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報告


「ライラ、外の世界の報告をお願いします」


「承知いたしましたにゃ。陛下」


ライラ=スプライトからの報告


出入口付近は深い森の中で、昆虫、小鳥、小動物が多く生息しており、中型動物の鹿を多数確認した。


多様なキノコ類が群生しており、毒を含む高い魔力を感じる。


人里からは離れているが、麓には広大な畑と街道が整備されており、馬車ゴーレムのような物が、早馬のように駆けている


あと、気温は10度程度で肌寒く感じた


「こんな感じだにゃ、あとコニーが黒鳥に襲われ、たまたまいた人間に、連れ去られてしまったにゃ」


「なんと陛下の寵愛するコニーが、人間に捕まったというのかジャ」


「トゥーレ=ラミア、コニーは生きてますのでご心配なさらずに」


「その人間はどのような種族であるかジャ?」


「見た目は、エルフ族やリリス族のようでしたにゃ」


「人間に関しては、コニーを通じで観察してますので、あとで妾から報告します」


「オスク=ドワーフ、入口の掘削の状況はどうなってますか?」


「今回、スプライト族が偵察に使った東側出入口に関しては、ゴブリンやラミアが通れる程度なら3日後ぜよ」、


「エルフやリリスは7日後、全種族が通れるようになるには、15日後ぜよ、但しこれは、ギリギリ這いつくばって通れる程度ぜよ」


「完全に通れるようになるのは、1カ月後になるぜよ」


「他の入口に関しても、それぞれ1カ月程度かかるぜよ、全部の入口が完全に掘削されるのは、1年以上先になるぜよ」


「ありがとうございます。それではこれからの方針ですが、スプライト族は引き続き森の調査をお願いします。」


「3日後には、ラミアに山の調査、ゴブリン族による畑の調査を開始します。」


「各自、人との接触は避けて下さい。まずは情報を集める事が重要です」


「陛下、戦はいつ頃するつもりだりゅ?毎日訓練だけでは士気がもたんりゅ」


「ボレリウス=ドラコニュート、戦は相手を十分に知ってから!が父からの教えです。戦の際には頼りにしておりますので、今は訓練に励んで下さい」



------


セシリアはひとり執務室でコニーと同調する


「これは・・・治癒して下さってるようね・・・・・」



北海道大学 宮脇研究室


宮脇は、山麓で保護した梟を治療していた


ヨードチンキ色に染まったガーゼを剥がし、傷を確認すると出血は止まっていたが、触診してみると骨折しているようだった。


「しかし、大人しい梟だな、人に慣れてるのか?」


「キューキュー」


「お前、眼光するどいな(笑)心配すんな治してやるからさ」


宮脇は、梟の骨折している足を適当なプラスチック板で、即席のギプスを作り固定し、暫く梟を抱きかかえていた。


「固まったようだな、どうだ立てるか?」


「キュキュ」


「小さな檻の中ですまないが、ひまわりの種でも食べてろ治ったら出してやるからさ」




セシリアは、コニーの目を通して観察をした


男は、汚れた白のロープを纏い、コニーに治癒器具を装着し、植物の種を与えたあとは、真っ黒な茶を飲みながら、乾燥葉らしきものを吸引している


カバラ皇国では、乾燥葉の吸引は精神異常を起こす為、禁止としているが魔術師の中には、魔術の研究に必要と訴え処罰を与えても続ける者はいる


部屋には、多数の書物と魔術の材料らしき、おぞましい姿の生物が液体に漬かり瓶詰めされている。


チャリンチャリン!と小さな鐘の音が鳴ると、男は薄い石板に手をかざすと石板が発光した、男は石板を凝視していたが、石板に複雑な魔法陣を作るように人差し指でなぞり、再び手をかざすと石板の発光が消えた


「この方は魔術師のようですね・・・」




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