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ギルド

アルトバの中はかなり広く街より都と言っても過言ではない。

屋台も多く、人も入り乱れ先が見えない。


ゼラはとりあえず探索する事に決め、シスと離れないようにする為に手を繋ぎ歩き始める。

シスは嬉しそうに手を握りついて行く。


暫く歩くがギルドらしい建物が見当たらないまま1時間程過ぎていく。


「う~ん。素材が売れたり身分証明出来る物ほしいけど・・・。」


「マスター。あそこは?。」


シスが指を指した先にはかなり大きな建物。

冒険者らしき装備をした人達が出入りしていた。

看板を神眼で見ると、


「冒険者ギルド。当たりだな。よく見つけたな。」


とシスの頭をつないでいる左手と反対の右手で撫でる。


「ん・・・。早く行こ。」


二人はギルドの中へ入る。

中ではテーブルが沢山ありお酒を飲んでいる者や情報交換してる者、更には腕相撲をして盛り上がっている者までいた。


そのなかで受付らしき女性を見つけその方向へ向かっていく。


「すいません。」


声をかけると、


「はい。ご依頼ですか?。」


身なりで判断したのかそう言ってきた。


「いえ。登録したいと思いまして。」


「そうですか。ではテストを受けて貰います。貴方は見たところ魔術師でしょうか?。」


「いえ。支援師です。」


「支援師?。まぁいいでしょ。彼女の方は剣士ですね。ではこちらに記入して血印をお願いします。」


「すいません。私達文字が描けなくて代筆お願いできますか?。」


「ええ。構いませんよ。それでは・・・。」


名前、職業、犯罪履歴はあるかと聞かれた後に渡されたナイフで軽く指先を切り血印をする。


「はい。では付いてきてください。」


そう言って受付についてくと訓練所みたいな場所に連れて行かれた。


「ここで暫くお待ちください。試験監督の方をお呼びしますので。」


と言って出て行った。

ゼラは直ぐにシスに、


「殺すなよ?。」


「ん・・・。」


「剣は抜いちゃダメだからね?。」


「ん・・・。」


「本当の本当にに殺っちゃだよ?。」


「ん・・・。」


(大丈夫かなこれ。)


相手の心配をするゼラであった。


それから数分も経たないうちに、


「おう。君達が今回の志願者か。」


現れたのは筋肉モリモリマッチョマンの短髪で金髪の大男。

身長2mは軽く超えている。


「俺はガンガオ・ギレンスター。ここのギルドマスターをやっている。」


名前:ガンガオ・ギレンスター

種族:人間

職業:闘拳王

レベル:99

筋力:9800

俊敏:9000

耐久:10000

魔力:4500

幸運:7000


装備:なし


スキル:闘拳王10・不屈の闘志10・見切り10・絶対防御10


(やっべ・・・。マジモンの盾職の化物クラス・・・。)


ステータスを見て驚愕していた。

この世界でいきなりの化物が現れた。

闘拳王という職は元の場所でもあった。

ユニーククラスで攻撃力もほぼ火力職と劣らないのに防御力はユニーク内トップ3。

脳筋が好きなゴリ押し戦術が可能な職で大抵のレイドに一人で倒せてしまう性能がある。


「では試験内容この俺に攻撃してこい。」


「それだけですか?。」


「ああ。なんでもいいとりあえず攻撃してこい。」


「じゃシス。先にやってくれ。」


「ん・・・。」


シスは剣を抜かずガンガオの前に立つ。


「ふむ。抜かないのか。」


「抜いたらダメと言われてる。だから殴る。」


そう言って足に力を込めて思いっきり踏み込み殴りかかる。

常人などはその速さに対応出来ないままぶっ飛ぶがガンガオは反応しガードをする。

吹き飛びもせずその衝撃を足に受け流し地面がえぐれる。


「おいおいおいおい。ちょっとお嬢さん強すぎやしませんか?。」


「そう?。私はまだ加減してるけど。」


「まじかよ・・・。」


と自分の地面を見てため息をつく。


「こりゃとんでも無い新人が来たもんだ。」


「これでいい?。」


「ああ。お前さんは間違いなく合格。じゃ今この床を戻すから一旦出てくれ。」


「ああ。」


出て数十秒で元に戻ったのか直ぐに中から呼ばれる。

その後ゼラが前に出て、


「すごいな。元に戻るって。」


「これは古代遺産の一つで不滅の訓練場というマジックアイテムなんだよ。壊れても元に戻る不思議なな。」


「じゃやりますか。」


「お前は支援師?。一体どうゆう職なんだ?。」


「そのまま支援しか出来ない職。じゃやるよ。」


「おう。こい。」


そう言ってガンガオを殴りかかる前に、


「オールブースト、オールダウン、エンチャントパワー、リミットパワー、シールドブレイク。」


「ぐ・・・。なんだこの脱力感・・・。」


ゼラの能力は魔力は10000で他は5000。

正直これだけバフデバフを重ねて装備なしのガンガオと同等ぐらいの力しか出ていない。


「じゃえいや。」


「ぐ・・・。」


シスの時とは違い地面はえぐれないがかなりの衝撃が流れる。


「ほい。こんなもん。」


「術師なのにこの威力は恐ろしいな・・・。それを他人にそれも嬢ちゃんにかけると・・・。」


「それが支援師。」


「よし。坊主と嬢ちゃんは入団時の最高C確定。その方向でいく。じゃ酒場で待っててくれ。直ぐに作ってくる。」


それから酒場のテーブルの一つを陣取り座る。

ゼラが座るとその横にシスは座り辺りを警戒している。


「ごめんな。今お金無いから何も食べれなくて。」


「気にしてない。それよりこの後は?。」


「近場の依頼があれば受けて今日の宿代は稼ぎたいな。」


「ん。・・・来る。」


そう言ったシスが見ている方を見てみるとヒャッハーしてそうなモヒカンの男と薄汚い装備をした男が3人向かってきた。


「おい。ガキ。変われ。」


(あ~。面倒なのに絡まれた・・・。まぁ変わるか。)


そう思って席を離れるため立ち上がろうとしたが、


「なにか?。今私達が使ってる。」


シスがゼラを引き止め相手を睨みつける。


「ああ?。」


(あっちゃ・・・。すんごい怒ってらっしゃる・・・。)


「生意気な奴が。俺が誰かわかっているのか?。俺はB級冒険者のベンダロ様だぞ?。」


「しらない。興味もない。汚いからあっち行って。」


(わ~お・・・。爆弾投下しちゃったよこの子・・・。)


「調子に乗るなのあまが!!。」


シスに殴りかかろうとする。


(ダメダメこんなとこで乱闘なんか。)


「スリープ。」


ダンベロに睡眠をかけシスを引き寄せ頭を撫でる。


「ふぐ!?。Zzz・・・。」


その場で崩れる様に寝る。


「「「「兄貴!?。」」」


「あまり問題は起こしたくない。悪いが引いてくれるかな?。」


「貴様兄貴に何をした!!。」


「めんどいから眠らした。ただそれだけ。」


「調子に乗るなよガキ!!。」


男の一人が殴りかかってくるが、


「パララサス。」


「ぎぃ!?。」


麻痺にさせる。

体が動かなくなりそのまま地面に倒れる。


「おいおいおい。なんだこの状況。」


そこにガンガオがやって来くる。


「お前たちはつい最近Bになったベンダロ達か?。まぁいい。問題を起こしたからには処罰を下す。」


「待っ待ってくださいよ!!。俺らこいつらにはめられて・・・。」


「ああ?。新人相手に突っかかって返り討ちにあった挙句逃げるのか?。」


「っぐ・・・。」


「とりあえずお前らは最近問題を起こし過ぎだ。一から叩き直してやる。キャリー、ナサリー。こいつらを連れて行け。」


受付の方から二人の女性が歩いてくる。


「いやー。まさかいとも簡単に無力化するなんて。」


一人は活発でボーイッシュで肌色が多めの短髪で金髪の女性。


「驚きですね。今後に期待できそうです。」


もう一人は服装は真面目で肌色が少なくクールな感じを漂わせ感情があまり出ないショートで黒髪の女性。


「なんだお前ら見てたなら助けてやれよ。」


「え~。だってガンガオが認めたC級だよ?。どの程度が見ておきたくて。」


そして二人は男共を全員何処かへ連れて行った。

俺はずっとシスを撫で続けている。


「まぁそのすまんな。災難だったろ?。」


「あまり気にしてない。まぁただシスがブチギレ寸前だったとだけ言っておく。」


「あ~。だからお前がやったのか。」


「シスが暴れたらギルドが吹き飛ぶから。」


「その本当にすまん。」


「で出来た?。」


「ああ。これだ。」


ガンガオは二人のギルドカードを渡した。

そこには名前、性別、職業、ランクが書かれてあった。


「これがお前らのカードだ。報酬はその中に入り受付で出し入れ可能。ギルド加盟の店ならそのカードで買い物もできる。盗難されても本人以外使えないようになっている。ただ紛失した場合再発行には金貨1枚が必要だ。ランクを上げるには実績を作ってランクアップ訓練を受けて合格したら上がる。わかったか?。」


「おう。じゃ早速で悪いけどさ兎売りたいんだ。」


「ラビットホーンか。それならうちでも買取をしている。銅貨10枚だ。」


「じゃこれだけ頼むわ。」


と言って袋を逆さまにし全部出す。


「・・・。その袋アイテムボックスか。」


「そうだ。で全部で41匹だ。」


「ふむ。よかろう買い取る。銀貨4と銅貨10だ。カードに入れておくか?。」


「いやそのままで頼む。」


「はいよ。ほれ。」


と言ってガンガオのポケットから取り出す。


「後さ。オススメの宿ってある?。」


「それならギルドを出て真っ直ぐ行った先にあるポップルっていう宿屋がいいぞ。」


「ありがとう。じゃ依頼見てみるか。」


「そうか。じゃ頑張ってくれ。」


ガンガオは軽く手を振り奥へと消えた。


「シス?。」


「んにゃ・・・?。」


「大丈夫か?。」


「大丈夫・・・。気持ちよかっただけ・・・。」


へにゃぁ~っとなっているシスに心配したが問題ない模様。

とりあえず立ち上がりなんの依頼があるか見てみる。


「ワーウルフの討伐。ヘルバットの討伐。お。いいのあんじゃん。」


そう言って手に取ったのはワイバーンの討伐だった。


「Cランクか。丁度いいや。報酬も金貨2か。」


「受ける?。」


「ああ。受付に持って行ってさっさと終わらそうか。」


受付に持っていく。


「ふふ。いらっしゃい。」


「ああ。とりあえずこれを頼む。」


「ワイバーンの討伐ですね。現在ここから東に行った先にある鉱山付近に巣を作っているらしく鉱夫達が困っているみたいなのです。距離的に馬で5時間程の場所です。」


「ふむ。ありがとう。東ってどっち?。」


「ギルドを左に向かった先が東門になります。証明証はギルドカードを見せれば大丈夫です。」


「わかった。ありがとう。」


外に出て東門に向かって歩いていく。


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