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侵入者現る
「…地底というのはやけに暑い所だな…まぁ溶岩が近くにあるから当たり前だと思うが。」
見慣れない男が1人、独り言を言いながら地底を歩いていた。たまたま酒を飲みながらそれを見ていた鬼は不審に思い、行先を尋ねてみた。
「ぶつぶつと独り言を言いながら何処に行くつもりだい?」
「何処でもいいだろう。私はやるべき事があるんだ。」
男は答えをはぐらかした。
「…そうかい。まぁ好きにしなよ。危害を加えなけりゃ何しようが構わないさ。」
元々不審に思いこそすれど関心が薄い鬼は、そう言うなり盃を片手に何処かへ去っていった。
お空が寝付いた頃…
「…ここか。地霊殿というのは。」
男は地霊殿の門前に到着していた。
「我が目的を達成するため…いざ。予想以上だといいが…。」
そう言うと、男は地霊殿に侵入した。