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第7話 実技試験①

「受験生の皆さん。服を着替えて食堂に6時15分までに来て下さい。朝食と共に今日の試験内容の大まかな内容を紙を配布します。」

 

そのアナウンスと共に俺は飛び起きた。

おいおいまだ6時だぞ。

もう少し寝かせろよ。

いつもならそう思っていた。 

だがここは試験会場。

遅れでもしたら減点されるかもしれないからな。

こういうことからしっかりとしないとな。


俺は、素早く着替えを済ませてから食堂に向かった。

すでに100人くらいの人が並んでいた。

俺は、しばらく待ち食堂の前にいた女性から実技試験の大まかな内容を書いた紙を受け取った。

それからお盆をとって、食堂の職員さんにおかず ご飯 味噌汁の順に乗せてもらい好きな席に座った。

俺は、後ろの方のまだ誰も座ってなさそうな2人がけのテーブルに座る。

試験内容の書いた紙は、まだ開いてはいけません、と紙を渡された時に言われたので開けてない。

セツシート大学は、いいところだなあと改めて思った。

寝る場所 冷暖房 食事付きで受験ができる。なんて素晴らしいんだろうか。

食堂の机は今日は、なぜか全て2人がけになっている。


そして次に女子が入って来た。

なぜだろう?セツシート大学の受験は基本的に男女別のはずなんだけどな…

そんなことを考えていると俺の前に座って来た人がいた。

フィオナだ。

1日しか立ってないのにすごく懐かしく見える。


「兄さん。私と、結婚して下さい。」


フィオナは、そんなことを言ったが俺は現実を見ている。

こんなことを言う人こそ将来、他の男とイチャイチャするんだ。

だから、俺はこういう時あえて受け流さずそうだねと了承の気持ちを少し含ませて、目標を掲げさせればなおさら良いと考えた。だから俺は言った。


「うん。そうだね。お互い特待生になったらその話を考えようか。」


なんて言う素晴らしい言葉なんだ!

フィオナからの言葉をうまいこと返しかつ、試験のやる気をさらに上げる。録音しておきたいなあ。

そんなやりとりをしていたら、食堂の前の壇上に、いかにも偉そうな人が出て来た。


「受験生の皆さん。朝早くから、お呼びしてしまい大変申し訳ございません。では、まずお手元に配布されているで手紙を開けてください。」


じゃあ遠慮なく開けさせてもらおう。

中に入ってる手紙を読む。実技試験の内容は、2人1組で挑戦していただき、リストに書かれているものをより多く集めた順に点数がつけられる。

リストは、封筒の中に同封されていた。


「みさなんわかりましたでしょうか?試験中は受験者同士の戦闘はなし。前受験者教員がしっかりと見ています。また、受験者から持ち物など何も奪い取らないこと。その他、違法行為を発見した場合、すぐさま失格とさせていただきます。来年度からのセツシート大学の受験権は、剥奪させていただきます。試験は、今日8時25分より3日。チームは、食堂の席で向かい側に座っているもの。集合場所は、講堂内に集まり、一斉に近くの試験場まで連れて行きます。また、致命傷を負った場合試験続行不可とみなし、すぐさま退場していただきます。」


おいおい俺とフィオナが一緒のチームだったらぶっちぎりの一位になるぞ?やばいな。マジで特待生なれるかもな。

でリストは、これか。封筒の中から取り出す。



?ポイントが、セイクバロンテンの、肉なんだそれ?聞いたことねえぞ。

注意書きか…この生物は、当大学が独自に研究して開発されたものである。

10ポイントが、オークの肉。


9ポイントがオークの角。


8ポイントが獅子オオカミの毛皮。


7ポイントが獅子オオカミの肉。


で、最後の1ポイントが、ゴブリンの布か、

みんな絶対?ポイント行くよ…まぁ俺たちも狙うけどね。


「?ポイントのセイクバロンテンは、危険だから1から10ポイントまでの素材18個を引き換えに挑戦できる。以上。みなさん頑張って下さい。」


へぇ、そんなに危険なのか。周りが騒ぎ始めた。

「絶対?ポイント取ろうぜ!」

全く。そんな上を目指していたら、下手なところで退場させられるぞ。


「まぁフィオナ。ゆっくり着実に行こうな!」


「はい。兄さん!」


朝食を食べ終わり講堂に向かう。講堂で、もう一度作戦をフィオナと確認する。


「まず、試験場に着いたら、住む場所を作る。丈夫にだ。リストに載っていないけど、めちゃくちゃ強いやつが来るかもしれんし、何より睡眠を取らないと普段の力も出せないからな。住む場所が作れたら、リストにあるものを集めていく。で、2日目に本格的に集めて、3日目に少し装備とかを整えて、リストのものとセイクバロンテンに挑戦。魔力を回復させつつ、出来る限り魔法を打ち込む。相手が倒れるまでな。先にこっちが倒れたら、こっちの点数は、0点だ。ある意味賭けになりそうだが、フィオナ。行けそうか?」


「兄さんこそ途中で死なないでくださいね!」


そう、常に今のことを考えて状況判断をしなければならない。これは、大変そうだなあ。


「では、みなさん。ただいまより実技試験を始めます。」


その声と共に講堂の中にある巨大な転移魔法陣が作動し、辺りが真っ白になる。

数秒後俺たちは、森の中にいた。

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