第48話 フィオナvs…
「こんな所に池があったのね。」
前にいた小さい奴の後ろをバレないように着いていき、たどり着いた先がこの別棟だった。
別棟の中に入る前に周りを見て回ろうと思い別棟の裏に来た。
正面からは見えなかったが、裏から見ればとても大きく水面は美しく透明で透き通っている池があった。
その池を見た後、別棟を半周し別棟の中に入ろうと正面玄関をゆっくりと開けて建物の中に入った。
別棟の中は城と同じくらい綺麗に保たれていた。
「さて、じゃあ調べていきましょうか。」
別棟の一階、そして二階をまず調べて回った。
二つの階は最近では全く使われていないように見えた。
廊下を歩いてみたが城とは打って変わって汚れが目立ち埃も落ちていた。
部屋の中などぐちゃぐちゃに荒らされていた。
念の為に全ての部屋を確認して落ちているものまで全てに目を通したが、特にこれといったものはなく最後の望みを掛けて三階へと上がった時後ろから声が聞こえた。
「よもやこんな所にまでのこのこと着いて来よったのか。」
気付くことすら出来なかった。
後ろを振り向くとそこには膝下くらいまでしかない、先ほど会った者がいた。
「っ!!」
すぐに目の前の者に対して、獄炎球を撃ち込んだ。
手応えはあり、完全に直撃したと思った。
普通ならこれで跡形もなく消し飛ぶはずなのだ。
「何もしておらぬのに魔法を撃つとは酷いことを。」
辺りは獄炎球を撃ったせいで煙が充満しており、何も見えなかったがその声だけは聞こえた。
次の瞬間、煙の中から一筋の黒く細い影が飛び出して来た。
「うっ!」
攻撃が早すぎたせいで避けることは愚か、反応すらできなかった。
攻撃をもろに喰らってしまい壁に思い切り叩きつけられた、だけでは終わらず壁を壊して別棟の裏にある池に落ちた。
そのまま別棟三階から池に落ちたがたまたま池の土が柔らかく無傷で済んだ。
地面から立ってもう一度別棟へと戻ろうとした時、別棟の三階から何かが飛んでくるのが見えた。
咄嗟に横に避けた。
「なぜ避けた?お前への教育だというのに。」
目の前にいたのは先ほどまでの小さな姿ではなく、体は大きく先ほどまでの小さな姿は跡形もなく消え去っていた。
するとまた黒く大きく変形した腕をこちらに向かってきた。
「ぐっ…」
目の前に来た黒い腕に向かって思いっきり獄炎球を撃ち込んだ。
だが、そんなものでは腕は止まらず体を掴まれ身動きは取れなくなった。
「放っ…ぐぁ!」
そう言った途端、私を握る黒い手はさらに強く締め付けた。
「誰に向かってそんな態度を取っているだ?」
さらに声を張り上げて目の前の者は言い放った。
何とかこの状況を打破する事の出来る方法はないか。
さらに手が私を締め付ける。
「俺は一度頭に来たらなかなか気が治ら…ったくなんだよ。」
そう言われると私は池の方へと放り投げられた。
「サーシャが?そんなまさか…メランダ様の三人の分体のうちの一人のはず…」
全身を漂う痛みを堪えながら私はその場に立った。
「命拾いしたな。」
気がつくとそこにあったのは元の小さい体になっており、先ほどまでの大きな体は跡形もなく消えていた。
『フィオナ?聞こえているなら返事をして。』
そう聞こえたのは服の中に入れた魔法石だった。
『何かあったの?』
『あなたは私たち以外に誰かに出会った?』
『ええ。とんでもなく強い奴だったわ。』
『大丈夫?私はとりあえず捜索を続けるつもりだから危なかったら連絡して。』
そう魔法石で連絡して来たのは目白さんだった。
とりあえず今日は創作はやめて城に戻ろうと決めた。




