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第87話 カウンター


「目白さん!もう間に合いません!」


ミカエルが何か行動をし出して逃げていた俺たちだったが、そろそろミカエルが動き出した。

未だにミカエルとの距離は離れず瞬間移動も体の疲労から使えなかった。


「分かったわ。ここはどうにか防ぐからあなた達は先に行って。」


先頭を走っていた目白さんがミカエルの方へ向き直った。


「一人では無理があります!」

「じゃあ、ミカエルの攻撃を防げるって言うの?」


この状況でおいても目白さんは落ち着いて俺に聞き直した。


「いい?これが今の私たちの実力なの。」

「クソッ……」


悔しながらも目白さんの言葉に甘えて俺たちはその場から離れて行った。









「凄まじい……」


遠くに離れて見ていた理事長が言った。

セツシート中心部では天使の涙によって辺りは壊滅状態に追い込まれていた。


「あんな攻撃を受けたらホッ・カイドウも沈むかもな。」


威力を見たナックルもそう言った。


「グレイさんたちは安全なのでしょうか。」


校長は、天使の涙を見てグレイたちの身を案じた。

一夜でホッ・カイドウを滅ぼした一撃。

天使の涙から守ると言うのはほぼ不可能に近い。


「ああ、きっと大丈夫さ。グレイたちならきっと。」


校長の言葉に対してナックルがそう答えた。


「どこからそんな自信が……」

「何となくだよ。」


そうナックルが笑いながら答えた。









「さて、来たわね。ミカエル。」


剣を手に携えてミカエルに向けた。


「対象を確認、排除活動を開始する。」


ミカエルは、水球と火球を同時に大量に作り出した。


「他属性の複数作成ね。流石は神ってとこかしら。」


降り注ぐ大量の魔法を剣で切りながら目白さんは言った。

それだけではミカエルの攻撃は終わらずそこに加えて白い矢も追加された。


「剣一本じゃ無理ね。」


魔力で剣を編み出しその剣も使い魔法をどんどんと切っていった。


「くっ……」


白い矢が頬を切り裂き、水球が足を切り裂いた。

頰と足からは血がゆっくりと流れたが目白さんは動きを止めなかった。

止めればそこで死ぬと分かっていたからだ。


「最終術式へ移行する。」

「まずいわね。」


目白さんはこの光景を見たことがあった。

つい先ほどミカエルが天使の涙を撃とうとした時と全く同じだった。

ミカエルの準備フェーズに掛かった時間は先ほどよりもはるかに短かった。

天使の涙は目白さんに直撃した。

瞬時に目白さんは反応し、剣をさらに魔力で出来る限り作り出した。

そして、その剣を全てカウンターに使った。


「グッ………」


体に今まで経験したことのないような重みがのしかかった。

それでも目白さんは天使の涙を受け止めた。


「———君には僕たちが……」


ふと頭の中にそんな声が聞こえた。

すると、天使の涙を支えている剣がどんどんと楽になっていった。

否。

天使の涙を返したのだ。


「っ!?」


ミカエルは自分の放った攻撃が返されたことに驚きを覚えていた。


「これでどうなのよ……」


目白さんはそこで事切れた。

全身に力が入らなかった。


「魔力切れね……こんな時に……」


自分の死を覚悟した瞬間であった。

天使の涙を返したとは言えミカエルにまだ攻撃が一度も当たっていない。

天使の涙でさえ、驚きはしたがその後は冷静に対処をしていた。


「対象の魔力枯渇を確認。このままでも行動手段は無しと推測。対象を変……」


遠のいていく意識で聞き取れたのはそこだけだった。

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