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終世の復讐者  作者: 桐花・覇
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31話 突然の一撃

サブタイとか、技名とか、考えるのがとても大変である。

もう少しで目標だったブクマ100越えが達成されそう。読者の皆さんに離れられないように精進しなければ。

 アリシアの鋭い剣撃がデュークを襲う。

 放たれた究極剣術(ウルティマアーツ)『断崖』がデュークが避けたことでそれまでデュークの立っていた地面を切断する。その綺麗に寸断された断面は、アリシアの実力を如実に表していた。


「さっきから威勢のいいことを言う割には大したことないわね。戦う気がないならさっさとフェルトを返して消えたらどうなの?」

「言っただろう?お前は最後だと。何事にも優先順位というものがある、それを崩すわけにはいかないのでな。」

「減らず口を!」

「そんな事より、勇者はどうした?王都に住んでいる筈だが、なぜこの場にいない?この混乱を収めようとしない?まさか、愛人と子供も多くいるだろうに、逃亡したわけでもあるまいな。」

「アーノルド様は逃げたりなんかしないわ!あの方は今、魔族の残党狩りに赴いているのよ!この場にいないのは当然よ!」

「アーノルド様、か。3年前は勇者様、とどこか他人行儀な呼び方をしていたはずだが、随分と変わったものだな。」


 こうした会話をしている中でも、アリシアは攻撃の手を、デュークは攻撃を捌く手を止めることはない。アリシアが周りを巻き込むような広範囲攻撃を多用して来るが、それはセネカルト達騎士団が被害を抑えてくれている。


「他人行儀ですって!?私とアーノルド様は昔から、ずっと………ずっと………あれ?私はアーノルド様とずっと一緒に………どうして?私は………」

「………」


 アリシアは混乱している。


(ふむ。内に封じ込められた本来の記憶と、勇者に改竄された偽の記憶がぶつかり合って混乱を起こしているな。これが続けば洗脳は確実に解けるだろうが、その場合心身喪失が心配だな。)


「私は、アーノルド様と愛し合ってて、ずっと、今までずっとそうで、初めてだって………違う、初めてじゃなかった、どうして、どうして?私は何なの?これは何なの?私は一体どうなってるの!?」

「っ!まずい、セネカルト様、結界の強化を!」

「分かった!皆聴いたか!?結界に注ぐ魔力を上げろ!巨大な魔法がくるぞ!」

「はっ!」

「デューク殿も早くこっちへ!」


 アリシアの体に膨大な魔力が収束する。魔力が白い焔の塊となり、一気に放出される。結界の中を焔が満たし、大爆音をあげてもう一度収束、今度は消滅した。


「ふぅ………あぶなかったな、さっきまでの結界の強度なら確実に突破されていたぞ。」

「ありがとうございます、セネカルト様。おかげで被害を抑えることができました。」


 デューク自身は『深淵ノ太刀』の結界で身を守っていた。一番近くにいたはずだが、その身には傷1ついていない。莫大な魔力によって放たれた魔法だったが、被害は抑えることができた。


「私は………!一体何なの!?」


 混乱が収まらず、まだ無差別に攻撃をしようとアリシアが剣を振りかざす。宝剣の蒼い刀身が魔力を帯び、白い焔を纏う。焔剣が横薙ぎに振られようとした、その時だった。


「おっと。その攻撃はさせん。あまり動くと心が持たなくなるから、しばらくの間眠っていろ。」

「なん………で?わたしは………」


 デュークの『奈落ノ太刀』の一閃が、振るわれたアリシアの剣をへし折ったのだ。剣を失い一瞬呆然とするアリシア。その先を逃さずにフェルトにもそうしたように闇への招待(ダーク・マインド)を唱える。


アリシアは意識を失い、地に倒れ伏し、眠りこける。


そんなアリシアを抱え、瞼を開けて瞳の色を確認する。色が紫から素の蒼い瞳に戻っている。どうやら、洗脳は完全に解けたようだ。


(闇魔法は人前で多用すべきではないが、無力化するのに便利なんだよな………ボロが出ないように、気付かれずらいこんな魔法くらいに留めておかなくてはな………)

「ん………でゅ………うく………」

「!?」

(あぁ、寝言か………しかし、私の名を………これは、起きた時が心配だな。錯乱したりしなければいいのだが………)


 抱き抱えたアリシアをギルドの休憩室にでも運ぼうかと思い動こうとする。すると、背後から何か自分に向けられている叫び声を聞いた。


「君は一体何者だ!?僕の愛する人を何処へ連れて行くつもりだ!?答えるんだ!」

「………お前か。」

「もしかして君は………!デューク=アグレシオンか!?アリシアに一体何をしたんだ!?」

「挨拶もなく質問ばかりか。少しは足りない頭で考えたらどうだ?」

「何だと!?」

「取り消しなさい!その言葉!」

「おぉ、神の使いを罵倒するなど………主よ、どうかあの愚か者をお許しください………」

「ん。言語道断。」


 勇者とその取り巻きの聖女達がデュークに向かって好き放題暴言を吐く。


「デューク殿、気にする必要はないぞ。あれらに構うよりも先にアリシアを運んだ方がいい。」

「そうですね。あれらに今構う必要はありませんですからね。」

「逃げるのか!?アリシアを返せ!」

「………またそれか。」

「また痛い目にあいたいのか!?君は僕と決闘をして負けた!だからアリシアに触れる資格はないんだぞ!もう一度いためつけてやらないとわからないか!?」

「………セネカルト様、アリシアを運ぶのを代わりにやってもらってもよろしいでしょうか?」

「何とか言ったらどうなんだ!?このひきょうも


 アーノルドが罵声を飛ばす。瞬間、


 烈風が騎士団を、聖女たちを薙いだ。この風により、デュークは強烈な速度を得て、その速さをもって、アーノルドの顔面に全力の蹴りを入れた。

 極大の衝撃を受けアーノルドが吹き飛んでいく。そして、彼の身長分の距離を12、3飛んだところで止まった。


「何だ、その態度は。」


 デュークが呟いた。

 突然の出来事にほとんどが呆然としていた。しかし、セネカルトをはじめとした一部の騎士団員は、

「よし」

 と呟き小さくガッツポーズを決めていた。



現在のデュークのステータス


lv.99

体力:S(29283)

魔力:S(34012)

攻撃力:S(25967)

防御力:S(31745)

速力:S(29659)

精神力:S(105293)

≪スキル≫

「風属性魔法lv.10」「闇属性魔法lv.10」

「心撃lv.10」「干渉無効」「終世の庇護」

≪称号≫

「終世踏覇」「不滅の心」「世界を統べる者」

「復讐心」


こんな感じ。ちなみに現在、デュークのステータスは「スキャン」を任意で回避できるようになっているのでこれ見よがしに使ったりしない限り闇属性使いだということはバレません。

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