プロローグ:とあるシスコン兄の追想
「エルシィね、大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになるの!」
「う~ん……兄にとって、これほど嬉しい言葉は無いけど……それは難しい……」
「えっ……どうして……?」
「お兄ちゃんはエルシィと血の繋がった兄妹……魔法鑑定済みで『実は義理の兄妹でした!』みたいなオチの可能性は0だし……」
「……イ~ヤ~だ! お兄ちゃんと結婚するの! ヤダヤダヤダ!」
「ハハハ……しょうがないな! エルシィは本当に甘えん坊さんなんだから! わかった、お兄ちゃんが良い人を見つける。その相手がエルシィを幸せにしてくれるさ!」
「……そんな人いないよ。お兄ちゃんが1番だもん!」
「………………そうだとしたら、お兄ちゃんが責任を取る!」
「えっ……?」
「〈大女神〉様が許さなくても、絶対にエルシィと結婚してあげる! たとえ世界を敵に回しても、お兄ちゃんがこの手で守る! そして、幸せにするから!」
「本当……? エルシィをお兄ちゃんのお嫁さんにしてくれる……?」
「本当だ! お兄ちゃんはエルシィには死んでも嘘をつかない! 約束する!」
「約束……?」
「ああ! 約束だ! お兄ちゃんは〝世界一のシスコン〟になってやる!」
「エヘヘ……嬉しい……」
「もう! エルシィは本当に可愛いな! ヨシヨシ!」
「く、くすぐったいよ! ……お兄ちゃん、約束の指切りげんまんして?」
「ん? いいぞ! ……よしっ!」
「「指切りげんまん♪ 嘘ついたら槍千本の~ます♪ グングニール♪」」
次回、4月18日1時までに投稿予定。(投稿済)
初読み、ありがとうございます。
せめて納得のいく物語にしてあげたいと思っています(再応募は考えておらず、とにかく完成させてあげたい想い)
この作品を楽しんで頂けた方は、ぜひ感想をください!
ココがダメ!という指摘も大歓迎です。
では、またお目にかかってくれることを願っております。




