第81話 総合部門決勝戦
総合部門。
魔法と剣を両用して戦う部門。
魔法と剣、普通はどちらかを選ぶがそれを両方使える技術があれば総合部門に出ることが出来る。
が、そんな類稀な才能を持った人などなかなかいない。
だがら本来ならば五人出場しなければいけないが人数が足りないところが出た。
それも一校だけでなくたくさん出て来た。
そんなこんなで俺の出場する総合部門は、一日で優勝を決めることになってしまった。
午前は予選をして、午後からは準決勝、決勝となる。
それでも予選であまりが出たので各校、推薦枠の一名がくじ引きをしてシード権を争った。
その結果、俺がシード権を獲得してしまった。
「まさか、予選で戦えないとはな。」
事情を全て話した俺はナックルにそう言われた。
「やっぱり、予選で戦った方が会場の特性を理解できるからな。」
会場の性質を理解していればそれは確かに有利になる。
「まあ、負けないように最大限努力しますよ。」
「そうだな。今日は負ければ終わりなんだから頑張れよ。」
ナックルにそう後押しをされた。
時は経ち、今は午後。
つまり、予選が終了し準決勝が始まると言う事だ。
初戦は俺と同じセツシート大学の人との戦いになった。
緊張はしたが相手の技を上手いこと受け流しそこに魔法を撃って終了した。
そうして気づいたら俺は決勝戦になっていた。
「もう決勝か。総合部門ってなかなか短いんだな。」
「人数がいないですからね。」
「でも、決勝は油断するなよ。」
「分かっています。」
ナックルと決勝前に少しだけ会話をして会場の方へ行った。
「決勝戦は、セツシート大学特待生グレイ・ジュリエット対ローテンド大学マルディー・ダヴィッド!」
それぞれ名前を呼ばれたタイミングで会場に出て来た。
ダヴィッドは戦い方は基本的に剣で相手の隙を作りそこに魔法を撃ち込むというものだ。
俺とは真逆の攻め方になるがこれがどう戦いに出るか。
「では、初め!」
審判の声にダヴィッドが前へ出た。
剣を振ってきたので俺はその攻撃を剣で受け止めた。
それと同時に左手で火炎球を再成した。
それに気づいたダヴィッドは剣を後ろに引いて守りの体制に入った。
俺は火炎球をダヴィッドに向けて撃ったが、ダヴィッドの方が早く剣で守られてしまった。
「決勝に出るだけの力はあるようだな。」
「そっちこそ剣で魔法を受け止めるとは流石ですね。」
と剣で戦いながら話をしていた。
「火炎球!」
ダヴィッドが魔法を撃って来た。
魔法を魔法で返してはいけないなんてルールはない。
だからこそ俺は水球を撃つことにした。
水と火。
大量のそれらが混ざった時、大きな爆発、水蒸気爆発を起こす。
「グァっ!」
両者の魔法が混ざり合い爆発が起こった。
俺は魔法障壁を作ったがダヴィッドは作らずに爆発に飲み込まれた。
数秒して辺りの煙が消えた。
そこにはダヴィッドが倒れていた。
「勝者、グレイ・ジュリエット!」
俺らは二戦しかしていなかったが優勝は優勝。
会場からは歓声が飛び交った。
とはいえ、ここまでは遊び。
本当の勝負は明日に控えているエキシビジョンマッチだ。
魔法部門のフィオナ、剣技部門の目白さん。
どちらが来ても勝てるかどうかはわからない戦いになるだろう。
とにかく今はそのことを考えても無駄だ。
「流石は俺の息子だ。よく育ったな。」
俺の方へ近づいて来てナックルがそう言った。
「本番は明日なので。」
「そうか、明日はエキシビジョンマッチだもんな。頑張れよ。」
ナックルに別れを告げて家に帰った。




