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俺は、魔術師 鏡志楼
私は、アステロイド王国の一、二を争う魔法使いとまで言われるようになった。
幼きときから、魔法を教えられた。その師から教えることはないといわれ、自信で魔法を極めていった。その結果、聖上なる光を見出すことに成功した。それには国王や師は喜んでくれた。そこからは早かった。宮廷魔法使いとなり、今度は他の物を導く番になった。
・・・・・・・はずだった。
異界より召喚したときに一緒に来てしまった。たった一人の少年のせいで、これまで築き上げてきた誇りがずたずたになってしまった。
勇者よりも恐ろしい物を呼んでしまったのではないかと後悔している。
そうではない。実際、異界には魔法そのものが存在しないと聞いて、勇者以外は弱い物。つまり巻き込まれてしまっただけに過ぎない道化だと決め付けてしまっていた。実際、信じ込んでいた私たちが、道化だったのかもしれない。
だからその名を尋ねる。
「あなたは・・・いったい?・・・」
「俺は、魔術師 志楼・・・・・鏡 志楼だ」