表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

打ちのめされた恋心

 


 それからは毎日が本当に楽しかったんだ。


 でも、母親がいない隙にゆいちゃんと密会することは、母親はあまり良く思っていなかったみたいなんだ。


 それでさ、それでさ、

 母親は怒るんだよね。どんなふうに怒るのかっていうと、目をいっぱいに見開いてさ、


「あの子は、アナタなんかより苦労しているのよ? アナタは愛されているの、私に!!

 でも、あの子は、違うの。いっぱいつらい目に合っているのよ! なんでそれが分からないの??

 なんてあなたは、あの子に対して仲間っていうの? 仲間じゃないんだよ?

 アナタは恵まれているけど、あの子は恵まれていないのよ!」


 こうやって、僕を怒るんだ!

 母親は、いっつも、こうやって、


 もにすごい目をしながら僕を怒る。


 怒られるとさ、なんか、僕のほうまでイライラしちゃうんだよね。


 でもさ、言い返さないよ。僕は言い返さない。だって、言い返す言葉が分からないし、何が間違っているかも、僕はよく分からない。


 何かを言い返したって、火に油を注ぐようなものじゃないか。


 だから僕はいつだって我慢して、我慢して、イライラをいつまでも持ち帰っているんだ。


 だって子供ってそういうものでしょ。


 僕の癒しは、ゆいちゃんだけなのに!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ