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溶解  作者: 歩く魚


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17/30

最恐を作り出せるゲーム『オバキングダム』やってみた

新作ボードゲーム『オバキングダム』で最恐の怪異を作り出せ!!


 みなさん、最近お化け、足りてますか?


 突然ですが、世の中には「怖い話が好き!」という人が一定数存在します。心霊スポット巡りが趣味だったり、YouTubeの怪談朗読を作業用BGMにしていたり、果ては「夜の学校でこっくりさんをやったら大変なことになりました」系の漫画をすぐに読んでしまう人たちです。

 でも、そのような作品がポコポコ産み出されてきたホラーブームは既に終わりを迎えている気がします。面白怖い作品に出会いたいのに、どこかで見たようなゾンビものや過去作のリメイクばかり……身体の底から震えさせてくれる名作はもう生まれないのか!?


 そんな時、怪談をただ聞くだけでは物足りない!自分だけの最恐の怪異を生み出して、友達と競い合いたい!そんな欲望を叶えてくれるボードゲームが登場しました。その名も──


『オバキングダム』!


 このゲームでは、さまざまな「お化け要素」カードを組み合わせて、最も恐ろしい怪異を作り出し、他プレイヤーを戦慄させた者が勝者となります。


 ルールはシンプル。しかし、組み合わせ次第で「お化け」がどんどんカオスに、そして強力に(?)なっていく奥深さを持ち、プレイヤーの創造力が試されるゲームとなっています。


 今回はそんな『オバキングダム』を徹底的に解剖し、最恐の怪異を生み出す方法まで紹介していきます。さあ、あなたも闇の王国の支配者となれ!!


『オバキングダム』ってどんなゲーム?


『オバキングダム』は、「怪異を作る」ことが目的の対戦型ボードゲームです。


 プレイヤーは順番に「お化け要素カード」を引いていき、それらを自由に組み合わせて自分だけの怪異を作り上げます。完成した怪異をプレゼンし、他のプレイヤーが「怖い」と思った度合いによってポイントが加算されていくシステムです。


吉岡:強さじゃなくて怖さで戦うのが面白いね


 一番多くのポイントを獲得したプレイヤーが「オバキングダムの王」となり、称えられます(そして、その怪異はプレイヤーたちの心に深く刻まれ、次の夜、誰かの夢に出てくるかもしれません)。


プレイ人数: 3~6人


対象年齢: 10歳以上(怖がりの人は要注意)


プレイ時間: 30~60分


必要なもの: オバキングダム専用カードセット、度胸、創造力


ルール説明!怪異を作る基本の流れ


① 「お化け要素」カードを引く


『オバキングダム』には、以下のような種類の「お化け要素カード」があります。


姿形カード(例:人型、足がない、巨大な目だけ、影のような存在)


能力カード(例:高速移動、壁をすり抜ける、瞬間移動、取り憑く)


行動パターンカード(例:夜中にささやく、じっと見つめてくる、追いかけてくる)


広まり方カード(例:写真に映る、SNSで拡散される、名前を呼ぶと出てくる)


プレイヤーは手札としてカードを数枚持ち、ラウンドごとにカードを補充できます。


② 怪異を組み立てる


 手札のカードを自由に組み合わせ、恐ろしい怪異を作り出します。例えば……


「巨大な目だけ」 + 「壁をすり抜ける」 + 「じっと見つめてくる」 + 「写真に映る」

→ この怪異は、何気なく撮った写真に映り込む巨大な目。翌日、目がだんだん近づいてきて……


「人型」 + 「瞬間移動」 + 「追いかけてくる」 + 「名前を呼ぶと出てくる」

→ 夜中に友達がふざけて名前を呼んだら最後、どこからともなく現れ、背後に立っている。


 このように、カードの組み合わせによって、怪異の特徴や行動が決まります。少し想像力を働かせて、違った能力を付け足してもOK!


吉岡:最終的に全然関係ない能力ばっかになりそうだな


③ 怪異をプレゼンする


 全員が怪異を作ったら、1人ずつ順番に発表!


 プレイヤーは、自分の怪異の「怖さ」「ヤバさ」「トラウマになりそうな要素」を強調しながら、他のプレイヤーを震え上がらせるようにプレゼンします。


④ 他のプレイヤーが評価する


 発表が終わったら、他のプレイヤーは「怖さポイント」を投票!


ゾッとした! → 3ポイント


まあまあ怖い → 2ポイント


ちょっと微妙 → 1ポイント


 最終的に最もポイントが高かったプレイヤーが、そのラウンドの「怪異王」となります。


戦略的に「怖い怪異」を作るポイント


「現実感」が大事!→ 身近な場所で起こりそうな怪異ほど怖がられる。


 意外性を入れる!→ 「何かおかしい」違和感があると不気味さ倍増。


 語り方も工夫する!→ 怖がらせ方次第で評価が大きく変わる。


吉岡:ちなみに、編集部で「怪異王」に輝いたのは僕でした。生み出したのは以下のお化け。


「裏返り婿」

・人型:男

・足がない:影だけが歩く

・追いかけてくる:家族を持つ者

・広まり方:結婚式の写真


「裏返り婿」は、結婚式の写真に紛れ込む。結婚を控えた男女が撮る記念写真に見知らぬ男の影が映ることがある。どこかの親族かと気にせずいると、写真から実体のない影が這い出てきて、壁や天井を這いずり、やがて新郎の足元に忍び寄る。そして、そのまま新郎の影と入れ替わるのだ。


 翌日、新郎は変わり果てている。声が低くなり、目の奥に奇妙な光を宿し、妙に妻に執着する。やがて、妻以外の家族を一人ずつ遠ざけ、家に閉じ込めるようになる。数年かけて妻を閉じ込めて、繋がったはずの家族の絆をズタズタに引き裂くのだ……。


 選ばれた理由は「シンプルに気持ち悪い」からだそう。僕はみかんくんが考えた「呪いまくりババア」が好きです。近所のカフェとかで呪いの言葉を呟いてくるお婆さんって、怖くないですか?


まとめ


『オバキングダム』は、単なるホラー好きのためのゲームではありません。創造力を発揮して、いかに「人間の本能的恐怖」を刺激する怪異を作れるかが鍵となります。


「あなたの部屋にも、今この瞬間……」


 と、ゲームの後に余韻が残るのも、このゲームの醍醐味。遊んだ後、誰かが「今、後ろに何かいたような……?」と呟いたら、あなたの勝ちです。


 さあ、あなたも『オバキングダム』で最恐の怪異を作り上げ、王の座を狙いましょう!


 

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