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第21話 高学年進級試験


「今日から一か月は学校に実践経験を積むために休みます」


そう言っておいたので今日からは毎日俺を含めた4人でギルドへ行く事になっている。

朝食を食べた後俺は前買った黒いロングコートを着て、フィオナはどこから買ってきたのか分からない白い服に襟などが赤くなっている服を羽織り下は同じような色をしたスカートを着ていた。

マロンとノアはメイド服でギルドに向かった。

レベルが9だからほぼ全ての依頼を受けることができる。

初めは簡単なものにしようと決めて郊外の森にいるゴブリンの退治の依頼を受けようと受付の人に言った。


「じゃあ、ご依頼を受ける方のカードを提出してください。」


そう言われてみんなカードを提出する。


「カードの読み取りが終わったのでお返しします。セツシートの街の南の方にある一軒家からのご依頼なのでまずそちらに行ってください。」


そう言われてその一軒家に向かう。


「あのー、すみません。ギルドから依頼を受けたものなんですけども。」


ドアを叩きながら言った。すると中から足音がしてドアが開いた。中から30代くらいの男が出てきた。


「わざわざあの依頼を受けてくださってありがとうございます。ここで立ち話をするのもおかしいので中へどうぞお入りください。」


そう言われたので中に入り椅子に座る。


「郊外の山に畑があるんですけどその近くにゴブリンがやってきて村を作ってしまいもう私たちではどうにかできなくて…依頼を受けてくださり本当にありがとうございます。」


「そんなことを言うのは郊外の畑を取り戻してからにしてください。日の入りまでには帰って来ると思いますのでそのつもりでお願いします。」


そう言って部屋を出て郊外に向かう。


「グレイ様。ゴブリンは強いのでしょうか?」


マロンが俺に向かって興味津々に聞いてきた。

そう言えばマロンは実戦での経験はまだしてなかったな。

俺とフィオナは実技試験で戦ったけどそれっきり一回も戦ってないからな。

それも踏まえてマロンとノアに今日のゴブリンたちの討伐を任せた。

 



「ノアは左の方をやって!私は右の方をするから!」


マロンがそう言いつつ村の右の方に向かってや火炎球ファイアーボールを放った。

右側は少し燃えてはいるがゴブリンたちは一匹残らず全員いなくなっていた。

その直後、ノアも火炎球を使いマロンと同じように村の家は一部燃えてゴブリンたちはやけ溶けていた。


「2人ともお疲れ様でした。見事な連携でしたよ。」


フィオナが2人に近づき褒めていた。


「フィオナ様に褒めていただくなんて光栄です。」


ノアが真面目に答えていたが嬉しかったのか口元は少し笑っていた。





「ありがとうございます。これで、これでやっと畑で作物を育てられる…」


30代くらいの男は泣きながら俺たちに言ってきた。


「ええ。お役に立てて光栄です。街の人々の暮らしを守るのが僕の使命ですので。」


「このことをなんとお礼をしたらいいのか…なんでもします。どうぞ何なりとお申し付けください。」


「じゃあ、その気持ちと心だけ受け取って起きますね。」


そう言い残して俺たちはその家を去った。


「今日は色々とお疲れ様。家でゆっくりと休んだらいいよ。」


ノアとマロンを家まで送りギルドの人に依頼達成の報告をしに行く。


「この依頼を達成したんですが…」


フィオナが4人分のカードを出して受付の人に話しかけた。


「はいわかりました。では確認しますね。」


カードを回収して奥の部屋に持って行きお金と共に俺たちに返してくれた。


「依頼の達成を確認しましたので達成金とカードをお渡しします。」


お金とカードを回収して家に帰る。もう家に帰った時には19時になっていて夜ご飯の準備が出来ていたので急いで着替えて食事ホールに行く。


次の日も同じような依頼を受け続けついに未開発ダンジョンの攻略ができるようになった。

今回攻略するダンジョンはセツシートから10キロほど先にあるダンジョンだ。

まだ見つかって3日しか経ってないので危険かもしれないが4人いれば大丈夫だろう。


「一応何か来るかもしれないから備えておいてくれ。」


戦闘に俺次にマロン、ノア、フィオナの順番で前へ進んでいく。

ダンジョンの中は時々ゴブリンが出て来たがそれ以外は特に何も出てこずにダンジョンが終わった。

この世界のダンジョンというのは奥へ進むとボス部屋があったりなかったり、転移魔法陣があったりしていてランダムだから1番奥に行ってみないとそのダンジョンがどういう感じなのかわからない。

今回は何もなく行き止まりだった。

でも入り口からは2キロほど歩いたので長いが何も無かったということだ。

これをギルドに報告して今日もまた1日と終わっていった。




ー3年後ー




この3年間で新たな特待生が同級生から生まれた。

去年の最後の試験で実技試験の時に出会った黒い髪の人が校長を降参と言わせて特待生になった。

名前は確か…メジロ・ユイだったか。

剣技で校長に勝ったすごい人だ。

名前からわかるように多分転生者だと思われる人だ。

日本では剣道でもやってたのか?

まあ同じ特待生だし、今後関係がありそうなら仲良くしようと思っている人だ。

セツシート大学には修学旅行ならぬ研修派遣というものがあった。

それはより実践に近い形でというかダンジョンに潜って攻略するまで終われません的なやつだった。

どうやら高学年になる直前に行われるもので今回は2人1組で行われるらしい。


「じゃあダンジョンに潜る時のペアを決めてください。」


ヴィオラ先生がそう言った。

言い忘れたがセツシート大学はずっとクラス替えを今の所していない。

だから大体クラスの中でグループができていた。

俺はというといつも通りフィオナと一緒にペアになった。

この組み合わせも周りにだいぶ浸透している組み合わせだ。


「はい。じゃあ研修派遣の内容を説明しますね。日時は6日後。いつも通り学校に8時20分までに来てください。派遣だからと言って荷物は不要。食事なども全て事前に渡しますしもしもの時は教員が助けに入ります。あとこれも高学年への昇級試験の一部ですので頑張ってください。何か質問はありませんか。」


へえ。これも試験なのか。しっかりやらないとな。


「じゃあ何もないようですので派遣までの6日間しっかりと準備をして来てくださいね。」


そう言って今日の授業もまた終わった。


「兄さん。今度の派遣はどう思いますか?」


「そうだな。俺たちは何回かダンジョンは攻略しているわけだからいいんだけど、初めてダンジョンに行く人はわからないな。あとはそのダンジョンの広さとモンスターの強さが問題だな。」


あくまで学校だからそこまで強いモンスターが現れるダンジョンは用意しないだろうがな。




いよいよ今日から研修派遣が始まる。

研修派遣はセツシート大学内にある転移魔法陣からその会場近くの街に行く。

ダンジョンは3つありそれぞれどのダンジョンに入るかは選べる。

指示は1番奥にたどり着くことだった。

俺たちの組は2日目だから到着してすぐに宿舎の前に集まりどのダンジョンに入るかを決める。


「フィオナが選んできていいぞ。」


前世でも俺は運が悪かったからな。もしかしたらめちゃくちゃ難しいダンジョンに当たるかもしれないからな。


「わかりました。じゃあ行って来ます。」


そう言って教師群の前に行き先生と話し合っていたが、やがてこちらに戻って来た。


「3番のダンジョンです。じゃあ行きましょうか。」


まあ瞬間移動で1番奥に行けばいいだけの話なんだけど流石にそれはあんまり良くないと思ったのでやめてちゃんと1体1体力加減を誤らぬように処理していった。

もし間違えて魔法を撃ってしまったらダンジョンが崩壊してしまうからな。

そんなことを考えているうちに1番奥についた。

1番奥には赤い転移魔法陣のようなものがあったのでそのまま踏み込む。

すると俺の目の前が赤く発光し出した。

フィオナの方は普通に白い色だった。

フィオナがこっちを見て手を伸ばし必死に何かを言っているが全く聞こえなかった。

魔法陣はあんまり得意じゃなかったからな。

でも、フィオナは魔法陣とかそういう系が得意だったからか発動時に何かを察知して俺に伝えようとしていたのだろうがそれがわからなかった。

目を開けた時にはセツシートの街にいた、というかその郊外に倒れていた。起きたら横でフィオナでもマロンでもノアでもない女性の声が聞こえた。


「あなたもここへ来たのね。」




ーフィオナ視点ー


「フィオナが選んできていいぞ。」


兄さんが私に向かってお願いをして来たのでどこのダンジョンにするかを決めに行く。


「じゃあどこのダンジョンにするかを決めてくれ。1番2番3番どれも同じ難易度だ。今すぐに行きたいのならば3番だ。今は誰も入ってないからな。」


10組の担任の男教師にそう言われたので私は


「じゃあ、3番でお願いします。」


と言った。


「では2人とも3番のダンジョンへ向かってくれ。幸運を祈る。」


そう言われたので早歩きで兄さんの元へ行きどこのダンジョンに行くことになったかを伝える。


「3番のダンジョンです。じゃあ行きましょうか。」


3番のダンジョンはモンスターは定期的に現れたが私と兄さんで交互に魔法を撃ち出て来たモンスターを倒していった。10分ほどで1番奥についた。

ここで気付いておくべきだった。

いや、もっとちゃんと確認するべきだった。

転移魔法陣が2重になっていることに気づいておけばよかった。

兄さんと共に同じ転移魔法陣に乗ったつもりでいたがそれぞれ発動時の色が違った。

私が白で兄さんが赤。

慌てて下の地面を見た。

そこに刻まれていた魔法陣の1つは事前に登録した場所に飛ぶものだった。

でも赤い方。つまり兄さんの方は見たことがない形だった。

通常魔法陣の基盤は円形で描かれるが兄さんは、四角形と三角形を基盤として刻まれていた。違和感を覚えて必死に自分の頭の中にある知識を引き出す。

そして1つの結論に辿り着いた。

セツシート大学の図書館で魔法陣について詳しく書かれた本を読んだ時に最後の方に文字だけで説明して書いてあったもの。

しっかりと読んでないと読み飛ばしてしまうくらいの大きさと文字の量だった。


禁忌魔法陣


今はもう忘れられてしまった魔法陣の書き方。

1番の特徴は基盤が四角形と三角形であること。

だがこの魔法陣が見つかった時には、魔法陣に絶対に必要な座標と定義が書かれていなかった。

この魔法を作ったのは古代の先人たち。

古代の先人たちはこの魔法陣についてこう言った。


「我らが欲するもの、我が同胞たちを我が幻想の中へ。」


とだけ書いてあった。

そう考えていて兄さんの足元を確認すると先ほどは基盤だけだった赤い魔法陣が中に座標や定義が書き込まれていた。

ここで初めて私は理解した。

禁忌魔法陣を完成させる最後の鍵。

すなわち、座標や定義は自分たちと同じ国から来たものであるということが条件。

その条件が揃った時初めて禁忌魔法陣が発動する。

その推測が正しければ兄さんはもう会えないかもしれない。

どこにいるかもわからなくなってしまう。


「兄さん!私の手を掴んで!」


必死に手を伸ばそうとした。でもその時には赤い眩い光と共に兄さんは消えていた。

第二章 小学年編-完-

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