第25話 ダンジョン攻略③
「ふぅん。わかったわ。その日記も参考にして古代の先人たちについて調べるわ。」
俺は先ほど手に入れた日記を目白さんに渡してその内容を話した。
情報を渡すとまた本を読み漁り今度は重要そうなところをメモに書いていた。
これ以上ここにいるのは邪魔だと判断して図書館から出て、またセツシートを探索しに戻った。
山鳩亭のメニューを考えた人は転生者だと見分けがついていた。
なぜなら、料理名や見た目や味付けまでほとんど日本と変わらなかった。
ほかの店はそんな味付けはしていなかったので目星はつけていた。
でもまさかその転生者が料理長であり、山鳩亭を創立した人だったことには流石に驚いてしまった。
今度は俺の屋敷に向かった。
俺の屋敷も無惨にも神によって砕け落ちて屋根から崩れ落ちていた。
幸いドアは潰れていなかったので中に入ることは出来た。
上からほのかな光が差し込んでくる。
結果的に屋根が崩れ落ちていたので2階には上がれなかった。
そのあとは特に目ぼしいものはなく街を1周していたら気づいたら夕方になっていた。
もうこんな時間かと思い図書館に戻った。
図書館のドアを開くと先ほどまだ座っていた椅子に目白さんが座っていなかった。
本棚に本を取りに行ったのかと思いしばらくして目白さんがやって来た。
でも、やって来た方向は本棚からではなく図書館の扉を開けて入って来た。
「一仕事終わったあとのお風呂は最高ね。」
そう言いながら図書館に入って来た。目白さんは古代の先人たちについて恐らく調べ終わり今お風呂から帰って来たということなのだろう。
「帰って来ていたのね。今古代の先人たちについての研究が終わったところよ。」
そう言いながら俺の方に近寄って来た。そして机の上から1枚の紙を俺に差し出して来た。
「これが私がわかったことよ。これ以上は今のところは見つけられなかったわ。」
目白さんが差し出してきた紙を取って目を通す。
「えーっと、古代の先人たちは1901年以降くらいから転生して来た?なんでそんなことが分かるんだ?」
「それはこの本に書いて書いてあることからの推測よ。」
そう言って1冊の本を持って来た。その本には『古代の神器』と書いてあった。
「これは古代の先人たちが生み出して来た便利なものや知識が書かれているの。例えば、冷たい場所に食べ物を保存すれば長く持つということ。この冷たい場所をどこでも作れるようにと古代の先人たちが過去へ送ったのがクーラーボックスよ。」
そういえばヘレナさんが外へ出かける時にそんな感じの箱の中に食べ物を詰めていたな。
「で、そのクーラーボックスが作られたのが1901年以降だから恐らくその年代に来たと推測されるの。」
へぇ。クーラーボックスが作られた年代なんて知らなかったな。また一つ知識が増えたな。
「もうちょっと詳しく出来なかったのか?」
そこまで知っているんだったらもう少し絞れそうだけどな。そう思いながら先ほどもらった『古代の神器』という本を見た。
「あなたねぇ、クーラーボックスは偶然知ってただけでほかの年代なんて私知らないわよ。あなたも知ってるものがあるんだったら何か教えてほしいくらいよ。」
さすがの目白さんもそこまでは覚えていないらしい。よかった。まだ人間と思える範囲だ。
「いや。俺が知っているのは2007年6月29日に、誰かがスマホを発表したことくらいだな。」
まじでそれくらいしか知らない。
前世では勉強すらままならない状況だったしな。
「それくらい私も知ってるわよ。あなたに聞いた私が間違いだったわ。今日は十分休めたでしょ。明日は最後のダンジョンに向かうからしっかりと準備をしておきなさいよ。」
そう言って図書館のドアを開けて廊下を歩いて行った。
ついに明日のダンジョンを攻略すると現世に帰るのか。
そう思うと少しだけ名残惜しい。
この世界を離れると言うことは現世に帰ること。
それはつまり近いうちに未来が変わらなければ神が降りて来て、その神に俺たちは戦うと言うことになる。
神は相当な強さだ。なにしろ古代の先人たちも勝てなかったくらいだ。
この魔法石を10個集めると確か古代の先人たちの知識を教えてもらえると書いてあった。
その知識と前世の文明の知識をあわせたら合わせたらおそらく勝てるだろうが、こう言うのがフラグとなるのだからあえて考えるのをやめた。
ー次の日ー
俺と目白さんは図書館に集合した。さすがの目白さんも今日は1回目と違い少しだけ重装備になっていた。
「それじゃあその10個目の魔法石のあるダンジョンに移動して。」
そう言われたので俺は目白さんが俺を掴んでいることを確認して瞬間移動で前回入らなかった洞窟の入り口へ来た。
「へぇー。本当に魔法石を9個集めないと入らないわね。」
目白さんが魔法陣を見ながら言っていた。
俺と目白さんで魔法石を嵌め込むと魔法陣が白く光洞窟に張っていた魔法障壁が解除されて中に入れるようになった。
「じゃあ進みましょうか。」
そう言って俺と目白さんで洞窟の奥へと進んで行った。しばらく進むと近未来的な鉄のゲートのようなものの前に石板がありその文字を俺が読み上げる。
「よくぞここは辿り着いた。だがここから先は魔法は使えない。もちろん攻撃できるものも持っていけない。例えば剣や盾も持って行ってはいけない。もし持って行った場合この先でレーザー光線にやって焼き尽くされるであろう。試しにその箱にある壊れかけの剣を投げてみればいい。この言葉がどう言うことかわかる。武器を何も持っていないと言うことが確認され奥へ進むとそこで武器を支給する。このダンジョンは私の大好きなゲームを再現したものだ。せいぜい頑張ってくれ。見事ゲームクリアすると10個目の魔法石を獲得することが出来るであろう。」
なんで武器を持っていけないんだよ。
一応本当に持っていけないのか近くの箱から剣を取り出して投げてみる。
すると、それと共に赤い光が出て一瞬にして剣がなくなった。
「これは、素直に従った方が身のためね。」
目白さんはそう言って近くの箱の中に自分の持っていた武器を納めていった。
俺は特に武器はなかったのでそのままゲートを通りすぎた。
しばらくして目白さんも来たので一緒に奥へと進んでいった。




