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金木犀(きんもくせい)を拾いながら

作者: みぃこ

我が家のベランダにも大家さんが植えている金木犀が今年も咲きました。

それを拾う娘を見て書いたものです。

読んでいただければ嬉しいです。

冷たい風が秋へと誘む。

オレンジ色の花吹雪が舞った。


奈己(なみ)は無邪気に地面に落ちた花の1つを手に取り僕に見せた。


「小さい頃、学校帰りに金木犀(きんもくせい)を拾って帰って、よく母を困らせてたの。ポケットに入れっぱなしで洗濯しちゃったとか」


僕は金木犀ごと彼女の手を包み、しゃがんでいた彼女をゆっくり立たせた。


「じゃあ、奈己もしっかりポケットの中確認しないとね」


そう言って僕は少し膨らんだ奈己のお腹をそっとさすった。


「この子もきっと持って帰ると思うよ。奈己の子供だからね」


彼女は嬉しそうに微笑んだ。

新しい命はまだ、桜の季節にならないと会えない。

それまで2人でゆっくり過ごそう。

金木犀を拾いながら。



読んでいただいてありがとうございました。

秋は紅葉も綺麗ですが、金木犀も可愛くて好きです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 自分の子供が自分が子供だった頃と同じことをしているのを見ると微笑ましいですよね。 お腹の中の子は女の子できっと奈己さんにそっくりな子が産まれてくるんでしょうね。 ウチにはまだ小さな孫(女の子…
[一言] 情景が目に浮かぶようです。 ありがとうございます。
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