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第4話 グレイの教育


「今日も朝が来たのか。」


そう言う気持ちで俺はいつも通り着替えを済ませて下に行く。

すると、ナックルがこっちへ来てこう言った。


「昨日グレイ、フィオナと一緒に学校行くとか言ってなかったか?言ったよな?だから!フィオナのお世話は、グレイにしてもらうことにしました!同じ大学へ行くのなら若いうちから関係を結んどいたほうがいいだろう?」


正直なところそんなことなんでしないといけないんだと思った。

だが、俺はこれを好機として受け取った。


「もちろんです。お父様!フィオナのお世話は、僕が責任をとってみておきます。」

「そうだな。まだ若いお前に頼んだのが………エッ!お前今なんて言った?」


かなり驚いていた。

まぁ俺が断ると思ったのだろう。

ちゃんと人の話は、聞くべきだ。ナックルよ。

まぁ、さっきの疑問についてもう一回、これで最後だ。


「だ か ら、フィオナの世話は、僕が見ます。」


「グレイ!やっぱりお前はいい子だなあああぁぁぁぁぁ」  


泣きながらナックルが、こっちに突っ込んできたので、華麗に避けるが、ナックルもこの世界で5人しか使えないレベル10魔法の使い手だ。

俺の避けも予想していたかのように、俺が避けた方向に来た。

そのままナックルに俺は、捕まり抱きつかれた。厚苦しいが実力は認めざるを得ない。






今日からフィオナの世話が始まった。

フィオナは、まだ生まれて3ヶ月とまもないので、当然言葉は分かるはずはない。

正直フィオナの世話は、思ってた以上に大変だった。

泣いていてもそれが、お腹が空いたのか、おむつを変えるのか、思考が全くもって読めない。

フィオナの世話もしつつ魔法の訓練もしなければいけない。

俺はと言うとやっとこさ魔法の力加減が分かってきた。これを将来フィオナに教えないといけない。

そう言ったことを考えているうちに、フィオナが泣き出した。


「うわああぁぁぁ!!!」


今回は何だろうか?俺は直ぐに分かった。おむつを変えなければいけない。いまいちこのおむつは、付け方はほぼ覚えられない。







俺はすっかり成長した立派な5歳だ。

フィオナも、2歳だ。

だいぶフィオナも言葉がわかってきた。

俺のことをお兄ちゃんと言ってくれる。

こんなに嬉しかったのは、初めてかもしれない。

まぁ、3ヶ月の時から世話をしていたからな。普通だけどね。

5歳になったと言うことは、今日はまた3歳の時より豪華だ。

まあそれもそうか。何せ大事な息子の、記念すべき5歳の誕生日だからな。


「なあ、グレイ。セツシート大学にフィオナと一緒に行くってことは、お前が10歳の時に大学に入学するってことだぞ。周りより遅れているけどそれでもいいのか?」


基本的にセツシート大学は、普通に行けば8歳ごろに入学し、20歳で卒業というのがセツシート大学の一般的な卒業方法だが、俺は、妹と同じ年でセツシート大学に入学する。

セツシート大学は、8歳からしか入学出来ない。だから、周りは、みんな8歳だがそんなことは、気にしないから大丈夫だ。


「それを知っての上で決断しました。」


「なら、いいか。あ、そうだ!グレイお前は、もうすぐフィオナの先生になる。詳しく言うと、お前がセツシート大学に、フィオナが入れるように魔法や地理など大体のことを教えてやってくれ。」


俺が勝手にフィオナとセツシート大学に行くといったからだ。

だから、合格までの道のりは、俺自身が作って整備して通さなければいけない。

また、忙しくなるかもな。そ

う思い、この記念すべき俺の誕生日は、終わった。








ついにこの日が来た。

今日から、俺は妹のお兄ちゃんでありながら先生だ。

フィオナはと言うとすっかりおれに懐いた。

小さい頃からいたからな。

どこへ行くにもついてくる。

非常にかわいい。

今では一緒に寝れるくらいには、妹に信頼されている。


「フィオナ。今日から魔法の訓練を始める。じゃあまず撃ってみてくれ。」


それは、俺が初めて使った魔法、風球ウインドボールだ。

もし撃てた場合家が壊れる。

そうすると、俺に責任が来る。

だから、そうならないように防御壁を作った。


「わかりました。兄さん。天の父より降りそそぐ精霊の加護を我にも与えたまえ!ウインドブレイカー!」

 

バーンと言う大きな音と共に防御壁がバリンの崩れ落ちた。

予想以上だ。

まさか、最初から、レベル7が使えたなんて。

まぁあのナックルの息子だからそうなるか。

そんなことを考えていたら、バタンと何が倒れる音がした。

それは、妹だった。

魔力切れか。

まあ俺もそうだったから、そうなるな。








「うぅぅぅ」


そんな風なうめき声と共にフィオナは、起きた。


「フィオナ!起きたか。」


俺がフィオナに寄り添う。 


「兄さん…私、魔法の才能ないのかな?魔法を一個撃っただけで倒れちゃって、兄さんと全然違うよ…」


ん?なんでフィオナは、悲しんでいるんだ?アッ!と思った。

強い魔法なだけあってその分魔力を消費するのを教え忘れたのだ。


「フィオナ。大丈夫だよ。あの魔法を初めて使った時も、フィオナと同じように魔力切れを起こした。」


フィオナは、口をぽかんと開けてやがて理解したのか、俺に聞いてきた。


「兄さん。じゃあなんで兄さんは、あんなに強い魔法を撃てるのですか?」


その質問を待っていた。  


「兄さんはね、空中にある魔力を身体に取り込んで、魔力切れを起こさないようにしているんだよ。」


「ふふ。やっぱり兄さんはすごいな。もしよければ明日の授業で教えてもらえませんか?」


「あぁもちろんだ。なにしろフィオナは、俺の妹つまり、家族だ。隠し事は無しだ。」


「やっぱり兄さん大好きです。将来私と結婚してください。」


そう言って俺に抱きついてきた。

それにしても結婚って…

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