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弁慶VS黒猫①

落ち着いて考えるんだ。何が起きた?

 黒猫が石を口に咥えたと思ったらその石を飛ばした....  でもそんな事猫に可能なのか?


 そんな俺を見て黒猫は心を見透かしたように嘲笑う。


 「ふふ! 面白いわね貴方

 何が起きたんだ!って顔してるけど.... そうよね。貴方みたいな飼い猫が知るわけないわよね?」


 そう言って再び石を咥えると今度は飴のようにコロコロと口に転がす。


 「いいわ、無知な貴方に特別に《ギフト》教えてあげる.... その体にたっぷりと!」


そう言い放ち黒猫はぷぅっと.... 石を弾丸の速さで飛ばす。

 その速さに俺が対処出来る分けもなく

 石は俺の胴体へと直撃した!

 「グゥがぁ!」

 今までで経験した事がない痛みに俺は苦痛を漏らす。


  「そんな痛みで声をあげるわけ? これだからぬくぬくと生きた奴は駄目なのよ!

 私は.... この痛みの何倍も何倍も何倍も.... !! 苦痛を味わってきたのよ!」


 チッ! そんな事俺が知るかよ!! 

 それよりも奴の口の中に石が入っていない今がチャンスだ。

 奴が石を口に入れる前に大ダメージを負わせればこっちにも勝機はある!!

 俺は痛みに耐えながら黒猫へと走り出す。


 「貴方には分からないでしょ? 私達野良猫の悲しみが.... 苦しみがさ!」


 何やら怒っているようだが.... だからそんなん知るかよ!


 「ふーん。また無視するのね.... さっきも言ったでしょ。

 私無視される事が嫌いって」


 黒猫は口をモゴモゴさせながらそう言った。まるで何かを口に入れてるように。


 ーーーーーなっっっ!! まさか入れていたのは二つ!



 気付くのが遅かった.... 今度は俺の前足に石がヒットした。


 「がぁぁぁぁぁぁ!!」


 足の痛みにドシャと音を立て地べたに倒れると黒猫はゆっくりと近づきそんな俺を見下ろした。

 その表情は怒っているような、馬鹿にしているような.... 何とも言えない顔だった。


 「これで終*▲◇§●△ 大人しくこ§?@@?」


 .... 何言ってるんだ? 全然聞こえねぇ。

 今になって腹に直撃した痛みが効いてきやがった。

 畜生.... 視界がボヤける。 まさか俺死ぬのか? 

 俺が死んだら鮎はどうなんだよ! アイツには俺が必要なのに!!


 それなのに! クソ、駄目だ.... もう意識がもたねぇ。


 こうなるんだったら、あの時躊躇わずにキスしとけばよかった。


最後の後悔を思い浮かべると俺の意識は完全に闇へと沈んだ....

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