表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/143

第89話 思い一筋


「いっ……ここは?」


その声と共に目白さんは目を覚ました。

辺りにはもう壊滅状態になっていたセツシートの姿はどこにも無かった。

代わりに見覚えのある石で作られた空間にいた。

そして、その奥には人がいた。


「誰なの?」


暗闇にうっすらと映る黒い影に向かって目白さんは聞いた。


「君たちには事前に魔法の術式を入れ込んでおいて正解だったよ。」


暗闇の中の人がそう言った。


「あなたは?」

「僕のことかい?僕はね、君の中にインプットされた意識のようなもの。」


暗闇の中からその人は出てきて近づいてきた。

顔を見た瞬間その人が誰だか思い出した。


「もしかして……」

「ああ、そうだ。」


そこにいたのは目白さんたちを未来のセツシートに呼んでダンジョンを作った男だった。


「さっきの声もあなた?」

「ああ、そうだ。でも今は時間がない。ゆっくり話している暇もないんだよ。」


急いでいる様子で男は言った。


「今セツシートには神が降りてしまった。こうなった以上、神には元の世界に帰ってもらう以外はない。」

「そんなのどうやるのよ。」


目白さんが男に対して聞いた。


「以前、君たちには天使の涙の術式を覚えてもらったはずだ。」


そう言えばそんな事もあったな、と目白さんは思い出した。


「あれは、二人一組で完成するんだ。一人では術式の展開が追いつかない。もう一人では魔力が足りない。」

「それで、グレイと私ってわけ?」

「そう言う事だ。」


男は目白さんの言葉に頷いた。


「君の頭の中には天使の涙の術式が圧縮されて入っている。情報量が多すぎるかもしれない。」

「全然良いわよ。」

「分かった。なら目覚めたらすぐにそのグレイと会うんだ。次に君の体に干渉する事は多分出来ないだろうから。」


体に干渉する、と言う言葉に少し疑問を覚えながらも目白さんは頷いた。








意識が戻った時、目白さんは崩れた建物の残骸の上にいた。

立ち上がろうとすると、頭に刺さるような鋭い痛みが襲ってきた。

その痛みに耐えられず、目白さんはその場に倒れ込んだ。


「なんっ、なのよこれっ。」


頭を押さえながら痛みが引くのを待った。

痛みが引くと頭の中には今まで見たことのないような魔法の構造式が頭の中に入ってきた。


「もしかして、これが……天使の涙?」


目白さんがさっきまでの会話を思い出して思いついた。

もしもこれが本当ならミカエルの頭はどうなってるのか。


「とにかく、今はグレイの方に行かないと。」


そう言ってグレイたちの逃げていった方へ目白さんは走った。







「何回も再生しやがる。」


俺はフィオナが戦っている間にある程度、体が回復した。

回復後はすぐに戦闘に入り、先程から二人で戦っているがミカエルは疲れの表情すら見せなかった。


「相手もきっと疲労が溜まっているはずですよ。」


フィオナが横でそう言った。


「チッ、またかよ。」


ミカエルの範囲攻撃。

辺りに白い矢を作り出した。


「避けるのがいちいちめんどくさいんだよ!」


そう言いながらも俺はミカエルの攻撃を避けていた。


獄風球ヘルウインドボール!」


そう言って辺りにある矢を吹き飛ばした。


「グレイ!」


後ろから目白さんの声が聞こえた。


「目白さん?何でここに……」

「今から私の言うとおりにして。フィオナはミカエルの攻撃を出来るだけ防いで。ミカエルを倒す方法が分かった。」


その一言は戦い続けていた俺たちにとって救いの一言だった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ