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森に囲まれた!  作者: ちかず
182/233

レサンタでの再会?!

ギャビンとサイラスの名前を間違えると言う初歩的なミスを発見しました…。


編集させて頂きました。

は、反省はしております。


次こそは…と。


誤字脱字だらけのこの作品を読んで下さる皆様に深い感謝致します。またお読み下されば…幸いです。ちかず


ー雪菜視点ー


本来ならば、高い山々の連なるトトラルを簡単に超えられるハズもなかったのだけど。


「良かったな、雪菜。親方があんなに親切なんてまたもや雪でも降るかと思ったよ」


目の前に見えるのは


[歓迎 レサンタへようこそ!!]


黄色や赤を使った派手な看板なんてこの世界に来て初めて見たわ。関所っぽい事務所があるだけだと思ってたけど、様子が違うみたいね…。


「アンタ、まさかトトラルから来たんかね。そりゃ凄いや。まぁこの国で買えないモノはないから楽しんで行きなさい!!」


モノ凄いテンションの門番さんは、一冊の手帳をくれた。


沢山のページの始めは[歓迎 門番]

その横にサインをくれた。


え?

知らないだけでスターなの?

有名人かしら??


「ククク、アンタ面白いね。コレはこの国のサイン帳だよ。

沢山集めると素敵な景品があるよ!!」


まさかのスタンプラリー的な。

も、燃えるわ。

集めるのって、なんか好きなのよね。

ウキウキする私に門番さんが、一つの鍵をくれた。


「キョトンとした顔をしちゃって!!知ってるだろ?

この国を通り抜ける為の鍵だよ?」


鍵=パスポート   らしい。

異世界仕様の珍しさに紐を通して首から下げた。とにかく、日本人ならば隠しベルトに仕舞うところだけどパスポートは大切に。でしょ?


何かブルーノからため息が聞こえたけど、何故?

え?世間知らず?


ちょっと納得いかないけど、頼れるのはブルーノだけだし。


なんと言ってもこの旅はブルーノと私二人きりだもの。しかも子供の姿になったブルーノと私で。


大丈夫かしら。。。心配する私にブルーノは自信満々で。


「あのね、姿はこんなでも俺は何度かレサンタには来たことがあるんだ。薬作りの道具の買い付けにね。」と胸を張る。


そんな私達が今いるのは、大通り。

道の両端には沢山の店が賑やかに客引きをしている。

店頭に並んだ見た事ないフルーツや野菜。

串に刺して焼いたいい匂いの何かの肉。

道具屋や武器屋。

あ!あっちには洋服屋もある!!

こっちの人は基本的に自分で作るから、めっちゃ嬉しい!!針を持てば自分の指に刺す私には新しい服が絶対に必要だもの。


あ!!

あったわ、薬屋さん。。。


覗きたい…ん?

アレは傷薬…ええーー!!!


たかっ!!!

何、あの値段?!

家具とか買えそうよ?


「おい、姉ちゃんや。店先で随分な言いがかりをつけるじゃねぇかよ。うちは良心的な値段で有名なんだ」


しまった!!

また、やったわ…心の声がダダ漏れ。

出てきたのは、ガタイの凄いお兄さん。私から見るとヤクザの用心棒にしか見えない。

ど、どうしよう…謝れば許してくれ…え?


「おいおい、おっさん。面白え事言うじゃねえか。この値段はレサンタでも高額なのは間違いないわな。何せトトラルからの卸値は、この値段の千分の1だもんな」


まさかの、敵発見!!

いました、身内に!!!


ブルーノ、正義は素晴らしいけど時と場合によるよ。子供のブルーノと私なんてあの太い腕で殴られたら1発よ。


「あのー。この子はまだ幼く…」「雪菜、雪菜も薬師ならわかるだろ?その正義をつらぬくとこ好きだぜ!!」


くぅー。

今は嬉しくない。

あ、後ろから店主らしき人が鬼瓦みたいな人相で出てきた。


「いい度胸だな。コイツに逆らったら命も保証できないのに楯突くとは命知らずもいいとこだ。やれ!」


ガタイの良い用心棒がにじり寄る。

「恨むなら相手を確認せず喧嘩を売る自分を恨みな。」捨て台詞と共に振りかぶった腕が私達を狙う。思わず目を閉じて背を向けてら庇う様にブルーノを抱きしめる。


い、痛いなら一瞬で。

ひたすら震えてる私に、何故か何も痛みがこない?!何故?


「遅いよ、時間稼ぎはしといたよ」ブルーノの落ち着いた声に応えたのは。


「申し訳ない、ブルーノ。全速力でトトラルを超えて来たのだが…」


ま、まさか…。


振り向いた私の目に飛び込んで来たのは。。。


振りかぶった拳をバレンに握られて呻き声すら出ないまま泡を吹いている用心棒で。

ゾロゾロ現れた用心棒も、既にメゼルとゲランが取り押さえて。


「雪菜、遅くなってごめんな」

腰の抜けた私をヒョイと片腕に乗せたのは…


サイラス?!


「聖騎士のサイラスだ。貴方達のした事は税務調査会へ報告するからな」


え?税務調査会?!

そこは、警察とか軍隊とかじゃ…



「そ、それだけは。お願いです。お詫びなら幾重にもしますから税務調査会だけは…」


震える店主に目が点になる。

意味がわかんない。。。


「雪菜、この国で一番恐ろしいとされるのは巨額の罰金を科す税務調査会なんだ。とにかく、お金と商売の街だから、な」と小声のサイラスの説明。



「お願いです。お嬢さんお詫びならしますから許して下さい!!」


おー。足にすがりつく人って本当にいるのね?でも、滂沱の涙の店主がかわいそうになって口を開こうとすると…


「情けは無用ですよ、雪菜殿。

フフサ殿の『森の薬屋』のオーナーの雪菜殿を知らぬだけでもモグリ。

この店の薬を買わされる庶民のためになりません」


は?オーナー?!まさかの私?!

単なる卸の人間なんですけど…。



「ま、ま、まさかあのフフサ様の『森の薬屋』のオーナーでいらしたとは…。伝説の薬屋で処方された薬は全て庶民の手に届く値段なのに手に入らぬほどの評判だと…まさか、あの…」



そう言ったまま魂の抜けた顔の店主のところへ向こうの方から沢山の人が押し寄せてきた。揃いの制服のところを見ると噂の税務調査会?!軍隊っぽいけど。。。


「聖騎士サイラス殿。ご報告ありがとうございます。此奴は尻尾を掴ませぬように逃げ回っておりました手配犯です。ありがとうございます」


店主の言った内容が頭の中でふに落ちる前に気づけば店主も用心棒達も全員が引っ立てられていったみたい。

誰もいないもの。


「サイラス、来てくれてありがとう。バレンも助けてくれていつもありがとう」


ちょっとカッコ悪いけどギャビンの片腕の上からお辞儀する。私の腰のヤツってば、シャンとしないから!!


恥ずかしい…。

気づけば、人だかりだし。

サイラス達有名人だから、キャイキャイ言ってる女の人達も大勢いるし。


「さ、雪菜殿。お宿に参りましょう。

もう、部屋は取ってありますから」


ゲランの声も頭に入らない。


だって…。

何となく、知り合いがモテるって複雑なんだもの。

そりゃギャビンだもの。モテて当たり前よね。でも…。


あー、やめやめ。こんなの私らしくないわ!!


課長やカンプフ達が待ってるんだから。

顔をしきりに叩く私に、サイラスが首を捻ってるけど「さ、行きましょう!!」と元気答えて誤魔化す。


今、やるべきことを。

前を向こうと心を叱咤する私は、この後ゲラン達のチョイスに仰天する事になる。。。


異世界…怖い。。。



ーオースティン視点ー


やっと来た。。。


リュカ様の願いはまだ、果たされてない。

やるべき事をする為にこの国に戻ったのだから。


本来ならば入国できぬはずの我が国へ…。






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