=「私」と「あなた」の関係性
・・・。
ヘイ、カモン! 着いてきなよ!!w
悪いようにしないって、な!? ・・どこへ行くかって? もちろん、いいところさ!!!
でね、【「私」と「あなた」】に下線を引き「=」重ね「わたしたち」として、
「わたしたち」=「感情」+「理性」で出来ている!
て書き込む。しかし、「理性」がその力を発揮するには必要なものがある。矢印を「理性」から上へ2本短く伸ばして、
【情報が必須】
【「科学的」「ロジック」の組み合わせで生まれる「計算」】
(「私」と「あなた」の関係性は、計算だけかい?)
であり、A4用紙(横)をアナログ時計の文字盤に見立てた右上───「1時」の場所に、
【システム=無思考性】
と記入。上記の3項と次の「2時」「3時」は互いに関係し合い───
【賢い消費者】
【グローバル化=ヒト・モノ・カネ・情報が流動化する世界──における人々の究極の理想は、「個」vs「世界」で世界に勝利すること!】(2時)
それら「1~2時」は私たちに数えあげればキリがないほど、多く恩恵をもたらしたのを知っている。
しかし、「負の側面」(3時)もある。例えば、
【フリーライダー(=ただ乗り)
=ある国の社会資本(人材・環境・インフラ・・・)の恩恵を受けながら、タックスヘイブンを利用し、その国に税金を還元しない企業
=政治(内政・外交・・・)の恩恵は歓迎、不利益はノーなのに政治参加(投票・・・)しない市民 他 】
【自分だけ幸せになるシステム
≒他人の幸せを奪うシステム
=「不幸」あるいは「悪」のシステム】
それは、「グローバル社会」の影さす所にひっそり存在している。そして、「グローバル化」の波はこの世界に初めて現れた訳ではない。
「3時」から伸びる矢印は「4時」───
【新自由主義が自己の利益の最大化を推奨する
=私と他人は各々《おのおの》の利益を追求する
=他人は私のためには働いていないという「他人への不信」を生む】
そして、「3~4時」の【個vs世界】と【他人への不信】は、「5時」に───
【個の孤立化を促す
=何でも1人でやれ!
「自己責任」「安定」「判断」「経済活動」「存在意義」・・・】
しかし、
【個人だけでは手に入れられないものも必要なのだ。
「公共財」「共同体」「雇用」「格差是正」「安全」「防犯」・・・】
孤立し必要なモノが手に出来ない──そこはかとない「不安」が、紙の上をシミのように滲み拡がる。───そこに、
【 恐 怖 】
が加わったとき、「6時」───
【「全体主義」「ナチス」「ファシズム」が、「個」で得られない「安全」「信頼」を提供した。】
「群」「集合」化は──良くも悪くも個にとって──「必然」なのだ!
「7時」───
【彼らは他人に「不信」「恐怖」「脆弱性」「不快感」を押し付ければ、求めているそれらが得られると・・・「過ち」を犯した。】
【 戦 争 】
その矢印は中央に向かい──「私」と「あなた」と「政治」と「世界」を滅茶苦茶に引っ掻き回した。
「8時」───
【私たちは気付かねばならない。それら個人で得られないものを、そんなことで他人が差し出す訳がない。人が利を差し出すのは、返してくれるという「信頼」が共有されたとき。すなわち───「信頼」なくして「わたしたち」と「社会」は成立たない。】(そう、たえず中央の──「私」と「あなた」の関係性から目を逸らさないで!!!)
【では、身のうちに燻る「不安」「不満」は、どうすればいい?】
「9時」───
【塾議民主主義=同調・主張・対立を内在+均衡させよ!】
【あなたの問題は、わたしの問題である!!】
「共感」「調和」「公正・公平」の矢印を中央へ伸ばせ!
「10時」───
【政治に「共感」「調和」「公正・公平」「信頼」を持ち込まねばならない。そして、それを私たちは日頃より培い蓄えよ。いつでもそこへ持ち出せるように。】
「11時」───
【そして、政治──「政治参加」「政治行為」に共有される「合理性」が生まれる。自分と他人の自由が共に拡大する社会作り───もしそれがないなら創り出せばいい。それは難しくはいはずだ】<おしまい>
「12時」は、まだ来ない。それはどんな社会だろうか?
あ、でもここまでの内容でこの本を───『感情の政治学』吉田徹 著(講談社選書メチエ579)───を読んだ気にならないでね! いま紹介したのは本→ノート→A4用紙な部分で、それはqoltというフィルターを通した感度の悪いボヤけたレントゲン写真(!?)から、ミケランジェロの『ダビデ像』を想像するようなものだから!(苦笑)
この本で本当に注目して欲しいのは、この文字盤の下で時計を動かしている動力───「わたしたち」=「感情」+「理性」───を丁寧・誠実に解説を試みていること。
あなたは政治について、どれだけの言葉を持っていますか?
それは、過不足なく充分に足りていますか?
政治は、なぜ、どのようにして発生し、関わるようになるのか?
政治における感情と理性の意味は?
恐怖を説明できますか?
著者の吉田徹先生は、分け入った政治学という知の密林──私なら遭難必至ダメ絶対w──から、枝と埃を払い磨き集めたその「宝石」たちを示し、かつての偉人たちを向こうに回し、時に目をキラキラさせて、時に鼻息荒く───「これを見てくれ!」「でもこっちは・・・」て感じでぎゅうぎゅうに詰め込んで来るから、この本はページ数以上にたくさん詰まっていて「厚く」て「熱い」!!ゆえに、手強い(笑)
私は「バトン」を渡されたと思いました。だから、うれしくなった。先生が抱えるいっぱいの「宝物」たちを受け取り、これらを持ってその先に行きなさい!て・・・
いい本です!!!
政治について言葉が足りないと思っている人に、特に───『感情の政治学』というタイトルに違和感を持ったそこのあなた!───オススメです!!! ★★★★★
「関係性」という言葉を
手に入れた本の話でした。