021:信と仁-Shin and Jin-
前回までの神話…
世界のことを腐りきった世界だと思う高校生。
通称シン。
彼は突如超能力のような力、神力に目覚めた。
そしてゼウス主催のゲームに無理矢理参加させられることになった。
他のプレーヤーが続々と前に進む中、シン達はこのゲームをクリアすることが出来るのか?
翔太が話し始めた。
「知ってるか?お前がいなくなった後、この世界で超人的力…お前と同じ力を持つ奴らが現れたんだよ。
そいつを俺は高校を卒業してから研究したんだ!なぜだかわかるか?
俺の好きな女がそんな力を手に入れて、嫌がってたから……でもそんな方法はなかった。
でも、俺は頑張って頑張って頑張ったんだ!そして見つけちゃったんだよ…移植する方法を…俺は…見つけたんだ!
なあ、さっきのは嘘なんだ。ほんとはお前の力を俺に移植したいんだよ。
俺の長年の夢、叶えさせてくれよ!知ってるだろ、俺の夢!そんな力を手に入れたいってことをさ!」
翔太は薬でも乱用しているような顔つきになり始めた。
「そんなことしなくていいって。」
俺は粘った…
だが翔太もまだ粘る。
「助けてやるといってるんだ!お前はそれのせいで、今まで苦しめられてたんだろ?楽にしてやるよ!」
だが俺にはまだやらなければならないことがあるような気がしてならない。
「いいって言ってんだろ!」
俺は声を張り上げて言った。
この力さえ4年前に手に入れなければ、こんなことに巻き込まれることはなかった…
「そうかよ……じゃあ…力ずくでも奪って見せるぜ!」
その時、翔太の動きが止まった。
眼球は動いてるものの、他の所は動いていない。
後ろから誰かの声が聞こえてきた。
「翔太君、そんなことしちゃだめだよ。」
後ろを振り向くとそこには仁がいた。
あの…破魔 仁が。
「シン君、ひっさしぶり!僕も君と同じ神力を持ってるんだよ!
この神力で翔太君を止めたんだ、すごいだろ?」
「お前の声…どこかで聞いたこと…えーっと…誰だった……」
ホントにどこかで聞いたことのある声に似ている。
さっきまで聞いてたような…
「そりゃあ僕達友達だもん!それより…」
「……!お前の声、どこかで聞いたことあると思ったら、ゼウスの……なんで!?」
「そんな証拠ないでしょ?声が似てるってだけで。」
「そりゃそうだけど…って、お前が仁という証拠はどこにある!?」
「シン君はしょうがないなあ〜、シン君って粘り強いからね〜、
言い争ったって、意味がない…それに君は…いや、ホントのことを言うよ…
僕は本当に破魔 仁、正真正銘僕さ!……でも、それと同時に、ゼウスでもあるけどね。」
急に顔つきが変わった。
それに、顔の半分だけ隠れるぐらいの仮面を、いつの間にかにはめていた。
「俺はお前にチャンスを上げようと思うんだ!
お前は俺の味方だったからな!俺もこの世界には飽き飽きしてたんだ!
どうだ一緒に手を組まないか?同じ力、同じ能力者同士な!」
やっぱり俺はこいつと同じ力の……
でも俺はコイツとは違う。
こいつは昔の俺と同じだ!
この世界に飽き飽きしてる所とかさ、だがこいつと一緒に組むのは俺のプライドが許さねえ!
「お前となんか組むかよ!」
「そうか…残念だよ!
じゃあそろそろファイナルステージでも始めるか?そこの翔太が死んだ時がスタートの合図とか、おもしろくないか!?
ヒャッハッハッハッハッ、死ね!」
ゼウスの…いや、仁の手から空気の玉が放出されたかのように思えた。
すると、弾丸のようなスピードで翔太の胸を貫通していった。
ファイナルゲームのスタートだ。
とうとう最後のゲームの幕が振り下ろされた。
仁がいた場所に、既に人影はなかった。
ポータブルTVが振動し始めた。
手にとって見ると、画面が故障したテレビのような感じになっている。
そこから仁の声が聞こえてきた。
「もお、お前らは俺の声を聞くことはないだろ、最後のル−ルを今から言う……
今からファイナルステージの始まりだ。ルールは簡単、生き残れ!」
今までとは違い、仁は顔を出していた。
そして喋る量も今までとは違い、極限的に少なくしていた。
きっと本気ということだろう。
ポータブルTVの画面が正常に戻り、普通の番組が放送され始めた。
電源を消そうとしても切れなかった。
持っておくのも面倒だったので、ポケットの中にしまった。
それにしても東京タワー上空に黒雲が集まりだし、あたり一面霧が発生していた。
辺りの視界が悪く、立ち止まっていてもしょうがないので適当に歩き続けた。
その1時間後、ポータブルTVの放送している番組が騒がしくなり始めていた。
俺はどんな番組が放送されているのかと見てみると、そこには衝撃の連続があった。




