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006:2人-Two people-

前回までの神話…


強力な力を持つものに立ち阻まれたシン…

彼らの力に全く太刀打ちが出来ず、不利な状況ばかり。

そんな時に目覚めた力。

この先どうするのか…

どうするべきなのか…

それは生きるしかない…

気づくと自分の家にいた…

不思議なことに爆破しているはずの家が、すべて修復されていた。

そして目の前に女の子、たぶん小6ぐらいの子と、そして俺と同い年ぐらいの女がゆったりと俺の部屋で休んでいた。

「お前ら…誰だ?住居不法侵入罪だぞ。」

俺が問いかけると同い年くらいの奴がうるさく喋ってきた。

あのキャスターに負けないぐらいにな。

「助けてやったのよ!あいつらから…あんた死にそうだったでしょ!

たまたま通りがかったから、助けてあげたのよ!」

「通りがかって、どうやってあそこから助けるんだよ!」

少し戸惑っていた。

こんな女子2人が俺をあの場から助け出す?そんなこと自体、無理があるだろ。

「どうやってって、神力に決まってるじゃない!

私の神力、瞬間移動でたまたま通りがかったら、あんたがやられてたの。

それでミクルがあんたのこと悪い人じゃないって言うから助けたの!わかる?」

ここでもジンリキかよ…

それにしても、よく喋る女だ。

最近うるさい奴をよく見る…

しかもどんどんレベルアップしてる…気がする。

これも俺の運命(さだめ)かな…


「っあ!そういえば忘れてた、自己紹介がまだだったわね。さっきのは水に流してあげる。うれしく思いなさい!

私は萩野ハギノ、萩野 由美。っで、こっちが花咲ハナサキミクル。ミクルの神力は再生ケアなの、だからあんたの家も直させてもらったわけ。

そのほうが助かるでしょ?っで、あんたの名前は?」

なんだか萩野の声が頭に響く。

少しつらかった。

「俺の名前は信、ジンリキは多分…斬鉄剣だ。」

多分俺もジンリキ使いの一人なんだろう。

今までの話を聞いているとなんとなくそう思った。

「多分って…どういうこと?」

だがいまだにジンリキの意味がわからない。

「わかんないんだよ、俺のジンリキ…それで……一体ジンリキってなんなわけ?」

萩野は呆れたような顔をした。

いや、バカにしているのかもしれない。

「そんなことも知らないで戦ってるの?神力ってのは、人が持つ神のような力、略して神力。

でもその力は覚醒しなきゃ使えないの。あんたも暗い世界で光の玉にあったでしょ?

それが私たちを覚醒させたの。今全世界で覚醒した人たちが増えているらしいのよ。聞いた話だけどね。」

少し理解しがたい。


「まだわかっていないようね。簡単な例を挙げると、マジシャンとかがそうよね。

あの人たちの力は小さいものだけど、あれも神力。っで、覚醒するとそれが強力になるってわけ。」

やっと理解することができた。

理解しがたい人もいるかも知れないけどな。

まだまだ萩野は喋った。

いやとことん喋ったと言うべきか。

「もしかして、発動条件も知らないんじゃないでしょうよね?」

「知らねぇーよ!」

知ってるはずがない、って言うかどうやって知るんだという感じだ。

「力を使った時とか覚醒したときになんか頭の中に聞こえてこなかったの?」

「斬鉄剣の名前しか…」

今気づいたけど、ミクルちゃんがまったく喋っていなかった。

なんか前にも同じことを考えたような…ごく最近。


後から聞いたんだけど、ミクルちゃんの発動条件が言葉を少しなくすという契約で神力が使えるらしい。

だからあんまり喋れないらしい。

そして萩野の発動条件は方向音痴とかになる代わりに使えるというのだ。

俺のは…まだ、わからない。

なんか後から言われたんだけど、【助けたんだから、私達が危険な時は助けなさいよ!】と萩野に無理やり約束されてしまった。

ということは俺達は一緒に行動するということだ。

全くめんどくさいことになってきた。

でもこの2人のおかげでいろんな情報がゲットできた。

今後のこともあるし、ラッキーなのか、アンラッキーなのかがわからない…

ったく、何で俺がこんなことに巻き込まれなきゃならないんだ?

でも俺は生きていた…あそこで死ぬはずだった俺が女2人に助けられた……

俺って…俺のプライドが!!

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