表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
森に囲まれた!  作者: ちかず
143/233

現れた階段?!


ー雪菜視点ー


あんぐり…どころじゃなくなったわ。


ガーハレも慶ちゃんも霞む事態が起こったから。


森に戻った家の真ん中にある階段。

怪しさ満点の階段だけが人工物。

人が作った唯一のモノである。

全てが元の姿に帰ったのに?


何故…。


「ハ!いい気味だ!!!

助かりはしない。奴は俺の力を超えた力を利用したのだから。

絶対破れない!!」


土の上には首のみなのに、ヤケに元気ねぇ。


自棄(ヤケ)とはあの様なザマを指します。あんな風にならない様気を付けましょう」



うっ。

サイラスのお説教…久しぶり。

お、怒ってる??


「いえ。怒ってるとしたら力不足な自分にでしょうか?とにかく、ガーハレ達を何とかしなくては」


うーん。

ガーハレ達がはしゃいでるのは聞こえてる。


『久しぶりだね。

扉が開くから遊べるね』



ま、そんなのんき内容だけど…ん??


「だから、お前らなど阿呆だと言うのだ!!

その階段には大切なるモノがいるのだぞ?但し、奴を助ける事は誰にも出来ないがな?」


せせら嗤う彼にゾクッとする。

何か大変な事をした様な。


なんだろう?


え?何?!


突然、

サイラスが階段の扉に刀を突き刺したわ!!

いつの間にか、課長以下護衛の人達が囲んでる?!そんなに危険なの??


扉は簡単に開いたわ。

むっする瘴気の様な空気が上がってくる。


え?


私の周りに急に白いベールが現れたわ?!

コレ何?


『僕だよ。進むのは雪菜のみで。後のモノは足手まといだからね』


碧?!

ずっと不在だったから、蝶々になって…えーーー!!!!


ずっと側にいた?!


『雪菜…言ったろ?

ずっと守るからって。ほら、行くよ』


碧ってば、凄い技を身につけてる!!

階段は下に行くほど暗く見えづらい。

けど、ほんのり光る蝶々が沢山集って道案内…碧ってば立派になったわ!!


『ふぅ。コレは僕の使う幻影だけどね。ま、良いか。ほら、そこの扉だよ』


ボソボソ喋る碧の声は聞こえないけど、圧迫感を感じる空気感がこの扉はヤバイと本能に訴えかけるけど。



やらなきゃ。

碧が言ってたもの。

私だけが進めるって。


ガチャ。

少し錆びたドアノブは、不思議と金属っぽい。


決死の覚悟で開けた部屋は八畳くらいの広さにポツンとベッドが一つ。


そこに大柄な男の人が眠っている。


グッ。

圧迫感が凄いわ。



この部屋ってば、長い長い間このままだった様な空気が止まってる雰囲気なのよ。

まるで、この超イケメンな男の人も石像の如く。


血が通ってないみた『そうだよ?』


ええーーーーー!!!


それじゃあ…『違うよ。生きてるよ、もちろん!!でも、自らを閉じてるんだ。

大切なモノを守る為にね』


わ、分かりにくい!!

碧ってば、私にも分かるように…あ!!


男の人の側に何か変なモノ発見。

ダイヤモンドっぽい光る石だけど燻んでるわね?


『これか!!

これが奴の強気の元なのだな。

なるほど…この方法ならば彼は閉じる以外なかっただろう…』


珍しく碧の暗い声。

いつも冷静沈黙なのに、どうしたのだろう。


やな予感がする。

背筋に冷たいモノが触った様な。

聞きたくない…でもたぶん聞かなきゃダメなヤツ。


「碧…ソレは何?」


瘴気の元の様に感じるあの石を指させば…。


『アレは妖精の最後の姿。

いや、汚された妖精というべきモノ。

消えれないまま。

妖精を汚す事で、ある力を得るモノがいると聞いた事がある。

実際、目で見るまで信じられなかったが…』

絶句する碧。



まさか…と言う思いも消されてゆく。

碧の沈黙。


なるほど、

よーく目を凝らせばあの石から彼を簀巻きにする瘴気のような…。



!!!!


瘴気の様なモノは紐状の何かが触れた場所から彼の身体に刺青の様な模様がある。

苦しそうに呻く彼が寝返りをうって初めて気づいた!!!!



あれはマティ?!

何故?


まさか…


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ