新提案?!
いつもお読みいただきありがとうございます。
誤字脱字を含め、編集させて頂きました。
よろしくお願いします。
何が始まったのかしら?
目の前に積まれた料理の山に、サイ村長始めここにいる一同が全員黙ったままになる。
いつも、素晴らしい料理が届いていたわ。
でも、この量。
いったい…。
あ、丸鳥!
私はハイジャンプを決めて丸鳥を抱えると地表へ降りた。
あら?未だにポカンとする人がいたのね。
結構、しょっちゅうやってたのに。
それより、手紙があるはず…あ、あったわ!
手紙を開くと、アレロアとサイ村長が近づいてきた。
内容は、雪菜殿ではなく。
ギャビン殿からだった。
は!
振り返った時には、遅かったわ。
後ろには既にベレットがいた!
やはり、侮れないわね。
「そのスペルは、間違いなく我が君のもの。
この最中に、我が君が直筆のサインをするなとあり得ない。あるとすれば、恐らく前代未聞の事態のみ。ジェマ殿、何と…」
あら?私の睨みに気づいてはいたのね。
あのギャビン殿の王としての手腕。私とて高く買っていたのだ。
それを…。
ま、それよりも内容について早急に話し合いをする必要が出来た。
それには、この敵か味方か分からないベレットを仲間に入れなくては…。
事態は、それどころじゃ無くなったのだから。
別室に入った面々にまずは情報説明から。
「驚かず聞いて欲しいの。
実は首都に『靄鬼』が現れたと言う手紙だった。
惨状が漏れ出さないのは、吉兆かはたまた…」
私が濁した言葉を不思議に誰も驚かないとは?
その上、『靄鬼』の出現も…。
もしや…。
「洩れ聞こえる内容から予想しました」とサイ村長。
商人のフフサ殿も同じらしい。
やはり、周囲から聞こえる情報に既に予測が出来ていたのね。と、なるとかなり事態は進んでると見るべきかしら?
更に、ベレットからは驚くべき内容が!!
「我が国では、随分前からその姿を見たとの報告がありました。
我が君は、その時に備えて警護団を結成したのです。平民を守る平民の為の騎士団が必要だと」
アレロアが感動してるわ。
でも、問題点はソコじゃないわ!
既にこの国以外でも、『靄鬼』の活動が活発化していたという事。
そして、我々聖騎士よりもドルタ帝国内部の方が、情報収集能力があるという事ね。
ギャビン殿と言うより、このベレットの能力ね…。
「して、ギャビン殿は何と?この料理の理由は?」サイ村長の質問に。
「これは全て雪菜殿の案だとあります。
精霊の加護を受けた野菜を使用した料理。それこそ、『靄鬼』に対抗する方法じゃないかと」
『切り捨て』しかなかった対処方法なのに。
『靄鬼』に取り憑かれた人々は、既に人間でないとされ、最終的に『切り捨て』となる。
それは、誰にも苦痛を伴う作業で…。
だからこそ、雪菜殿の提案に希望が募るも、本当に効果があるのかも、不安は拭えない。
すると。
ベレットから提案が示された。
「今、首都から誰か掴えて連れて来る」
一瞬、何の事か分からない者達もこの名案に?に今ひとつ飛びつけないまま、沈黙が流れる。
捕まえた誰かは、元に戻らなければ…今まで通りにする以下ないのだから…
だが、今のところ代替え案も見えない。。
そして、始めて『靄鬼』と戦わない戦いが始まった…。




