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自衛隊反撃


自衛隊地上部隊と米軍の巡航ミサイルとが連動した日米合同作戦が、実行されようといていた。


米軍は、大統領からアメリカ兵の人的被害が発生する作戦への参加は、止められていた為、太平洋からのミサイル支援のみとなっていた。



今回の作戦はスピード重視である、装甲車3台一組の編成で米軍が予告した爆撃ポイントで爆撃後に、出て来た敵を掃討し、長居する事無く速やかに帰還するミッションであった。



歩兵戦では部が悪い自衛隊は、どのような場面でも車外活動の禁止事項が付与されている。


敵は、主に市内各所の学校を接収し、駐留している為、今回米軍の目標は全て学校であり、近隣住民へは、カバラ皇国軍が駐留している学校へ、ピンポイント爆撃を行う通達を、事前に出し注意喚起している。



千歳駐屯地を出発した地上部隊は、札幌市内に入ると、弓矢や炎、斧などで妨害するカバラ皇国軍を無視し、目標地点へ向かう。


予定時間が近づくと、上空からミサイルが追い越し、目前の学校をピンポイトで爆撃した。



どどどど、どーーーん



重々しい響きの後、校舎は崩れ、埃が煙のように舞い上がり、その埃の中からカバラ皇国軍の戦士達が、血を流し悲鳴を上げながら飛び出して来た。


爆撃後に到着した装甲車は、混乱するカバラ皇国軍の戦士達へ、躊躇なく機関砲を向けると銃声が鳴り響き、弾丸は金属音を伴って乱れ飛ぶ


ドドドドドドドドドドッドドドドドドドドドドッ


ドドドドドドドドドドッドドドドドドドドドドッ


あられのような弾丸がそそがれ、銃声が止んだ校庭には、立っている戦士はおらず、装甲車は援軍の反撃を受ける前に、とどめ目に手榴弾を放り投げてすぐさま次の地点へと向かった。



自衛隊は米軍と協力し、攻撃を繰り返しカバラ皇国軍に甚大な被害を与えた。



今回の作戦は、非常に効果的で自衛隊の被害も無く、対カバラ皇国との戦で初めての完勝であったが、途中の路上でのカバラ皇国軍の抵抗も激しく、札幌市中心部への攻撃が難しい事も確認された。



-----


千歳駐屯地作戦司令部


北部方面総監の山崎は、今回の作戦の報告を受けていた。


米軍の巡航ミサイル6発と、陸上自衛隊の装甲車10台による連携の取れた作戦で、自衛隊の被害はゼロ、カバラ皇国軍の死傷者は3000名以上と推測された。


住民への被害もゼロではないが、死亡者は報告されておらず、主に爆風による家屋への被害とそれによる怪我で済んでいた。


問題があるとすれば、爆風により倒壊した家屋から自衛隊に助けを求める住民に対し、自衛隊は何もせず、自衛隊が去った後に、ゴブリンやミノタウロス達が住民の救助を行う姿が、映像として流されていた。



全てを聞いてから山崎は


「今は住民救助への批判は、甘んじて受け入れるしかない。現状は、札幌奪還の為に全力で敵戦力の殲滅を行う事だ。幸いにも市民の被害も最小限であり、自衛官の被害はゼロだ。当面はこの作戦を続けて行く」


明日の内容について、作戦立案セクションから提案された


「米軍は巡航ミサイルを3発に減らし、替りに我が軍の北海道大演習場から120mm重迫撃砲を使います。装甲車は10編隊で30車両を投入します。」


「120mm重迫撃砲の射撃精度はどれくらいか?」


「恵庭札幌間は30kmの距離ですので、GPS測量での着弾誤差は、3m以内の精度になります」


「大成功した本日の作戦を、代える理由はなんだ?」


「実は、2つの理由がありますが・・・山崎総監、話してよろしいでしょうか?」


「このメンバーに秘密にする必要はないが、念の為、部下を含め口外は厳禁とする」


「はい、ひとつめは、カバラ皇国軍も学習し、対策を取る事が想定されるからです。」


「ふたつめが、機密扱いですが、北海道大演習場へカバラ皇国軍をおびき出す為です。」


詳細を説明することなく、参加メンバーの誰しもが、その意図を理解した。




年末年始は、更新が滞ります。

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