プロローグ
初投稿です。
俺は、今高校2年生だが、中学の時からいじめられてクラス全員からゴミ扱いされていた。
もちろん担任や大人は、このことを知らない。
それもそのはずだ。
全員、大人が見てないところで、俺を好き勝手にするからだ。
でも、そんな俺は何でこんなとこにいるんだよおおぉぉ!
それは、あたり一面真っ白で、前にはまるで王様のように腰掛けている綺麗な人が座って俺を見ていた。
いやいや、おかしいだろ。
俺はいつものように廊下を歩いていた。
「おい、山下!あとで体育館の中に来い!」
声を掛けてきたのはクラスで一番ガタイの良いジャ◯アンみたいな存在の杉見だ。
側から見れば好成績を維持している優等生だが、実際のところはそんなものではない。
またか、と思いながら「はい」と言ったが、杉見はその「はい」が気に入らなかったのかすぐにこう言った。
「はいじゃないだろ?山下くん。」
その威圧感に負けすぐに言い直す。
「わかりました」
そういうと「それが正しい」といい教室に入って行った。
また同じようにされるのか、と覚悟を決めて体育館に行くと、杉見以外にも五人ほど男子が集まっていた。
「山下、お前最近調子乗ってないか?なあ?」
といい他の五人も
「調子に乗るなよ」
と言って全員で俺に襲いかかってきた。
「いつもいつも鬱陶しいんだよ。あのクソ教師が!」
他の人が俺の肩を固定し動きを封じた。
そして、杉見の本気のストレートを顔面にくらった。
「ハハハハハ!おいおい、杉見。そんなに本気で殴ったら死んじまうぜ!」
殴られる俺を見て笑い転げる見ていた人。
そんなやつを見て俺は殴り殺したい、と思うが決してできない。
あいつらは、そんなことをすれば俺のことを絶対に訴える。
「とりあえずもう一発だ、オラッ!」
「ふー。明日もよろしくな。」
そう言って、杉見たち一行は帰って行った。
俺の顔はぐちゃぐちゃになった。
鼻は折れてその鼻からは血が出てきて、瞼は青くなり、全身はズキズキと痛む。
一般人からすると目も当てられない有様だ。
俺のことを気にかけてくれる人は誰もいない。
そうして毎日が同じように続く。
帰る時に考える。
どうして俺なんだ?どうして俺ばっかり?
そう思いながらいつもの通学路を歩く。
そうして歩いていたら、後ろから巨大な何かが俺の背中の骨を折って体をぐちゃぐちゃにした。
トラックだ。
運転手が出てきて俺の元へ来たが何を言っているかまでは聞こえない。
痛かった。身体中に激痛が走った。
ただ、それから先の感覚は、ない。
そして俺は死んだ。
それで気づいたらここだ。
前にいた人が、俺に向かって喋った。
「私は、地球の天使ミカエルです。貴方があまりにも悲しい人生を歩み、死に様も最悪だったので普段はしませんが、貴方を特別に助けて差し上げようと思いましたので、この空間に、お呼びしました。」
その天使はそう言ってこっちにきた。
露出の多い格好だ。
後ろからは、いかにも天使らしい柔らかい羽が生えていた。
優しい目で穏やかで美しい。
だが、未だに状況を掴まない。
そして、天使は言った。
「貴方には今2つの選択肢があります。記憶を消去して人生をまた送るか、記憶を維持してそのまま赤ん坊として異世界で新たな人生を送るか。この2つの選択肢があります。さあどうしますか?」
俺は考えた。
こんなアニメみたいなことがあるのか?と。
そして、もしその話が本当だとしたらどちらを選ぶか。
もちろん選ぶのは一つだ。
記憶を維持して、もうこんな人生を歩まぬようにするために。
そして、楽しい人生を歩むために俺は決めた。
「もちろん、記憶を維持して異世界に行く。」
俺は言った。
「貴方ならそう言うと思いました。ただ、貴方にはお願いがあります。それは、向こうの世界で定期的攻めてくる災害級の、神たちを倒してもらいたいのです。」
天使はフッと笑いかけ信じられないことを平然と言った。
つまり俺に、神殺しを成し遂げてほしいと言っている。
だが、人生をやり直せるのだ。
それだけで十分。
「それくらいの条件なら成し遂げてみせるよ。天使様」
「その息です。向こうで精一杯生きてください。そして、楽しんでください。そして、神殺しを成し遂げてください。」
そう言って天使は、俺を異世界に送った。
眩い明るいが、少し暖かい光と共に。