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森に囲まれた!  作者: ちかず
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エイダムの返事は?

緊張するー!!


ちょっと大口叩いてしまったかなぁと。サイラスの表情で気がついたわ。

でも。


味方は多いほどいい。

それは、絶対だと信じてるけど、エイダムさんの翻意までは自信はない。


スノーの姿で待つわ。と言うとまたしてもラドンさんが何処からか、めっちゃ可愛い服を用意していたわ。



可愛いフレアースカートに髪まで結い上げて。

正直、何をどうやれば今の髪型になるか分からなかったわ。


複雑なその髪のセットまでラドンさん作。


ジェマさんが

「これは、大変な武器になるの。

雪菜は飾り甲斐のある人だから、ラドンも燃えてるわ!もちろん、私もやる気が増すわ」と。


あのねー。

身内補正は、ある程度にしないと。

あ、聞いてないわね。


最近、分かったけどジェマさんは人の話を聞かない上に暴走タイプね。

サイラス曰く、戦いになればその真価が分かるらしいの。


人は見かけによらない例なのね。



玄関で、違う方向に思考を飛ばしてたけど緊張はやっぱり収まらない。


もし、彼が敵に回れば捕らえるとギャビンさんから言われてるもの。

危険が増すと。



あ、来たわ。



馬車から降りる姿はやっぱり貴族っぽいわ。

優雅と言うか、まどろっこしいと言うか。

服装を整えて、改めて此方へ来る姿は厳しい表情のままね。


懐柔された顔じゃないわ。

だとすれば…。



「これはスノー殿。

お会い出来て光栄です」


定番挨拶ね。



「こちらこそ、2日連続でのお越しありがとうございます。良く眠れましたか?」


あら?

何か戸惑いの表情って?

昨晩に何かあったのかしら。もしかして敵が乗り込んで来たとか?



「ありがとうございます。おかげさまで良く眠れました。

さて。昨日のお返事をしに参りました。


まずは命の恩人であるフローラ殿に御礼をお伝えください。大変に忘れ難い美味しい料理だったと。


そして、昨日のお誘いはお断りします。

その理由の第一は、我が身と我が家名の危険です。

私は次期皇帝陛下の使い。それを果たせないとなればどうなるか明白です。


そこで私は我が身の誘拐を試みます。

これはソコなベレット殿にも助力頂ければと思います。誘拐された身では、お味方は出来ません。

が…。

ま、いいでしょう。


ギャビン陛下。

いつの日か、誘拐から脱出した際にお会いできるのを心待ちにしております」



回りくどい!!

でも。これも安全策なのね…きっと。


「じゃこれで」と、あっさり立ち去る彼に駆け寄ると箱を一つ手渡した。


「これは?」と尋ねる彼に


「救急箱よ。私の作った様々な薬が入ってるわ。

誘拐される身には、必要よね?

また、お会いする日を楽しみにしています」


手渡してお辞儀をする。

この世界には、無い習慣らしいけど。

私の習慣は、やっぱりお辞儀ね。



見送った後に、全員で司令室へ集まったわ。


「ねぇ。

成功じゃないけど、妥当な線かしら?

でも、私の招待状への返事はどうしたら良いかしら?」


するとベレットさんが。


「私があちらへ届けますが、返事は何と?」


あー、確かに。

今から三ヶ月後だったわね。


ギャビンさんを振り返れば首を横に振っている。

確かに行けば危険よね。


でも…。

自分の故郷へ帰れない辛さは今の私には分かるから、そのままには出来ないの。


「私は出席したいわ。

でも、私一人の力じゃたぶん危険な目に遭うだけよね。

お願い、みんな力を貸してください」


お辞儀の顔をあげるとサイラスの笑顔に出会う。


「そんな危険な事を貴方がする必要はない!!

お願いだ。雪菜殿を危険な目に合わせたくない」


ギャビンさんの叫びをアーノルドが止めた。


「逃げると癖になるよ。

貴方の国だ。雪菜の心を受け取りなよ。

嫌だけど、雪菜の為なら俺も力を貸すよ」


アーノルドとギャビンさんは少し仲が悪い。

それなのに…アーノルド…。


感謝を込めて見つめていると。


「はぁ。雪菜の姿でその表情はやめときなよ。

違う意味での危険が来るよ!」


何か変な事を言い出したわ。


ま、いいか。

とにかく、私の返事はこれで決まったのだから。



ちょっと、薬草作りを頑張んなきゃ、ね!

救急箱から大量作成するわよ!!






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