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森に囲まれた!  作者: ちかず
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秘密の文字?!

内容に、おかしな点を発見しましたので編集しました。お恥ずかしい限りです。大変申し訳ありません。


反省を生かし…出来るだけ努力しながら書き進めて参ります。


トトラルでの冒険はまだ続きます。

また、お読み下されば幸いです。深い反省と感謝を込めて…ちかず



ー雪菜視点ー


これほど深い森だとは思わなかったわ。あの『ゼゼレブ』の特性からいって、群生している場所は恐らく日のよく当たる森なのではと

思っていたから。


は!!


もしかして、ルーベントで見たのは変異種かしら?だとすれば、かなり不味いわ。薬の世界に於いて変異種は力を増している事が多いから。


ドクンドクン…鼓動の早まる自分に何度も『落ち着け』と言いながら『ゼゼレブ』に近づいてこの手に取る。でも、本当に不思議によね。何故か私にはその毒は全く効かないなんて。だから手袋無しで安易に掴めるけど。この場合、異世界仕様ってかなりのラッキーね。


それからあちこちの『ゼゼレブ』を手にとり

額や花弁、葉の葉脈まで詳しく調べた。


でも結論は、全く同じモノだと言う事になる。でも、それってオカシイわ。

植物の法則が無視されているなんて、何故?


混乱しながらも、考察して導きだした結果はちょっと嫌な気分にさせた。


本来。変異種でないのならば枯れるはずの場所にある群生。

だとすれば、誰かが故意的に植え替えたのか?毒の花よ?何の為に?誰が?

倒れたブルーノが頭を過ぎる。そこにある確かな悪意。


疑問だらけの私は、ふと『精霊樹』の事を思い出した。

大木に育った為に影が起こした異変。

時の流れの中に入って…!!そうよ…もしかして、またタイムスリップ?!


『いや、そりゃ有り得ないな。そんな大事になりゃ俺にも感知出来る。これでも『オゼルの大刀』のガブゼだ。』


エペの返事にまた、声に出してたと気づく。

(私ってば、熱中するとやらかすわね。しかもこう何回もじゃ言い訳も思いつかないわ…)


『いや、雪菜の言う事も理解出来るよ。だって僕の知る『毒の森』とはあまりにもかけ離れているもの。何か、変だよ…」そう言いながらピテレが身体を震わせている。うーん、オカシイ。。。

彼はどうもいつもの調子じゃないし。やっぱり森の異変と何か関係が?!


は!!

そうよ、この辺り一帯に精霊の気配を感じないわ…。リュカみたいに、精霊が棲んでるはずよね?ブルーノから聞いた事が…


『ゴホ…ゴホゴホ!!』


しまった!!

横を見れば、エペが膝をついて蹲っている。そうよ、完全に忘れてたわ、この毒の濃度。いくら眷属とは言え無理がたたったんだわ。

私は、慌ててエペの様子を確認して、かなり際どい事になってて慌てた。

薬を飲ませると『ふぅ』と息を吐いて頭を上げた。


『大丈夫だ。お前の薬は良く効くから心配そうな顔はするな。無理そうならば、必ず言うから』


様子を伺うけど、獣の姿だから顔色とか分かりにくいから判断が。とにかく、急がなきゃ!!


ガサ。ガサガサ。


藪から音が!!


ジッと目を凝らしていると、またガサガサ…ん?


音のする場所が、藪じゃない?!

なら、何処から?

キョロキョロする私は、自分の背中から音がしてると気づいて慌てて荷物を下ろした。


やっぱり。

荷物からガサガサ音がする。


ひゃ!!まさかの虫…。


恐々と、荷物の口を開けようと手を掛けたら、何かが荷物から飛び出して来た!!


大嫌いなアイツじゃないよね?まさかの異世界にもいるとか?!


『雪菜、雪菜!!

何を怖がってるの?何か紙が飛び出して来てるよ?』


ピテレのツッコミに振り向けば、確かに紙の束だ。

しかも、見覚えがない。


そっと手にとって、広げてやっと思い出したわ!!


これって『古代地図』だわ。確か課長の仲間のプサラルさんがくれたけど誰も読み解けないから取り敢えずしまってたのよ。

あまりに変わっていた地図に、いま現在の地形と整合出来なくて。

うーん。地理とか苦手なのよね。

何処でも迷うレベルで、地図読まないのに。

やっぱり、全然分かんないわ。


『雪菜、何か分かった?』

ピテレの期待を込めた声に、もう一度地図を見る。え?だってもしかして何か秘密の文字とか浮かび上がってるかも…(ツッコミ不在で良かったわ。乙女趣味なのがバレる…)


マジで…。

そう心で呟いたら、地図から変な文字が浮かび上がったわ。


《ご用件は?》


ええーー!!!

まさかの日本語?!


「あのー。この森の謎をお願いします」

地図に話しかけるイタイ人っぽい自分に、振り向けばエペがわざとらしく目を逸らした。


あ、やっぱり。

まぁ、私だって他人がやれば同じ反応するかも。


《森は保護体制に入ってる。トトラルに雪が降っているからだ。この場所は元は草原だ》


保護体制?

トトラルに雪?


『雪菜!!やっぱり本当だったんだ。トトラルに雪が降ったなんて、どうすれば…』


がぶり寄りでピテレが聞くから頷いたら、途中からぶつぶつ言い始めてガタガタとピテレの身体が震え出した。そう言えば洞窟でも、縮まったブルーノと雪について揉めてたわね?南国のはずだもの。


異常気象??


「トトラルに雪だと不味いの?もしかして『ゼゼレブ』が日陰でも枯れない理由と関係あるの?」


ダメだわ。聞いてないもの。

黙り込みピテレを放っておいて、とにかく地図に聞く。


《トトラルは火の山の国。雪は精霊の危機を現す。『ゼゼレブ』を守る何かがある。何かは…》



そこまで文字が浮かんでいたのに、何故か地図が突然、真っ赤に染まりだした。まるで燃えてるみたいに。


そう、直感した私は地図に土をかけた。火を止めるには酸素の供給を絶たなきゃ!!



必死の私は気づかなかった。

自分の懐から、薬が溢れている事に。

色々な薬が地面を濡らすくらい溢れていたのに…。





そして、それが驚く展開に発展するとは…。

異世界って。。。





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