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qoltの読書ノート  作者: qolt
2/5

「私」と「あなた」の関係性に、名前をつけるなら・・・

皆さんは読んだ本の内容をどの程度覚えていますか?

ちなみに、私は数年前に読んだ『7つ◯習慣』の習慣を、何一つ思い出せません(笑)


・・・反省しました。

『7◯の習慣』はそのうち読み直します・・・たぶん(苦笑) 以来、少しずつ意識して付箋紙を貼りノートに取るようなりましたが、読了に1ヶ月以上かけ、キャンパ◯ノート(B5、30枚)1冊まるまる費やし、読み終わった夜はフンフン鼻息荒く、足音をパタパタ、部屋の中をグルグル歩き回って「この本の内容の9割、・・・控え目に7~8割はいけた」と思っていたのに、後日そう言えばとノートを開き───何冊か読んで時間を少しはさんだとはいえ───忘れかけていることに気付いた時は、病k・・・じゃなくて、おっさんにはもうキャン◯スノート(B5、30枚)1冊もの内容を覚えるのはムリなんだ!と思いました。( ノДT)・。



・・・だったら、覚えられる分量にまとめたらいいじゃない!!!

そして、白紙のA4用紙を引っ張り出してきて、横置きにしたその紙の真ん中に書いてやったのさ!



「政治」=「私」と「あなた」の関係性



・・・。



ヘイ、カモン! 着いてきなよ!!w

悪いようにしないって、な!? ・・どこへ行くかって? もちろん、いいところさ!!!


でね、【「私」と「あなた」】に下線を引き「=」重ね「わたしたち」として、


「わたしたち」=「感情スターター」+「理性ほきょう」で出来ている!


て書き込む。しかし、「理性」がその力を発揮するには必要なものがある。矢印を「理性」から上へ2本短く伸ばして、


【情報が必須】

【「科学的」「ロジック」の組み合わせで生まれる「計算」】

(「私」と「あなた」の関係性は、計算だけかい?)


であり、A4用紙(横)をアナログ時計の文字盤に見立てた右上───「1時」の場所に、


【システム=無思考性】


と記入。上記の3項と次の「2時」「3時」は互いに関係し合い───


【賢い消費者】

【グローバル化=ヒト・モノ・カネ・情報が流動化する世界──における人々の究極の理想は、「個」vs「世界」で世界に勝利すること!】(2時)


それら「1~2時」は私たちに数えあげればキリがないほど、多く恩恵をもたらしたのを知っている。

しかし、「負の側面」(3時)もある。例えば、


【フリーライダー(=ただ乗り)

=ある国の社会資本(人材・環境・インフラ・・・)の恩恵を受けながら、タックスヘイブンを利用し、その国に税金を還元しない企業

=政治(内政・外交・・・)の恩恵は歓迎、不利益はノーなのに政治参加(投票・・・)しない市民 他 】


【自分だけ幸せになるシステム

≒他人の幸せを奪うシステム

=「不幸」あるいは「悪」のシステム】


それは、「グローバル社会」の影さす所にひっそり存在している。そして、「グローバル化」の波はこの世界に初めて現れた訳ではない。

「3時」から伸びる矢印は「4時」───


【新自由主義が自己の利益の最大化を推奨する

=私と他人は各々《おのおの》の利益を追求する

=他人は私のためには働いていないという「他人への不信」を生む】


そして、「3~4時」の【個vs世界】と【他人への不信】は、「5時」に───


【個の孤立化をうなが

=何でも1人でやれ!

「自己責任」「安定」「判断」「経済活動」「存在意義レーゾンデートル」・・・】


しかし、


【個人だけでは手に入れられないものも必要なのだ。

「公共財」「共同体」「雇用」「格差是正」「安全」「防犯」・・・】


孤立し必要なモノが手に出来ない──そこはかとない「不安」が、紙の上をシミのようににじみ拡がる。───そこに、


【 恐 怖 】


が加わったとき、「6時」───







【「全体主義」「ナチス」「ファシズム」が、「個」で得られない「安全」「信頼」を提供した。】







「群」「集合」化は──良くも悪くも個にとって──「必然」なのだ!


「7時」───

【彼らは他人に「不信」「恐怖」「脆弱性」「不快感」を押し付ければ、求めているそれらが得られると・・・「過ち」を犯した。】


【 戦 争 】


その矢印は中央に向かい──「私」と「あなた」と「政治」と「世界」を滅茶苦茶に引っ掻き回した。


「8時」───

【私たちは気付かねばならない。それら個人わたしで得られないものを、そんなことで他人が差し出す訳がない。人が利を差し出すのは、返してくれるという「信頼」が共有されたとき。すなわち───「信頼」なくして「わたしたち」と「社会」は成立たない。】(そう、たえず中央の──「私」と「あなた」の関係性から目をらさないで!!!)


【では、身のうちにくすぶる「不安」「不満」は、どうすればいい?】


「9時」───

【塾議民主主義=同調・主張・対立を内在+均衡させよ!】

【あなたの問題は、わたしの問題である!!】

「共感」「調和」「公正・公平」の矢印を中央へ伸ばせ!


「10時」───

政治はなしあいのばに「共感」「調和」「公正・公平」「信頼」を持ち込まねばならない。そして、それを私たちは日頃より培い蓄えよ。いつでもそこへ持ち出せるように。】


「11時」───

【そして、政治──「政治参加」「政治行為」に共有される「合理性」が生まれる。自分と他人の自由が共に拡大する社会作り───もしそれがないなら創り出せばいい。それは難しくはいはずだ】<おしまい>



「12時」は、まだ来ない。それはどんな社会だろうか?



あ、でもここまでの内容でこの本を───『感情の政治学』吉田徹 著(講談社選書メチエ579)───を読んだ気にならないでね! いま紹介したのは本→ノート→A4用紙な部分で、それはqoltというフィルターを通した感度の悪いボヤけたレントゲン写真(!?)から、ミケランジェロの『ダビデ像』を想像するようなものだから!(苦笑)

この本で本当に注目して欲しいのは、この文字盤の下で時計を動かしている動力───「わたしたち」=「感情スターター」+「理性ほきょう」───を丁寧・誠実に解説を試みていること。



あなたは政治について、どれだけの言葉を持っていますか?

それは、過不足なく充分に足りていますか?

政治は、なぜ、どのようにして発生し、関わるようになるのか?

政治における感情と理性の意味は?

恐怖を説明できますか?



著者の吉田徹先生は、分け入った政治学という知の密林──私なら遭難必至ダメ絶対w──から、枝とほこりを払い磨き集めたその「宝石ことば」たちを示し、かつての偉人たちを向こうに回し、時に目をキラキラさせて、時に鼻息荒く───「これを見てくれ!」「でもこっちは・・・」て感じでぎゅうぎゅうに詰め込んで来るから、この本はページ数以上にたくさん詰まっていて「厚く」て「熱い」!!ゆえに、手強い(笑)


私は「バトン」を渡されたと思いました。だから、うれしくなった。先生が抱えるいっぱいの「宝物」たちを受け取り、これらを持ってその先に行きなさい!て・・・


いい本です!!!

政治について言葉が足りないと思っている人に、特に───『感情の政治学』というタイトルに違和感を持ったそこのあなた!───オススメです!!! ★★★★★

「関係性」という言葉を

手に入れた本の話でした。

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