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森に囲まれた!  作者: ちかず
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事情の説明?

 リュカの前に跪くジェラルド。

 平伏するサイラス。なんで?


リュカって…偉い人決定よね。


「偉い人じゃないけど、少し離れた場所を守ってる精霊だよ。

 ただし、この大森林の管轄じゃない。」


 なるほど、精霊には管轄があってその下に妖精がいるのね。


「ねえジェラルド。

フローラとベラの事。そして大森林の現状を分かりやすく説明しなきゃね。」


 何度も頷くジェラルドは、サクサクと説明を始めた。


 内容は…


 フローラの育ての親がベラ。

 ベラこそがこの大森林を守ってきた唯一の魔法使いで緑の目の者。

 ところが、サイラスの母国「ルスタ」の人々はベラこそが大森林を使ってこの国を攻めてくる者と誤解。

 これがその後の緑の目への差別となってフローラが森に捨てられる。

 誤解は、やがて更なる混乱を作り出す。

 大森林に攻め込む人々。だが精霊の力の前に歯が立たず。

 かえって対立を深める。

 ベラが段々と力を失いフローラが懸命に助力するが寄る年波には勝てない。

 大森林は、その後精霊を失いベラも失う。

 フローラは、ベラの跡を継ぐ覚悟を決めるが力不足は否めない。

 そこで、命をかけて大魔法『転移』を使用。

 私『春川 雪菜』が転移。

 全てのエネルギーを失ったフローラが最後の力で自分の身体に私を呼び込む。


 で。今。


「この大森林は、全てを閉じてしまった。

 森はもう開かれない。だが、それでは収まらず大暴走の予感もある。

 君にこの大森林に眠る精霊を目覚めさせて貰いたい。

 このジェラルドは空気の妖精。

 どこにでも行ける。まだ他にも君の協力者として側に置いて欲しい者が…。

 あ、もう時間か。我々精霊には掟があって長く自分の場所を離れられない。

 ごめんね。また来るから。」


 リュカの姿が消えた。


 後は静まり返る3人を残して。

 それぞれなりの理由で。


 しかし長くはじっとしてられない私は伸びをひとつ。

「やるかあー!」と叫んで腕まくり。


「何?急にどうしたの?」とジェラルド。


 私の勢いに押されてる?


「ぐじぐじ悩むの性に合わないのよ。

 まずは、生きる為に大切な事。閉じ込められたんだから食糧ね。備蓄を全部見せて。」


 地下の各部屋の探索からだ。

 周りの土地を耕しても大丈夫だ。

 お婆ちゃん譲りの畑を作るかな。


 サイラスもジェラルドもそんな突然の変化にお互いの顔を見合わせる。



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