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6話~宿

 ゴブリンとの泥試合の後、俺たちは街へと戻り夕食をとっていた。日も落ちており次の日の朝から行くこととなった。

 元の世界とは違い街灯などがない世界。夜間行動するのは危険だという事らしい。


 そして夕食はというと・・・

「なんかよくわからない野菜と肉のシチューとパンね」

 よくわからないといっても見た目は普通に玉ねぎとかジャガイモとかとそっくりだから特に違和感なく食べられた。

 だが!日本人として米がないのが辛い!まぁ仕方ないよね・・・

 ちなみに宿は2人が使ってる安い宿を紹介してもらい、そこで食べている。

「まぁ安い宿だからな、食えればいいだろ」

「そうだね。それに明日から遠出するんだから出費は抑えないと」

 2人も同じものを食べていた。

 

「明日はどうするんだ?」

「明日なぁ、朝から出発だな。数日かかるはずだから食料とか買っといてくれなイヴ」

「わかってる。今回は3人分だから少し多めだね」

 食料とかはイヴが調達してくれるみたいだ。

 俺がこういうところであまり役にたたないと分かっているのだ。まぁ店の場所も詳しく知らないし、大人しく任せよう。

「とりあえず寝坊しないようにしないとな。そんじゃ俺は寝るよ、おやすみ」

「おう!早く寝ろよ!」

「うん、おやすみ」

 アーシェは酒を飲みながら、イヴは普通に返してくれた。酒飲んで明日起きれんのかよ・・


 けど今日は疲れたからすぐに寝れそうだ、普通の学生から一転して命のやり取りのある世界に連れて来られ、ゴブリンも殺したしな。

「ふぅ・・そういや俺ゴブリン、二足歩行で歩く生き物殺したんだよな・・・うっ、いやこの世界ではやらないとやられる命が軽い世界なんだ。慣れないとな」

 戸惑えば逆に殺される。俺みたいな異物は強くならないと生きて行く事もままならない世界なのだ。

 そうやって考えてると次第に眠気が強くなっていき、シンは抗わずに寝たのだった。


 シンが部屋に戻った後。

「なぁイヴはアイツの事どう思う?」

 唐突に聞いてきた。

「シンの事?・・・ん~最初はどこかの貴族の子かとも思ったけど、違うみたいだからね」

「だよなぁ、それに聞いたこともない職業で戦闘経験も全くだ。この街に住んでんのかと思ったらそうでもない・・・なにもんだよアイツ」

 酒を煽りながらしゃべっているが、そんなことはイヴとて知らないのだ。

 だがイヴは薄々気が付いてきているのだが、まだ確証がないだけに言えないでいる。

「まぁ悪い子じゃなさそうだからいいんじゃない?どうせ僕たちもこの街に長い間とどまるつもりはなかったんだしちょうどいいよ。それにシンといてると面白そうだから」

 悪い子じゃない、だが戦闘面も正直使い物にならない。だけど直感で面白そうという理由で一緒に行くことを決めていた。

 すやすや・・・

「寝てる、また僕が部屋に連れて行かないといけないのか・・・」

 話の途中でアーシェは酒に酔って寝ていた。いつも酔ったアーシェを介抱するのがイヴの役目なのだった。



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