第07話 九尾弧大決戦
●登場人物紹介
ナリーマ・シホ 女神『ダ』に仕える斎王。118歳。女性。
カルハ・シマーコ ナリーマの側近。巫女兵長。
侵入者 女神『ダ』の神域に侵入した謎の存在。
ついに""侵入者"は、妖斎王ナリーマ・シホが立て籠もる大広間の扉に到着した。
大広間の扉は、施錠魔法と、対物理結界18層、対魔法結界を最上位結界を22層、合計40層の多重結界で扉と大広間が防御されている。
40層の最強の盾なら核爆発の直撃すらナリーマと側近の巫女兵達が立て籠もる大広間を何事も無く守り通す事だろう。
強固に閉ざされた扉を前にして"侵入者"は、独り言ちる。
「40層の対物理、対魔法の防御結界ですか。流石に強固に防御を固めていますね。極小暗黒球体魔法発動」
膨大な魔力、妖力を消費する究極魔法、極小暗黒球球魔法を発動する為には、5分以上、呪文を詠唱する必要が、あるが"侵入者"はこの日、多量の魔力を消費する極小暗黒球体魔法を3回連続を使用している。
無呪文で発動された極小暗黒球体魔法は、施錠魔法と対物理結界18層、対魔法結界22層に強固に守護された扉は、事象の地平面の彼方へ消え失せた、永遠に。
事象の地平面の彼方に消滅した、扉後から、冷気が流れてる。
煌々と照らしていた魔法の光は、全て消灯され大広間に暗闇に包まれていた。
「光りあれ」
"侵入者"が、照明魔法を発動させると、青白い魔法の光が煌々と大広間を照らす。
魔法の光に照らされた、大広間には、巫女兵長カルハ・シマーコを始め、巫女兵達の遺体が、妖斎王ナリーマ・シホを守護する様に囲んで大理石の床に横たわっていた。
巫女兵は幸せな笑みを浮べ、永遠の眠りに付いていた。
不思議だ、人魚の肉を食し、人魚の肉の効能が切れる880年間は、決して死ぬ事が無い巫女兵達が、大理石の床に遺体を晒している事が・・・・・
死屍累々の大広間に歩み、漆塗り玉座に座るナリーマと"侵入者"は対峙した。
切れ長の目で鋭く墨染めの作務衣を纏う、"侵入者"を隅から隅まで観察した後、口を開く。
「女神『ダ』と我の神域に不遜にも侵入した貴公を歓迎する。配下の者達が幾度も問うたが、我も問う。貴お公は何者 ? 何故、女神『ダ』神域に不遜にも侵入した ?」
「愚禿は愚禿であり、それ以上でそれ以下の何者でもない。愚禿が女神『ダ』の神域に侵入したのは、ナリーマさん貴女を蒐集して愚禿の地下後宮に迎え入れる事です」
「訳の分からぬ戯言を、しかし貴公は我に匹敵する術者である事は確か。我の最強究極奥義で御持て成しするのが礼儀」
精緻な螺鈿細工がされた黒い卓の上に並ぶ、大兎、大鼠丸焼き等のご馳走が並ぶ大広間の室内の光景が歪み星空が広がる荒野に変化した。
「戦闘用の亜空間ですか、ナリーマお嬢さんの遊戯は暫しは、楽しめそうですな」
「我の最終究極奥義は此れからですわ。最終究極奥義"妖弧大変化"」
着物ドレスを纏うナリーマが、ハスキー声で叫ぶと細身の肢体が質量保存の法則を無視して着物ドレスを引裂き巨大化を始め白い肌には、金色に輝くけが密集し始め松本美人のナリーマは、マツコウクジラ並みの九尾狐に変化した。
「我の眷属の妖力、命、大広間内のマナ、光、熱、全てのエネルギーを我の妖力に変化させて初めて、発動可能な我の最終究極奥義"妖弧大変化"。不遜な邪教徒、我の妖力を思い知るがよい」
「愚禿を歓迎する為、最終究極奥義発動ですか。愚禿も礼に応えないといけませんね。最終決戦には、場を盛り上げる音楽も必要ですね」
場を盛り上げる為、戦闘亜空間に大音量でドラムと横笛、ニコで奏でられた旋律が鳴り響く。
大音量が鳴り響く中でも朗々と"侵入者"バスの声が響く。
「巨神変化」
黒衣を纏う""侵入者"の身体は質量保存の法則を無視して身にも纏う黒衣と共に巨大化を始める。
黒衣は、黒光り鎧に変化した。
"侵入者"は、お台場のユニコーン〇ンダム立像並の巨神に変身した。
白い翁の面、以外は黒い鎧、兜を身に纏った巨神は、和風ダース・〇イダーの様だ。
巨大九尾狐と黒光りする鎧を纏った巨神は、星々が輝き、大音量での音楽が鳴り響く戦闘亜空で無言で対峙した。
金色に輝く9本の尾が、別の生物様にのた打ち回る。
金色の9本の尻尾から究極雷撃が巨神、目掛けてて放電された。
人知を超越した存在、妖斎王ナリーマ・シホと謎の"侵入者"との最初で最後の戦いの火蓋記は切って落とされた。
巨神は先端が鋭い槍を思わせる錫杖で雷撃を全て捌く。
巨神の反撃が始まる。
錫杖が1ミリ秒に1億回、巨大九尾狐に向かって突き出された。
しかし、妖狐に変身したナリーマは、紙一重で一億回の錫杖の付きをかわした。
魔法使い、妖術師さえ超越した激烈な戦闘が、人知では計り知れない歳月を続く。
戦闘亜空間の時空は軋み、隕石が降り注ぎ、大地は悲鳴を上げ、火山は噴火して、この世ならぬ巨神と、巨大九尾狐の激戦いは、天変地異引き起こしていた。
もしも、人知を超えた金色の妖狐と巨神の戦いが戦闘亜空間外で行われていたなら、東渤海王国の領土は、海に沈み、飢餓山脈の麓迄、大聖洋の海原が広がる事に成るだろう。
巨神の放つ光輪が、九尾狐を縦に切り裂くが不老不死の妖狐は、切り裂かれた後に再生して巨神に即座に反撃を開始する。
超振動重力波を発生する9本の尾が、黒光りする鎧を纏う巨神を打ち据え、大きく裂けた口からは、一億度の狐火が、巨神めがけて放出される。
無敵と思われた、"侵入者"だが、億度の狐火で存在を残さず燃え尽きたかと、思われたが一握りの灰塵から身体を復活して金色に輝く九尾狐ナリーマに反撃を開始する。
人知を超越した、2体の存在、巨大九尾狐ナリーマ・シホと黒い鎧、兜を纏う"侵入し"の激烈な戦いは戦闘亜空間で一進一退の攻防で、人知の尺度では計り知れない時間続く。
人知を超越した"侵入者"と妖斎王ナリーマ・シホの激烈な戦闘は、1ミリ秒、又は、人知に計りしけない天文学的歳月続いたのかもしれない。
最初は互角、むしろナリーマが"侵入者"を圧倒して有利に進んでいたが、長引く激烈な戦闘で妖力を消耗していた。
命に限りある我々人間には、測り知れない歳月、人知を超越した存在、妖弧九尾狐と黒い鎧の巨神の天変地異を引き起こす激烈な、戦闘が戦闘亜空間が続いていたが、気が付くとナリーマは複雑に結われていた長い黒髪が、ほどけ全裸で巫女兵の遺体が横たわる大広間ら立っていた。
全裸なのは僅かに残された神妖力を温存する為らしい。
裸体に長い黒髪を腰まで垂らして、ナリーマの呼吸は荒い。
臀部から生えた9本の狐の尾は力なく大理石の床に垂れ下がっている。
松本美人を連想させる一糸纏わぬ姿を晒してナリーマは、墨染めの作務衣を纏う"侵入者"対峙していた。
ナリーマは本人は気が付いていないが、額には妖力封じの逆桔梗紋が描かれている。
荒い息でナリーマは、再度と""侵入者"に再度、問いただす。
「我の最終究極奥義"`妖狐大変化"さえ通用しない貴公は、何者なのだ? 女神『ダ』の神域に何故、不遜に侵入した ?」
「愚禿は愚禿でありそれ以上、以外の何者でも有りませんが、愚禿は長きの歳月、世界各地では様々で名で呼ばれていましたが、ここ数百年は愚秀は人々から貌なきイア・オタカと呼ばれておる」
"侵入者"大魔法使い貌なきイア・オタカは、墨染めの頭巾の下、付けていた白い翁の面を外した。
頭巾の下には夜の闇より暗い闇が広がっている。
ナリーマは言葉も無く切れ長の目で、暗闇を貌なきイア・オタカの素顔を凝視し続けた。
この作品はフィクションであり、実在する、人物・地名・団体とは一切関係ありません。
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