支援師異世界へ
次の日の夕刻。
仕事が終わり帰宅し速攻でログインをする。
ゼラとし今日もまた動き始める。
とりあえずゲーム内の自宅の錬金台で邪龍神の指輪を作る。
装備は直接ドロップ品以外は自作になり素材があれば錬金術で作れる。
消費アイテムも錬金術で作れ、店売りの物より上質でいい物が作れる。
このゲームではスキルレベルは1~10まで。
基本は下位と上位スキルと分けられている。
他に一定条件を達成すると得られるユニークスキルも存在している。
職業は火力職、盾職、支援職、遠距離職と分かれている。
レベルは99までで下位、上位、最上位、ユニーク職と分かれて基本的にはスキルはそのまま引き継ぎではある。
しかしゼラの支援師は支援職のユニーク職だが回復強化弱体の全ての術やスキルが使える代わりに自ら攻撃するスキルが一切覚えられない上に消滅するという職。
普通に遊んでいたらまず地雷と言われる職であるが支援職の中に召喚術師という最上位職がある。
そこでテイマースキルを習得してからこの職になると使い魔を召喚できる。
なので最近の主流は召喚術師でテイマースキル習得後であれば候補になるというのが流れ。
しかし召喚術師のユニーク職であるワールドサモナーの方が使い魔が強くなる上に耐久力の差や同時展開できる数が上で基本そちらに流れ着く。
ワールドサモナーは同時に5体、召喚術師は3体まで使い魔を呼べる。
支援師は物理耐性とHPがかなり低く設定されていてユニーク職のなかで最下位であるがその代わりMPと状態異常耐性がトップクラス。
ただこのゲームはHPとMPは非表示なので見ることは出来ない。
なぜトップかわかったかというと検証して情報を流す人が居るためである。
だがプレイヤーは大抵支援より火力や遠距離に流れていく。
現在ゼラが持っているスキルは、
テイマー、支援師、神眼、ワールドアルケミスト、不屈の闘志、百発百中、トラッパー。
テイマーはそのまま使い魔を呼び出し戦わせるスキルでレベル上昇する事に使い魔の性能が強化される。
支援師は支援の術とスキルが全て使えるが攻撃に関するスキルが消去される。
神眼はユニークスキルで情報収集の上位のスキル魔眼を10にし神族のレイドボスを倒した時確立で習得でき全ての情報を見る事ができるスキル。
ワールドアルケミストは錬金術を極めた際にもらえ、品質の向上と性能の向上の効果と失敗をしなくなる。
不屈の闘志は不屈の上位スキルで状態異常にかかった場合効果時間を10分の1になりHPが満タン時即死ダメージを受けた場合HPが1割残るスキル。
百発百中は投擲の上位スキルで投げたアイテムは必ず命中するスキル。
トラッパーはユニークスキルであり罠を使い敵を仕留めた数が1万達成した時に習得できるスキルで効果は罠による状態異常蓄積量倍化と威力が倍化する。
支援師は自ら攻撃をするスキルは取れないが罠だったりアイテムや使い魔でのダメージは与えられるので最上位職業で召喚術師さえ取ればあまり困らないとゼラは言う。
世間的には最上位までに強化か回復を取りワールドサモナーが一般的な流れであって人気である。
「さてさて装備しますか。」
ゼラは指に邪龍神の指輪をはめる。
「おっほ。これで今までの半分のMPで術をやスキル使えて時間も半減か。いやはやエンドコンテンツってすごいなぁ~。」
ゼラは指輪を眺めニヤニヤとする。
「とりあえず試しにちょいとレベリングしますか。」
と言いアウラとスィーナを召喚する。
アウラの種族はウィンディーネでスィーナはシルフィード。
どちらも精霊で四大精霊の一角である。
服装は二人共布を着ているだけで背中にはアウラは青でスィーナは翠色で輝いている。
火力や耐久面も最高クラスでアウラは防御寄りでスィーナは火力寄りになっている。
シスはその間だが総合能力で言えばトップで弱点と言える弱点は存在していない。
使い魔のレベルは99と同じだがプレイヤーキャラより必要経験値が多い上に晩熟。
使い魔には戦闘AIレベルというのが存在しており上げるとより命令を聞くようになる。
最低は1で最大は10。
上げるには戦闘をし続けるだけ。
「適当な場所でいいか。」
と言いエンドコンテンツエリアの一つ天界の都に行くことにした。
消費転移アイテムである転移石を使う。
これは一度行った場所に瞬時に移動できる物で手のひらサイズの石で色は青白としている。
それを握り潰すと砕け散りゼラ達は目的の場所へと転移された。
目の前には廃墟されたが神秘的な都後。
出てくる敵のレベルは90以上で落とすアイテムも上質であり経験値も効率が良い場所。
ゼラは着いたら直ぐに全ステータスを上げるオールブーストとスキルや術による状態異常を防ぐ上にダメージカット10%軽減し更に弱点がなくなるリミットガードに秒間現在の最大HPの1%回復させるリザレクションをかける。
「まじでいつもの半分で済むんだな。こりゃ色々と面白い事できそうだ。」
そう思いながら敵に二人を突っ込ませる。
高水圧で切ったり貫いたりするアウラ。
風で吹き飛ばしや風の刃で切り刻むスィーナ。
数分で都から敵が全て消える。
敵はゴーレムや堕天使。
ゼラは時折かけ直したり回復術で回復やパリングバリアという一秒間だけ全攻撃を無力化する障壁を全方位に展開するバリアをアウラやスィーナに時折展開しダメージを軽減させたり近接攻撃であれば怯むのでそれを活用し支援していく。
自分が攻撃対象になればアイテムで吹き飛ばしたり麻痺や睡眠で相手を止め時間稼ぎをする。
それをかれこれ二時間近くやっているとエリアが制圧されましたとテロップが流れる。
「あ~。湧きつぶしになったか。」
このゲームでは一定時間狩り続けると湧きが制限され暫くでなくなる。
理由はサーバー側の負担軽減の為のリセット。
「仕方ないか。とりあえず休憩するか。」
と言いアウラとスィーナを戻し都の中のセフティーゾーンである巨大樹の根元で休憩する事に決めた。
場所はすごく落ち着いた場所で神秘的でゼラは根元で昼寝をするかのようにもたれ掛かり目を瞑る。
「やっぱいいな。落ち着く・・・。」
と言い意識が遠のいていく。
そしてこの日を最後にゼラは行方不明となる。