第二十七話
師匠とレミィは魔法の特訓に夢中で俺に気付かない。それどころか二人は仲良くなっているようだった。彼女達は和やかに歓談しながら楽しくやっている。
そこに俺が師匠にミスリルゴーレムを倒したことを伝えると、師匠は素っ気ない顔で杖を振りおかわりを出してきた。
くそっ、俺を邪魔者扱いかよ。
イラつきながらも俺は再びゴーレムへと向かった。
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今日もあっという間に修行が終わって解散となった。修行が終わっても師匠とレミィは二人で楽しそうに話していた。どうやらすっかり打ち解けたらしい。
そのままどこかへと行く二人の背中を見つめた後、俺は踵を返した。
くぅ~なんだかムシャクシャするぜチクショウ。俺は一人で食事にがっつく。周囲の目が自分に向いてることなどお構いなしに俺は料理に食らいつく。
俺だって強くなったんだぜ?それなのにあの二人ときたら、無視しやがって。
部屋に帰ってもイライラは収まらなかった。
魔物図鑑をめくる手が自然と早くなる。こうなったらまたレアアイテムを手に入れて憂さ晴らしするしかねぇ。
レアアイテムを集めれば集めるほど俺は強くなるんだからな。
何かレアアイテムを持ってそうな魔物はいねぇのか?
「お?」
見つけた。俺が次の獲物として目につけたのはペタペタ。
説明欄にはこう書いてある。
“姿が見えない謎の魔物。一人で歩いていると背後からペタペタと足音がすることがある。それはペタペタが面白がって後ろをついてきているからと言われる。かつて一人だけ振り向きざまに斬りかかった人物がいる。その時に一瞬垣間見えた姿は上半身が鳥で下半身が人間のようだったという。斬った後、その場には青い血痕と、白いマントが落ちていたという。そのマントを身につけると透明になったが如く、周囲の誰にも気付かれないようになったという“
姿が見えなくなるマントか。こいつは手に入ったらおもしれぇ。
問題はどうやって見つけるかだが、とにかくやってやるぜ!!