88式鉄帽(実は鉄じゃない)
反町達の機関銃の掃射で次々を倒れて行く化け物達だが、機銃掃射を受けながら前進して来る化け物もいた。
銃弾が貫通しない鱗の覆われた化け物が何匹か迫ってくるが、機関銃で数発撃ち込むとその場に前のめりに倒れた
2メートル以上の大型の化け物は銃弾を浴び全身血だらけになりながらも唸り声を上げて突撃して来るが、ライフルで正確に眉間を撃ち抜くと巨大な肉の塊となる
カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!
化け物の後方から恐ろしく早い弓矢が放たれ盾にしているロードローラーで防ぐが、車両から頭だけを出してライフルを撃っていた山下の鉄帽に弓矢が当たる
「いてぇぇぇ!」
弓矢は名称と異なりFRP製の88式鉄帽に突き刺さり山下は頭から血を流していた
「山下! 大丈夫か!」
「はい! 生きてますが、この弓矢テッパチを貫通しますので気を付けて下さい。FRPじゃ弓矢も防げませんよ」
「しかし、この化け物達は現実なのか・・・夢なら俺も実戦を渇望してるって事か?」
反町は一瞬頭の中で現実逃避するが、直ぐに我に返り引き金を引く
ダッダダッダ!ダッダダッダ!ダッダダッダ!ダッダダッダ!ダッダダッダ!ダッダダッダ!
暫くすると化け物集団も立て直したようで、銃が貫通しない盾を持つ集団が最前列となり間合いを一歩一歩詰めて来る
「各自手榴弾を投げろ!」
ドーーーン! ドーーーン! ドーーーン! ドーーーン! ドーーーン! ドーーーン!
手榴弾を投げると隊列は崩れ、そこへ機銃掃射を浴びせ屍の山を築く
反町らの奮闘に大量の化け物達の死体が山積みとなっており、その間を掻い潜ってヘビの化け物がトラッククレーンの下で機銃掃射している反町に襲い掛かってくる
毒のような霧を反町へ浴びせ、体に巻き付き鋭利な牙で噛み付こうとするが、反町は右手一本で必死にこらえ左手で腰にぶら下げていたアーミーナイフを探る
「%$##$&%* シネ!アクマ #$&%*+%$%$#+%$」
「この化け物があああああああああ!」
反町はPXで購入した私物のアーミーナイフでヘビの化け物の喉元を斬り裂いた。
「これは(アーミーナイフ)装備品じゃねーんだが、命拾いしたな・・・」
その直後、眩いばかりの雷鳴と共に雷がトラッククレーンに落ち、同時に凄まじい炎が竜巻となって部隊を囲んだ
「「「うああああああああああああああああ! おあああああああああああああ!」」」
雷による感電と炎に焼き尽くされ部隊の半数近くが戦闘不能となっていた
「これじゃ俺達も全滅してしまう! 動ける者は全力で後退しNBC車両へ飛び乗れ!」
このまま外にいると全滅する判断した反町は、200mほど後方にあるNBC偵察車へ乗り込む指示を出した
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真駒内駐屯地で自衛隊とカバラ皇国の戦いで銃声が鳴り響くなか、宮脇は全身の痺れによりうずくまっている外務省の田中を抱きかかえ看病していた。
「セシリア・・・君たちは取り返しの付かない事を始めてしまった。」
「妾の本意ではありませんが、状況的に仕方がありませんでした。臣下達は妾に危害が及ぶ状況を看過できません」
「君が本気で止めようと思えば、霧が出た直後に止める事は出来たんじゃないのか?」
「・・・」
「臣下のせいにしているが、君自身も一戦交え力を見せつける事を望んでいたんじゃないのか?」
宮脇の剣幕に横にいたフローラが口を挿む
「宮脇様、そこまで陛下を攻め立てなくとも・・・陛下自身は戦を好む人じゃありません。」
「俺は君達の為に言っているんだ、ここで虚を突いて自衛隊に勝ったとしても、準備と対策をした自衛隊にはカバラ皇国は負ける。」
「これから全力で戦を終わらせる為の交渉を行うつもりです」
「これだけの犠牲者を出してすんなりと日本政府が交渉に応じるなんて事はない!」
「妾達は地下でひもじい思いをしている臣民に対する責任があるのです」
「腹が減ったから暴力で何かを得るなんて強盗と同じだよ」
宮脇のこの一言にセシリアの表情は固まってしまった。
「すまん言い過ぎた・・・これから一番重要なのはこの田中さんだ、彼は君達を理解しようと考えていた。彼を通じて日本政府と粘り強く話し合いをするしかない」
(しかしもう和平なんてもう無理だよな~俺も生きていれば同罪として裁かれるだろう・・・)




