表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
森に囲まれた!  作者: ちかず
115/233

黒い沼から精霊樹を守れ?!


ー雪菜視点ー


どこまでも続く真っ直ぐな道…。


その道のりは遥かな道に見えました…確かに。


でも。


アーノルドの事が落ち着いてホッとしたらまたしても、辺りの風景が変わっていてびっくり!!


もう。それは理想的な森の風景で…。


柔らかな陽射し溢れる緑の大地。

その真ん中に立つ大きな木はたくさんの葉をキラキラ輝かせながら聳え立っている。



綺麗だわ…本当に。



でも、だからこそピンと来たの。

あの日…雪の月影に見えた精霊樹。


そのあり日の姿だと!!


その精霊樹に一歩づつ進んで近づいてゆく。

もちろん、アーノルド達も一緒に。


え?またなの?!


近づいた途端?!

真っ黒な沼が出現したのよ!!


それも精霊樹の木の周りを囲む様に。

私達に近づくな、と言うメッセージなの?!


「何という不気味な…。」

エイダムさんの呻き声が呟く。


「この様な沼など見た事もない。もちろん『大森林』にこの様な沼があると誰も知らぬと思います」アーノルドの解説に頷くゲルガー。



二人の言葉はごもっともなの。


でも…どうしてかしら。

私には不気味な沼には見えないの。

どちらかと言えば神秘的な沼に見えて。


真っ黒な沼の表面は、まるで鏡の様見えて。

大きな精霊樹の姿を映す姿は、何処となく不思議な雰囲気を醸し出していて。



そう!!


まるで、精霊樹を護るようにこの沼がある気がするのよ。



うーん。


黒い沼の話を何処かで聞いた気がする…あ!!


お婆ちゃんだわ!!


確かお婆ちゃんの話だと、沼の中に枯れた樹々の何かが黒くしてるとか言ってた。

だとすれば、アレだわ!!


あの方法ならば…。



「この沼を綺麗にしましょう。

それには、皆んなに手伝って貰いたいの」

名案の浮かんだ私が皆んなに声を掛けると…。



あら?

随分とエイダムさんが気難しい顔をしてるわね。どうして?


え?

あー、あの『水守り草の実』の事ね。

そんなに責任感じなくても。


「あのね。

たぶんだけど、アレじゃ解決出来なかったわよ。

それよりも、良い方法を考えついたの。

手伝ってくれる?」エイダムさんに伝えれば苦笑で頷いてくれたわ。


目をキラキラ輝やかせてアーノルドも賛成みたいだし。


よーし!!やる事は…と。


まずは。


周辺の草花を育てる。

(周辺の樹々や草花が浄化を本来なら司るはず…)


次は『炭』

コレを大量に入れ、中に汚れが詰まったら取り出す。


コレを繰り返せば…たぶん。、


もうクヨクヨするのは、性に合わないからやるわよーー!!


皆んなは半信半疑ながらも手伝ってくれた。


まずは、枯れ木を炭に変える。

火の魔法で一瞬!!


前に教えた時より上達してる?!

え?

これっていつものゲルガーよね?!

ちょっとやっぱり変わったかも…。


自分から何か役に立ちたいって言ってくれたから頼んだのよ。

前に魔法を少し使えるって言ってたから。

助かります…。


沢山の炭を中に入れながらも、周辺を整える。


少しづつだけど、真っ黒な沼の底が見えてきた。

(炭って偉大ね…)



や、やったわ!

だいぶ透き通った水を感じ始め喜んだその時!!



『精霊樹』が大きく揺れだした。

何故か苦しむように、台風に揺さぶられる様に。



!!!


何?!

また、何か起こったの??

連続技過ぎでしょ!!


あ、そうか…根っこね。

樹々は、根っこが虫や動物にやられるとどんなに枝や葉を繁らせても一瞬で枯れるから。


もしや…根切虫?!


そんなの居たわ。

お婆ちゃんが樹の天敵だと言ってたもの。


どうしたら…。



あーーーー!!!!!


あの子、何するの??

何処から来たの??


小さな男の子が斧で精霊樹を切ろうとしてるわ!!


「やめてーー!!」


男の子を羽交い締めにして止めたら…



『ワシが分からんのか!!!このうつけーーー!!!』


この声…どっかで……。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ