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第52話 永遠なる寒き眠り


「ウィリアムもまた変なものを捨てたことだ。」


そんな低音の男の声で俺は目を覚ました。

ざっくりと見た感じ俺は今、牢屋にいる。

水の中で溺れたはずだが、この状況と目の前の男の言葉から察するに俺はまた変な奴に拾われたらしい。


「ここから出せ。」


一瞬、言葉が詰まったが俺は言った。

そう言うと目の前の男はようやくこちらを向いた。

黒い眼鏡を掛けた金髪の男だ。


「ウィリアムから貰った大切な実験材料だから、今ここで手放すわけにはいかない。」


と男は流暢に話し始めた。 


「最もお前を手放す時はもう死んでいると思うがな。」


そう言って男は大きな声で笑いながら歩いて行った。

廊下の様子を俺は今見ることはできない。

なぜなら、俺は手足を拘束されてきるからである。

壁にそのまま手錠がありその手錠にそのまま固定されているのだ。


「何を言って…」

「それでは私はまだ他の研究があるのでな。」


俺の言葉を遮るようにして男は歩いて行った。


「どうしたものかな。」


ぼんやりとただ暗い天井を見上げて俺は呟いた。





ーメジロ・ユイ視点ー






「おい、どうした!そんな所に隠れてないで正面から戦えよ!」


庭を破壊しながらローブの女は私を探していた。

見ただけで捉えるならば女は破壊の限りを尽くしていた。

無数の矢を飛ばしてきてなりふり構わず庭を破壊している。


「どうやってあんなのと戦えばいいのよ!」


そう心の中で呟いた。

今隠れている庭の柱も女に狙われるだろう。

その前になんとかして女を倒すべく急いで背後へ回った。

そして助走をつけて斜めに剣を振り下ろした。


「遅いのよ。」


カン、と金属音を響かせて剣が止まった。

女の方を見ると白い剣で私の斬撃を止めていた。


「なっ……」

「私が矢しか作れないと思うのは大間違いなのよ!」


剣を大きく振り上げ私の腹を思い切り蹴った。

思ったよりも威力は強くそのまま柱にぶつかり柱は砕け散った。


「いいこと教えてあげようか。私はね、空気中の水分を凍らせて密度を高くしてこんな剣とか矢を作っているのよ。最近私が作ろうとしている技の研究があって、あんたにはその記念すべき実験体になってもらおうかしら。」


本能的に感じた。

その技を喰らえば痛いでは済まないと。

だが、柱に投げ飛ばされた勢いによって体が全く動かない。


「永遠なる寒き眠りを《エターナルコード:アイススリープ》」


その言葉と同時に私の意識は無くなり、それと同時に心から震えるような寒さが私を襲った。





ーフィオナ視点ー





先ほど私と戦ったあの大きな者を見て私はようやく自分の実力を悟った。

今の私では勝てない。

というか、勝てる気がしない。


「ちょっ!あっ!」


そんなふうに考え事をしていると別館へと向かう道を踏み外してしまった。

踏み外してそこで止まることが出来たのなら良かったのだがそのまま止まることができずに下へと落ちてしまった。


「何ここ?」


起き上がって前を見るとそこには大きな洞窟があった。

何か理由があるわけではないがここには何かがある気がする。


「……行ってみようかな?」


半ば嫌な気持ちを抑えて洞窟の中へと歩いて行った。


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