アニノベ(兄貴ノベル)
雨浦家の繁栄を祈った小説。
とある所に骨身まで腐肉で包まれたキョンシーが居りました。
そのキョンシーは頭に煉獄刑の字の書かれた煉獄館の長でした。
そんな煉獄で生まれ落ち育った身にも可愛い弟子と本当の妹が
いるのでした。裏表なき兄(仮に名を春摩とする)は戦争が
嫌いな男でありました。春摩の妹由美は「兄貴」と呼ぶ
男勝りな妹でした。春摩
の弟弟子には鬼童丸、兄弟子には
般若の若者が居るのでした。鬼童丸は人が嫌いでした。彼の
左手には常に式神を呼び出す為の札を持っていました。春摩は
式神化された者でこそありませんでした。鬼童丸と般若は
ある日、男同士の恋愛沙汰に口を出さない事をキョンシー(春摩)
と約束しました。可愛い妹由美とその更に年下の本当の弟博志と3人で暮らせればそれで良い。そう春摩キョンシーは
判断したようだ。明日のご飯も春にちなんだ桜田麩の多い
ちらし寿司だそうな。博志は鮭フレークが好きであった。
なので、ちらし寿司にはいつも鮭を載せ、姉には鮭の皮を
分けてあげるのでした。ガラの悪いテレビ番組が横行していた。
春摩はテレビは観ない者であった。自由気ままに煉獄で
長い解放の時間を過ごしている。
誰だって平凡を望んでいる。