表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/28

3話~先輩冒険者との出会い

 教えてもらった場所につくと、そこには道具屋とかかれた建物があり中に入ろうとすると、中から人が出てきた。

「あ」

「どうしたんだいイヴ?」

「ん?・・・あ、さっきのおねぇさん」

 声のした方を向くと冒険者ギルドまで案内してくれたおねぇさんと俺より少し背の高い荒っぽそうなおねぇさんがこっちを見ていた。

「ん、無事に目的は果たせたみたいだね」

「おかげさまで無事に冒険者になることができましたよ・・・あ、そういえば名前まだでしたよね、俺の名前はシンっていいます」

 まだ自分の名前を名乗ってなかった事に気付き名前を名乗ることにした。最初はフルネームでいこうかと思ったがシンだけの方がいいだろうと思いそれだけしか言わなかった。

「僕はイヴ。シルバーランクの冒険者だから君より先輩だね」

 僕っ子で水色の髪の女性はイヴというらしい。胸は控えめだ。よろしくっと挨拶を交わしてると、横でにまにましてる人を不快に思ったのかイヴが話しかける。

「なに?」

「いやいや、結構長い間あたしと組んでるけど男とこうやって喋ってるのを初めて見るなぁと思ってな。そうかそうかこういうのがタイプかぁ・・ゴフッ!?」

 しゃべってる途中でレインのストレートが腹に直撃してその場に崩れ落ちた・・・


「そんなんじゃない。それにそういう男がいないのはアーシェも同じ」

 少しすると腹をさすりながら起き上がってきたアーシェがつらそうに文句を言っていた。

「少しからかっただけじゃねぇか。いつつ、まだ何も食べてなくてよかったぜ。あたしはアーシェな、イヴと同じシルバーの冒険者だ。よろしくな」

「あ、あぁよろしくお願いします。」

 赤髪で俺より少し背の高く、胸の大きい女性はアーシェという名前らしい。


「それでシンは道具屋に用事?」

「採取依頼を受けましてね、ポーションを作るための薬草が足りないって依頼があったんですよ。これならなんとかなるかなと思いまして」

 おっと忘れる所だった、俺はここに依頼を受けにきたのだ。断じてこのおねぇさんたちと談笑しに来たわけではない!

「あ~そういやぁそんな依頼あったな。なんか最近ポーションが品薄になってるとかであたしらも買えなかったんだよな」

「そうだね、噂では貴族が買い占めてるとか聞いたことがあるよ」

 こくりと頷きレインが続く。

だが貴族が買い占める?なんのために?・・・これってもしかして勇者召喚してその勇者のケガように王城で買い占めてるとかそういうパターンじゃないのか?ありうるな・・・

「なんで貴族が買い占めるんですかね?」

「それが分かんねぇからあたしらも困ってんだよ・・・あ!あたしらも丁度暇になったとこだしシンの依頼について行ってやるよ!いいだろイヴ?」

「そうだね、見たところ武器も持ってないみたいだしいいと思う」

「よし!それじゃ道具屋にはあたしが話聞いてきてやるから2人はそこで待っててくれ!」

「え、ちょま・・・行っちゃった」

 止める間もなく中に入っていってしまった。

 どうしよう、金が必要だから依頼受けたのにあの依頼で3等分はきついんだけど・・・

「大丈夫。別にお金をもらおうとかそういう訳じゃないから。ただ心配なだけだから、気にすることない」

「・・・そうですか、ありがとうございます」

ここで引き下がるのも無駄な気がしたし、俺が何もわからないのも本当の事だからありがたいと考えよう。


そうこうしてるうちにアーシェが帰ってきた

「よし、採取しに行く前にシンの武器と防具揃えるか!」

「今のままだと魔物との戦闘になったら簡単に死ぬからね」

 2人が勝手に話を進めていく!

「ちょっと待って!そんなお金持ってませんよ!」

 今の手持ちは8000だ。これを使ってしまうと寝る所もままならなくなってしまう!

「じゃぁその上に来ている服を売って金にしろ。そうすりゃ武器と防具買うくらいにはなんだろ」

 マジかよ・・・イヴさんも頷いてるだけで助けてくれなさそうだ。けど制服を売るのはなぁ・・・いや別にいいか、命には代えられないし上だけ売ろう!

「わかりました、この服を売って買いますよ」

「うむ!武器というより職業はなんだ?それによって使う武器も変わるんだ。ちなみにあたしは戦士でイヴは剣士だ」

 その特徴を聞くと、戦士はどんな武器も万能に使える良い職業みたいだ。剣士は名前の通り剣を使っての攻撃が得意なのだそうだ。


「俺はガンナーって職業なんですけど、知ってます?」

「「ガンナー?」」

 お、ハモった。

「いやそんな職業聞いたことねぇな」

 やはり2人とも知らないみたいだ。ならなんでこんな職業があるんだろうか・・・

「俺的には弓や銃だと思うんですけど、分からないんですよね」

「じゅう?それは聞いたことないけど弓は分かる」

「弓か、また金のかかる職業だな。とりあえずそろえに行くぞ!」

 こうして武器と防具を手に入れたのだった。


 武器ウッドボウ、防具レザージャケットとグローブ、そして弓矢。これらと引き換えに俺の服は売られていってしまった。余談だがアーシェが話をつけてくれたおかげでこれだけ手に入ったといっても過言ではないくらい値切ってくれていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ