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二対百

アルベルト部隊


全身鉄鎧に身を包み斧を振りかざす重装歩兵

ミノタウロス族 三百名


2mもの大弓を持った弓騎兵

ケンタウロス族 百五十名


大柄ながら軽装備で俊敏な

ライカンスロープ族 百名


小柄で俊敏な

ゴブリン族 二百名


大楯で前線を守る

ドワーフ族 五十名

地を這い毒の刃を持つ

ラミア族 五十名


テイムによる斥候と治癒・攻撃魔法を操る

リリス族 五十名


アルベルトの元へ集まったのは、各種族の血気盛んで腕に自信がある千名の若い兵士達である。


好戦的な性格で単体ではカバラ皇国最強のドラコニュート族からの参加者はいない。それは全てが戦士である種族ゆえに上官からの命令以外では誰一人して動く事はなかった


長寿で排他的な性格のエルフ族は一時的な感情に左右される事無くアルベルトへ賛同する者はいない


戦を好まないスプライト族、ハルピュイア族、ウンディーネ族からも参加する者はいなかった


-------


地上に陣を構えたアルベルトは各種族のリーダー格と情報を確認し作戦を練っていた



「敵の配置はどうなのだ」


「敵は二人一組でそれぞれ数十キロ離れて分散しております」


「よし敵を一組づつ各個撃破して行く事とする」


アルベルトも敵を侮ってはいない。ライカンスロープ族との戦いで敵が魔力切れを起こさなければ全滅していた可能性があったのだ。


二人の兵士に対し百名の布陣で確実に倒して行く作戦を建てた


正面からドワーフ族が盾を持ち前進しミノタウロス族が続く


後方からケンタウロス族が大弓を構え戦局が動いたら突進


左翼からライカンスロープ族が奇襲


敵の後退を防ぐ為、右翼にゴブリン族とラミア族は敵後方で待機


各種族部隊に一人つづラミア族を治癒の為に配置した


「敵はたった二人だが強力な魔法を放ってくる、身を潜め近づきケンタウロス族の弓矢を合図に勇敢に突進し負傷者は無理せず後退しろ」


「この地での初陣じゃ誰も死ぬ事無く戻ってまいれ!」


整列した戦士達は、声を上げる事無く右手を挙げ静かな闘志を燃やしていた


-----


王宮広場では集まった民衆がアルベルト達に呼応して雄たけびを上げ盛り上がっていた。

セシリアと族長達も民衆と共に水晶に映るアルベルト達の様子を見ていた


「アルベルト殿下も無能ではないようじゃりゅ」

「はい、かなり慎重な作戦で少し安心しました」


「実際に戦った我らとしては、少なからず犠牲者は出るウォ」

「多少の犠牲は仕方がないウッシ」


「問題はこの戦の勝ち負けではなく、これが大きな戦争の引き金になると言うこと、我々の存在が知られれば奇襲が難しくなる、それをアルベルト義兄さまは解っていない・・・」


-----


山本は微かに聞こえる金属音に気が付き仮眠している三田を起こした


ナイトビジョンを覗き込むと広範囲に草木が揺れ何かが近づいている


緑と黒のコントラストに浮かび上がってきたシルエットには盾を持った大男と角の生えた大男がこちらに向かっている


「化け物?山本さん映画の撮影とかですかね?」

「そんな情報はない」

「とりあえず接触は避けよう」


足早に反対側の谷に向かい移動した山本達だが、化け物達の集団は山本達の動きに合わせ方向を変え近寄ってくる


「こちらの動きは見えているようですよ、威嚇射撃してよろしいですか?」


「駄目に決まってるだろ、いくら俺らでも国内で相手が攻撃して来る前に発砲する事は許されんぞ!」



森を暫く走り回っていた山本と三田だが塹壕代わりになりそうな熊の巣穴を見つけ飛び込んで銃を構えた



-----


先ほどのまで逃げ回っていた二人が巣穴に身を隠し魔法の杖をこちらに向けていた。


急造ではあるが小隊長のアルト=ケンタウロスは、300m手前で小隊を止め陣形を整えた


左翼にライカンスロープ族を右翼にゴブリン族とラミア族を向かわせ

正面はドワーフ達を盾を持ち横一列に並べ小隊の壁とし突撃体制を整え一歩一歩間合いを詰める


「#$%%%%$#??&¥¥$$! $#??&¥#$%%」


人間が何やら叫んでいるが、陣形が整い正面部隊が巣穴まで50mまで近づいた所でアルト=ケンタウロスが右手を挙げると後方からケンタウロスの大弓から雨のように矢が放たれドワーフ達は盾に身を隠し

「ウオオオオオオオ~!」「ウオオオオオオオ~!」「ウオオオオオオオ~!」「ウオオオオオオオ~!」


と地鳴りのような雄たけびをあげ突進する。


巣穴から魔法が信じられないほどの速さで連射されるがドワーフ達が持つアダマンタイトの盾を貫通する事はなかった



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